日本の映画興行は10年間でどう変化した?洋画離れやアニメ映画・ODSの隆盛などから紐解く
映画館という場所は特殊だ。限られた空間の中に集まり、ともにスクリーンに目を向けながら同じ時間を過ごしていく。1人でじっくり映画の世界に浸る人もいれば、家族や友人らとワイワイみんなで観る人も。“銀幕”と呼ばれる存在は多くの観客を感動・興奮の渦に包んできた。2025年には「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」、劇場版「チェンソーマン レゼ篇」などアニメ作品が注目を集め、実写では「国宝」の大ヒットが話題に。その一方で、ミニシアターをはじめ閉館を発表した劇場も相次いだ。2015年に映画ナタリーが誕生してから10年、映画興行はどのように変化したのか? 10周年企画の第4弾となる本記事では、その命題を紐解くため、今年5月に映画業界関係者向けの分析セミナーを主催した映画宣伝会社ガイエの常務取締役・芳賀健にインタビューを実施。同セミナーで明らかにした2024年映画市場分析のデータをもとに、現状の映画市場が抱える課題や、今後の市場成長に必要なポイントを語ってもらった。