青色1号、ベルナルド、元祖いちごちゃん、トム・ブラウン、レインボーがファイナリスト入りするのは今回が初めて。しずるは9年ぶり5回目、ロングコートダディは2年連続4回目、ファイヤーサンダーは3年連続3回目、うるとらブギーズは4年ぶり4回目、や団は4年連続4回目の決勝に挑む。
まず最初に呼び込まれたしずるは、集まった報道陣に対して池田がなにやら挑発的な態度。「変なこと聞くなよ!?」と記者を牽制するが、山里に「決して褒められた態度ではございません!」などとツッコミを入れられ笑いをこらえきれない。個性的なファイナリストの中でも特に異彩を放つ元祖いちごちゃんはスタジオに迷い込んできた不審者のような雰囲気を醸し出し、ほかの芸人たちも「ダメだよ、入って来ちゃ!」「警備手薄だな」とざわざわ。ハイパーペロちゃんが女性の記者を見つけて「女だ……!」と近づこうとするボケを放つと、「さすまた持ってきて!」という記者会見で出るはずのない言葉がスタジオに響いた。
全員が思い思いのポーズを取ってひと通りボケたあと、しずるから順に決勝への思いを語っていく。純が「9年ぶりということで……」と話し始めると、池田は「がんばりますでいいんだよ! 終われよ。長々としゃべんな。本番コントでしゃべりますよ」となおも攻撃的。山里が「気持ちはコントで伝えるからここで四の五の言う必要ない?」と意図を汲み取って進めようとするも「どうせ好き勝手に書くでしょ? あのねえ……」と“コントでしゃべる”という宣言に反してしゃべりは止まらず、「9年ぶりなもんで」と照れていた。
そんなしずると一緒に戦えるのがすごくうれしいと語るのはロングコートダディ堂前。「池田さんが、あまりにうれしかったのか(ケータリングの)カレーを半分残してしまっていた。ニヤニヤしながらカレーのルーを上げ下げしていた」と暴露すると、池田は「これはマジで書かないでください! いや、違っ! ね、うるブギの佐々木!」と激しく動揺する。「予選終わってから僕らジョナサンに行って、ジャンバラヤ大盛り頼んじゃった。だから食べられなかったのに、ロングコートダディが『うれしくて食えないんですか?』と。ばかやろう!(笑)」と言い訳してみせ、そのはしゃぎっぷりを山里は「池田くん、うれしいそうです」とあっさり一言でまとめてみせた。
ファイヤーサンダーは﨑山が「去年、ラブレターズさんとどっちが優勝か、みたいなところまで行って、ラブレターズさんがすごい変なネタしてたから絶対優勝したと思った。今でも判定がおかしいと思ってます!」と語気を強めるが、あたかも自分たちが準優勝だったかのような態度にロングコートダディ兎が「3位ですよ? 僕ら3位かと思っていたら急に2位に上がって、ファイヤーサンダーが3位に滑り込んできた。滑り込むことってあるんだっていう」と事実を淡々と述べる場面も。﨑山は「ちゃんとした目で。公平に」と審査員への期待を述べ、自分たちの優勝をいまだに信じているのかと思いきや、「去年の映像を見返して、ちゃんと判断したら僕らが2位でロングコートダディさんが1位だと思う。ラブレターズさんは3位。僕らは、2位」と客観的な視点を見せ、「絶対ラブレターズをぶっ倒す!」と昨年以上の飛躍を誓った。
うるとらブギーズ佐々木は先ほどの池田とのエピソードに触れつつ、「予選の前、気合い入れてサウナに行くと落ちちゃうというジンクスがある。今日(準決勝の)出番が終わって結果を待つまでの間に池田さんからサウナに誘われたけど、それを断って、なんとかジョナサンに持ち込んで、2組とも決勝に来られた。非常に熱い!」と誇らしげ。山里が「サウナだけに!」と盛り上げると、池田も「整ったんじゃないですか?」と乗っかってやはりうれしさを隠せない様子。八木は「決勝に行けなくなって、奥さんがカツ丼を作ってくれなくなったんですが、一昨日家に帰ってフライパンを開けたら、カツ丼が作ってあったんですよ! だから、食べました」と尻すぼみなトークでざわつかせた。
