吉本興業創業100周年を記念した「吉本百年物語」の第4弾となる7月公演「笑う門には、大大阪」が今週末7月8日(日)からスタート。これを記念して出演者の山崎邦正が見どころを語った。
今回の舞台は昭和10年。大阪が都市として華やぎ「大大阪」と呼ばれた時代の吉本興業と、そこに出現した天才芸人ミスワカナを巡るストーリーとなっている。邦正が演じるのは、ミスワカナの心優しい相方・玉松一郎。また、吉本興業の創業者・林せい役を南野陽子、その弟・林正之助役を
邦正に役どころを尋ねると「夫婦漫才の礎になった人だと思ってます。破天荒な女芸人を支える人。この人は勉強もできるし音楽の才能もあって、なんというか“お笑いお笑い”してないんですよね」とコメント。演じる上では「とっても“ええひと”です。それは監督からも言われましたし、僕が台本見てもそういう演じ方やなと思いました。なので、にこやかににこやかに演じてます」と語った。また、ワカナ役の藤林については「藤林さんすごい! すごい努力家やと思う、絶対太らないタイプ(笑)。漫才の喋りも頭に入れてきてるし、タップもやるし、ダンスもやるわ、中国語はやるわ。今回一番忙しいと思う」と絶賛。「最初台本見たとき、『藤林さんどうすんねやろ』って思いました。というのも、この物語はワカナとせいで決まるな、と。女の物語ですね。僕らはほんとサポート。そういうのが映えるような下地を作ってあげられたら」と気を引き締めた。自身の見どころについては「『あれ? 邦正が真面目にやってるやん』っていう気持ちのいい裏切りかなと。普段の俺じゃないのが観てる人は気持ちいいと思います」と笑った邦正。「ただ時代がすごく悲しい時代やから、僕は通し稽古で泣く箇所が5カ所くらいあったんです。芸人やから思い入れが強いせいだと思うんですけど。それでも、これはいいもんに仕上がるやろなっていうのはわかります」と、今回の公演に太鼓判を押した。
さらに見どころの1つとして、アコーディオンに初挑戦しているという邦正。アコーディオン指導は、まさにアコーディオンを使った夫婦漫才を披露しているおしどりのマコが教えている。出来具合について、「ピアノちょっとやってただけで音楽は全然やけど、なんとなく音感はあると思う。アコーディオンもなんとか本番でできるようにイージーにイージーにマコちゃんにしてもらってるだけ」と謙遜しながら邦正が語ると、マコは「信じられないですけど、邦正兄さんは右手も左手も、もうちゃんとできるんです」とビックリ。「マコ先生が簡単にしてくれてやから。技術は絶対無理やから、芝居に沿った演奏ができるかどうか。でもアコーディオンがすごいなと思うのが、これ1つあったら歌えるっていう楽しさ。電気つかわへんし自家発電みたいなもんやし」と言うと、マコも「音が鳴る部分が体に密着してるので、音の響きが自分で感じられるんですよね。肺から空気を吸って歌を歌うように、人間に一番近い楽器だと思ってます。習ったとき、『自分が吐いた息も、お客さんが吐いた息も、全部じゃばらで吸い込んでその空気を鳴らしていく楽器だよ』って言われたので、それを心掛けてます。たぶん楽器の中で体に密着してる部分が一番大きいと思います」とアコーディオンの魅力を語った。
そんな器用な邦正も一度は挫折しかけたという。「仕組みもだいたいでしかわからないんだけど『もう嫌や!』って思ったのは、この左の横のブツブツ。『え、これもしかして全部使うためにあるの?』って(笑)。あと、芝居をしながらアコーディオン持ってるから、ちょっと気を抜くと、アコーディオンから『プ』って音が鳴っちゃう」と、苦労をみせた。しかし、次第にアコーディオンに愛着がわいたそうで、「アコーディオンってね、たぶんみんな人形みたいにかわいがると思う」と言うと、マコも「あーそうですそうです! みんな名前付けますよ!」と賛同。そこで「アコーディオンに名前を付けるとしたら?」と聞いてみたところ、「マコちゃん!」と答え、マコも「ありがとうございます! 私が抱かれてるんですね」と嬉しそうにしていた。
また、ワカナと玉松のコンビについて、マコ自身も「ミスワカナが大好き」と言うと、邦正は「でも憧れるというより、喋りもアコーディオンも全部1人でやってしまってるな(笑)」と、隣に座っていた相方のケンにツッコミ。マコも「そうなんです。隣は大道具です」とボケて笑わせた。そのケンに邦正が「でもケンちゃん、まさに玉松一郎みたいな人やな」と言うと、マコも「後ろから付いてくる感じは似てます」と納得。しかしミスワカナと玉松一郎を意識し、映像を見ていたおしどりの2人は「邦正兄さんがピッタリ!」と今回の芝居を誰よりも楽しみにしている様子だった。
公演は8月2日まで。休演日もあるので詳しいスケジュールはオフィシャルサイトで確認を。サイトには出演者のインタビューや次回公演の詳細等も掲載されているので、ぜひチェックしてみよう。
山崎邦正コメント
芝居はもちろんのこと、南野さんがきれい!「マジか?」って思うくらいきれい(笑)! 同い年やねんけど、とてもそうは思えないです。天性のもんっていうか。舞台では、せいさんと南野さんの魅力がしっかり合わさってると思います。あと、僕の玉松一郎役は、8月に木村祐一さんが演じるんです。そこの違いも含めて一緒に観てもらえるとより楽しめると思います。
吉本百年物語7月公演「笑う門には、大大阪」
公演日:2012年7月8日(日)~8月2日(木)
※7月11日、14日、16日、18日、23日、25日、28日、29日、8月1日を除く
開演時間:平日、土曜、祝日19:00(開場18:30) 日曜16:00(開場15:30)
会場:大阪・なんばグランド花月
脚本:長川千佳子
演出:佐藤幹夫
出演:南野陽子 / 小籔千豊 / 藤林美沙 / 山崎邦正 / 金子昇 ほか
料金:1階席7500円 2階席6000円(全席指定)
チケットはチケットよしもとほかにて発売中
問い合わせ:チケットよしもと問い合わせ専用ダイヤル(TEL:0570-036-912 10:00~19:00)
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