「R-1ぐらんぷり」第16代王者となった盲目の芸人・濱田祐太郎。その芸人人生は「どれだけがんばっても無理なのかもしれない」という不安と「俺は面白いはずや」という自信の狭間で揺れながら、今日まで続いてきたという。同書には“多様性”を謳うテレビ界への疑念、実話漫談にこだわる理由、不安に苛まれた賞レースの予選、初の冠番組で得た手応え、“イジり”について思うことなど、濱田ならではの視点で語り尽くした。
濱田祐太郎「迷ったら笑っといてください」目次
第1章 障害者が見当たらない
“シンボル”にしたければ勝手にしてくれ / 「お前は目が見えてないから推薦しない」 / 障害者は福祉番組に閉じ込められている / 「とりあえず呼んでみよう」でいいやん / 「ノウハウがない」は通用しない / 俺だってお前らのこといじるからな / 工夫を重ねてくれたドラマのスタッフ / 街ブラ番組『濱田祐太郎のブラリモウドク』 / 結果を積み重ねて得た確信「俺はやれる」 / 『耳の穴』緊急出演でわかった課題 / やっぱりテレビを諦めたくない
第2章 見えてきた理想
お笑いが好きになった日 / 22歳になったらお笑いを始めよう / なんの準備もなしに上がった初舞台 / ここまで来れたら芸人目指してええよな / NSCでは万年落ちこぼれクラス / 俺のネタに構成や演技は要らない / 本当のことだけをしゃべりたい / NSCで出会った同期たち / 結果が出なかろうが、この道しかなかった / 「目が見えない」をネタに入れる / テレビでの賞レース初決勝で感じたモヤモヤ / 「面白かったらちゃんと評価されるんだな」 / 1回も練習しなかった『R-1』決勝当日 / スタジオの床は白杖がよく滑る / 「このネタは今日が最後」と決めていた / 決勝まで連れて行ってくれた同期
第3章 見たいように見ればいい
爆笑問題の時事漫才に惹かれた理由 / いじっちゃいけないものなんてない / 「ほんまは見えてるやろ」いじりの成立条件 / 過剰に気を遣われるのも面白い / “多様性”の中に俺は入ってない? / いちばん傷つくのは「面白くない」の一言 / 「障害は個性」は冷たい言葉 / 結局、受け止め方は見る人の自由 / 「どっちか迷ったら笑っといてくださいね」の封印
第4章 “見る”と“観察”
どこにでもいるようなアホな幼稚園児 / 手術が終わったらゲームができなくなっていた / 一度も好きになれなかった学校生活 / 芸人はろくでもないやつでもなれる職業 / 言いたいことが言えるようになるまで / 「やっぱり俺は面白いんや」と思いたい / ホームズから学んだ“見る”と“観察”の違い / 自分にやれることはなにか / いちばんやりがいを感じる瞬間
コラム サンリオにハマるきっかけ / 彼女としか行かない場所 / 目が見えなくても『ドラクエ』だってできる
てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
濱田祐太郎の初著書、盲目の芸人が見ている景色綴るエッセイ集 爆笑問題・太田が推薦 https://t.co/RSFeNejrfl