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「ツーショット」は、その年の政治、経済、海外情勢、スポーツ、芸能といった幅広いテーマで爆笑問題が長尺のノンストップ漫才を披露する毎年恒例シリーズ。2006年にスタートし、今年で第17弾を迎える。今回の収録でも2人は約1時間半にわたってしゃべりっぱなし。「ツーショット」について太田は「恒例行事。初詣みたいなもの」、田中は「単独ライブをやる感覚」と話す。動きの激しいネタもあり、太田が「あれは結構、息が上がったね。やりながら失敗したなと思ってたんだよな(笑)」と振り返ると、田中「あの手のネタが結構多いんですよ、例年だとね」とフォローした。なお2人の話の聞き手として「爆笑問題カーボーイ」(TBSラジオ)の元ハガキ職人(ラジオネーム・ゴールダスト)で放送作家の平山森氏も参加している。
爆笑問題 コメント
2021年度版「爆笑問題のツーショット」の見どころ
田中:放送日の12月30日なんて子供の頃はもっともうれしい日の1つですよ。子供の頃は年末の大晦日から元旦にかけてが一番好きでした。年末の特番で、その年の十大ニュースとかをワクワクして観ていました。「ツーショット」も今年のいろいろな出来事を振り返りつつやっていますので、そういう年末感満載で観ていただきたいなと思います。
太田:同じ日の地上波は「レコード大賞」だっけ? じゃあ、これが本当のレコード大賞だな。
田中:どこが本当の、なんだよ!
太田:歌謡ファンにも観てほしいと思って。ネタを作っていて「あー、これも今年のことだったな」みたいなものもあったしね。意外といろいろと網羅していると思うので、選挙特番のネタも含めてご期待ください。
「ツーショット」を15年続けて「世の中、変わったな」と感じる部分
田中:我々はあまり変わっていないけど、世の中は大きく変わったと思っています。ネタを作っても以前ならできたであろうネタがどんどんできなくなってきているんです。ウケないからというのもあるし、倫理上の問題でやったら炎上するし、というのもあるし。そこを意識すると大きく変わっている気がしますね。下ネタとか本当ウケないですよ、最近。
太田:昔からウケないよ、下ネタは。
田中:いや、昔からそんなにウケないけど、今は引き方がすごいよ。
太田:俺は微妙な変化というのは感じるね。だからといって根っこが大きく変わっているのかな、というとそうでもないかな。表面的にはコンプライアンスとかが働いて「いいこと」と「悪いこと」の境界線が動いている感じはするけど、こっちはその線の動きに合わせるだけのことだから。だから人間そのものが変わっているかというと、そうでもないんじゃないかという気がします。
年齢を重ねることについて
太田:田中が病気で休んでから、ちょっとテンポをゆっくりに変えているんです。我々の漫才は時期によってテンポが違うと思うんですよね。勝ち抜きをやっていたころは5分の中にいかに詰め込むか。それが営業などで大きなホールでやるときは割とゆっくりとやっている。声が届くまでに時間がかかるし、お年寄りもいるから。で、今度は若手と混じるとまたテンポを上げる、とか。これが今後どう変わっていくのかは自分たちではわからないね。劇場によっても違ってくるし、テレビのやり方は、若手が作っていくものに様子を見ながら合わせていく、という感じなるのかな。
田中:僕はテンポが遅くなっているというのは初耳で(笑)。いや「本番の直前にゆっくりやるぞ」と言うときはあるんですよ。わーっと走っちゃうと俺がかぶって失敗することもあるので、それを気をつけようという意味で言っているのかなと。
太田:休み明けのときにさ、ちょっとテンポ落とそうって話したじゃん。
田中:……そうだっけ?(笑)
太田:忘れてんだよ。もうダメだ、こいつ(笑)。
漫才を続ける理由
太田:これは途中からもう意地ですね。それももう越したかな? もう別に当たり前になっているみたいな。いろいろな気持ちのブレはあったけどね。ネタ番組が全然ない時代もあったし、俺ら自体がテレビに出られない時期もあった。そうなると、とにかくライブで漫才をやるということが一番決まっていること。そのうちに「M-1」とかができて漫才の関心度が高くなってきたときに、たまたま俺らがネタやっているから、そこにも入れてもらえるということもあったりして。そこでそれなりの手応えがあって、また続けようと思ったりした。結局、今となってはこれ(漫才)は一生続けるんだろうなという感じです。
てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
太田「田中が病気で休んでから、ちょっとテンポをゆっくりに変えているんです。我々の漫才は時期によってテンポが違うと思うんですよね」/「爆笑問題のツーショット」2021年度版に太田「網羅している」田中「年末感満載」 - お笑いナタリー https://t.co/lVGr4FJzhH