ぜんぶ君のせいだ。|みきとP提供の“原点回帰”ナンバーで新たなフェーズへ

みきとPとぜん君。の相性

──そもそもぜん君。が外部の作家のオリジナル曲を歌うのは始めてですよね?

もとちか襲

 はい。これまで私たちが歌ってきたメロディのパターンとはやっぱりちょっと違って、いつもだったらこう歌うところが違うぞ、と感じる部分はありました。ただ、それが逆にモチベーションにつながるというか。「理解度を高めて絶対歌いこなしてやるぞ」と思って練習に専念できたので、新鮮で面白かったです。

十五時 新しい挑戦をすること自体が好きですし、自分の好きなメロディが詰め込まれてる感じがしたのでノリノリで歌えました。毎回CDを出すたびに「新しいぜん君。だ!」って思ってるんですけど、今回のシングルは本当に生まれ変わったぜん君。だと思う。

──それと明らかに違うのはバッキングのサウンドですよね。和樹さんやsyvaさんだったら歌メロの裏でも派手なサウンドを鳴らすところが、「Heavenlyheaven」ではちょっと控えめなサウンドになっているというか。

愛海 和樹さんとsyvaさんの曲は、ライブ中にギターの音とぶつけ合ってるような感覚があって(笑)。それはそれでぜん君。らしい音として受け止めていたんですが、確かに今回は歌を引き立ててくれるサウンドになっていますね。

ふふ オフボーカルのサウンドを聴くと、めっちゃみきとPさんの曲だと思うんですよ。でも歌が乗るとすごくぜん君。の曲になる。おこがましいですが、もしかしたらみきとPさんと私たちってめちゃくちゃ相性がいいのかもしれない(笑)。

ライブこそが死に場所

──カップリングの「live生live」はおなじみsyvaさん作曲のナンバーですが、いつものぜん君。の楽曲よりもちょっとテンポが速いですよね?

愛海 若干前のめりというか、ちょっと急いているイメージは強いですね。タイトルに表れている通り、生き急ぐくらいライブをしているので、こういうテンポになったんだと思います(笑)。syvaさんにこの曲を書いてもらったのが、ちょうど緊急事態宣言が出ていた時期で、思うようにライブができないからこそ、ライブのフラストレーションをこの1曲にぶつけよう、みたいにして生まれた曲です。

征之丞十五時

 けっこう前に録った曲だよね。

十五時 うん。フォトブック「EsEgo」の特典としてデモCDを配布していた曲でもあるし。

愛海 レコーディングしたのが「堕堕」(2021年2月発売のシングル曲)と同じ時期なので、けっこう前の7人の声なんですよ。「Heavenlyheaven」をレコーディングしたのはつい最近なので、半年前の7人の声と、今の7人の声を聴き比べられることができるシングルでもあるんです。めちゃくちゃライブを繰り返しているのもあって、それぞれのメンバーの歌い方がちょっと変わっていると思う。

ふふ ずっと前に録った曲なのに、まだ肝心のライブで歌ってないんだよね。

个喆 この曲こそ、患いさんがライブで聴いたら「動きたい!」ってなるだろうな。

メイユイメイ

メイ けっこう寝かせていて、患いさんもライブで聴きたいのに聴けないと思っているみたいで。ずっと焦らしている1曲です。

愛海 「Heavenlyheaven」と「live生live」の2曲入りなのもすごくいいんですよね。私たちはライブでしか生きられないと思っているし、ライブが死に場所というか、ライブは唯一私たちが“昇天”できる場所だとも思っているんです。それはぜん君。を応援してくれる患いさんたちも一緒だし、私たちの歌に出てくる“君”も一緒。2曲で1つの意味を表す曲として、この上ない組み合わせの2曲になったと思います。

十五時 実は「live生live」以外にもいっぱい録っていて、カップリングの候補はいっぱいあったんだよね。

愛海 うん。ウチらにしては珍しく、今けっこう楽曲のストックが貯まっていて、今回ひさびさのリリースでこの2曲を世に送り出したあと、どうみんなを驚かそうか、けっこう楽しみなんですよね(笑)。まあストックはあっても制作がとめどなくあるので、大変なのは変わらないんですが……。

──ツアー中に新曲が加わってセトリにさらなる変化が生じるのも面白いですね。

愛海 温故知新じゃないですけど、古い曲を温めてさらに新しい曲を加えることで絶対的な7人が完成すると思うので、既発の曲もまだ世に出していない新曲もどんどんライブで披露していきたいですね。そのたびに立ち位置を見直さないといけないのが、めちゃくちゃ大変なんですが……(笑)。

十五時 そこはみんなでがんばっていこ!

メイ にしても、このご時世でライブ映えする曲を出すとか攻めてるよね(笑)。

 みんなは動けないのに、めちゃくちゃ遊びたくなる曲だから。

愛海 こういうご時世だからこそ、出すのかな。というか私たちはこういう曲を出していかないと生きていけないだろうから(笑)。

ツアー情報

ぜんぶ君のせいだ。「Sicutie & Stupid Tour 2021」(※終了分は割愛)

Season 6

  • 2021年10月2日(土)岩手県 盛岡Club Change
  • 2021年10月3日(日)山形県 山形ミュージック昭和Session
  • 2021年10月9日(土)沖縄県 Output
  • 2021年10月16日(土)大阪府 ESAKA MUSE ※6周年SP
  • 2021年10月17日(日)東京都 新宿LOFT ※6周年SP
  • 2021年10月24日(日)東京都 shibuya eggman ※もとちか襲生誕SP DAY2
  • 2021年10月31日(日)東京都 WWW ※ハロウィンSP

TOUR FINAL

  • 2021年11月2日(火)東京都 TSUTAYA O-EAST
ぜんぶ君のせいだ。
ぜんぶ君のせいだ。(ゼンブキミノセイダ)
ぜんぶ君のせいだ。
如月愛海(きさらぎめぐみ)、征之丞十五時(ゆきのじょうおやつ)、甘福氐喑(あまねちあん)、もとちか襲(かさね)、雫(しずく)ふふ、メイユイメイ、个喆(こてつ)の7人からなる「病みかわいい」をコンセプトにしたアイドルユニット。2015年7月に1stシングル「ねおじぇらすめろかおす」をリリースし、同年10月に愛知・CLUB Zionにて単独公演を開催。2019年1月には東京・Zepp Tokyoにてグループ史上最大規模の会場でのワンマンライブ「Zepp Tokyo ワンマンLIVE~革鳴共唱~」を開催した。2020年7月には東京・中野サンプラザホールにて初のホール公演「ぜんぶ君のせいだ。単独公演~生鳴兆候(バイタルサイン)~」を開催し、一時活動休止を発表。11月に甘福氐喑、もとちか襲、雫ふふの3人が加入した現在の7人体制で活動を再開させ、東京・Zepp DiverCity(TOKYO)公演を皮切りに47都道府県ツアー「re:voke tour for 47」を開催した。2021年1月、解散したゆくえしれずつれづれのメンバーであるメイユイメイと个喆の2人が加入。3月に既発曲の再録音源を収録したアルバム「Q.E.D.mono」を発表した。5月に47都道府県ツアー「Sicutie & Stupid Tour 2021」をスタートさせ、10月にニューシングル「Heavenlyheaven」をリリース。