青色1号は「太田プロで賞レース優勝者はまだいない」と前置きし、「タイムマシーン3号さんやアルコ&ピースさんも決勝に行ったが、もともと太田プロじゃない。純正というか、養成所からの生え抜きは僕らだけ」と生粋の太田プロ芸人として事務所にトロフィーを持ち帰りたい気持ちを強調。また、同じトリオのや団をライバルに挙げ「世代交代」を言い渡した。結成からまだ8カ月のベルナルドは、大将が「前のコンビを解散して、泥水をすすって死ぬんだろうなと思っていた。41歳でハギノさんと組めて本当によかった」とこれまでのキャリアを振り返りながら今回の結果を噛み締め、ハギノリザードマンは「小道具は20年くらいずっと作り続けてきた。それを信じてやりたい」と意気込む。
「生放送が無理だと思っていた」という元祖いちごちゃんは、「1回も密着カメラがつかなかった」と一番のダークホースを自負。植村は「1年間ずっと外で練習してました。あなたたちは売れてるから中に入れるでしょう? 僕ら、河川敷ですから。1年間蚊との戦い。この悔しさをバネに」とこのチャンスを必ず掴むつもりだ。大会をきっかけに売れれば「北海道出身なのでトム・ブラウンさんとカニ漁船で何かやりたい」と期待。一方、六本木出身だというハイパーペロちゃんは「六本木で僕だけ貧乏でした」と話して笑いを誘っていた。
今年開催した全国ツアーでコントも磨いてきたトム・ブラウンは「めちゃくちゃうれしい」と笑顔を見せつつ、「自分たちは『M-1』とのダブルファイナリストだが、ロングコートダディが(「ダブルインパクト」も含めて)トリプルファイナリスト。霞むので、ムカついてる」とバチバチ。みちおは「手押し相撲で勝負したい」と兎を指名し、兎も受けて立つが、みちおがスタートの合図と同時に喉輪をかける奇襲で兎を押さえつけ、一同騒然。ハイパーペロちゃんが取り乱して防犯ブザーを鳴らしながら前に出てくると、山里は「お前は鳴らされる奴!」とツッコミを入れ、「さあ、みなさま、このメンツが生放送で流れます!」とこのカオス具合が今大会の見どころだとアピールしてみせた。
それぞれのライバルを聞かれた場面では、「エディ・マーフィ」を名指しした池田に続いてどデカい相手に戦いを挑むノリが発生。好き放題ボケて収拾がつかなくなった芸人たちは軒並み「や団さんです」と着地させ、ロングサイズ伊藤は「ゴミ箱じゃないすか! ポイポイするなよ!」と嘆いていた。
レインボーは会見後のフォトセッションから参加。後日、TBSを通じてコメントが到着し、池田は「がんばってきてよかった。あとはもう今までやってきたコントをお見せするだけです」、ジャンボたかおは「やっぱりコントが大好きなので、その最高の舞台に立てることを楽しみたいです」と語っている。
今年で18回目を数える「キングオブコント」。昨年を300組上回る、史上最多3449組がエントリーした。激戦を勝ち上がった10組による決勝は10月11日(土)に生放送。MCは例年通りダウンタウン浜田が務める。
TBS系「求人ボックスpresents『キングオブコント2025』」決勝
放送日:2025年10月11日(土)
<出演者>
MC:ダウンタウン浜田
ファイナリスト10組
ほか
ファイナリスト
しずる
2003年10月結成
9年ぶり5回目(2019年3位、2010年6位、2012年4位、2016年6位)
ロングコートダディ
2009年4月結成
2年連続4回目(2020年7位、2022年7位、2024年2位)
ファイヤーサンダー
2014年11月結成
3年連続3回目(2023年4位、2024年3位)
うるとらブギーズ
2009年6月結成
4年ぶり4回目(2019年2位、2020年10位、2021年7位)
や団
2007年4月結成
4年連続4回目(2022年3位、2023年5位、2024年4位)
青色1号
2017年5月結成
初
ベルナルド
2025年1月結成
初
元祖いちごちゃん
2014年10月結成
初
トム・ブラウン
2009年1月結成
初
レインボー
2016年2月結成
初
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