音楽ナタリー PowerPush - 夢みるアドレセンス

「好きっていいなよ。」葉月かなえと恋愛トーク

すべてのキスシーンに温もりを感じた

──メンバーから先生に質問はありますか?

荻野 キャラクターを作る際、お手本にしてる実在の人はいるんですか?

葉月 「好きっていいなよ。」に関して言えば、めいは全然なかったです。大和に関しても意識はしてないんですけど外見に関してはすごく考えましたね。髪型や服装とか、そういう細かい部分から作り込んでいったので、あまりモデルというのはいないんですよ。

荻野可鈴

荻野 大和の髪型、超カッコいいです!

葉月 完全にオリジナルだったので不安はありましたけどね。実際にこういう髪型はいないだろうとは思いますけど(笑)。

──ファンの人が大和と同じ髪型にしてきたら?

荻野 それどうしよう(笑)。

志田 想像したら面白いけどね(笑)。

──ちなみに少女マンガにしやすいメンバーはいますか?

葉月 皆さんスタイルがめちゃめちゃいいですよね。私は全体よりもパーツごとに見てしまうんですけど、手や足、髪型とか参考にしやすいと思います。

山田 葉月先生はストーリーを考えるときに実体験から落とし込むことはありますか?

葉月 自分の経験よりも想像のほうがやっぱり多くなっちゃいますね。わからない分野のことはちゃんと取材もします。例えば北川めぐみっていうモデル活動してるキャラクターが世界でモデルに挑戦したいってなったときには、海外にモデルを輩出してる事務所に取材させてもらったりしました。やっぱり取材しないとわからないことは多いので。

小林玲

小林 そうだったんですね。私たちがいつも撮影してる場面とほとんど一緒だったのでリアルだなって思ってました。

葉月 本業の方が見ておかしくないようにしないといけないので、そう言っていただけてよかったです。

山田 ネタに詰まっちゃうときはどうしてますか?

葉月 そういうときは何をやってもダメなので、寝ちゃったりしてます。あとはカフェに行って人間観察したり。友達と話してて思いつくこともあるんですけど、それをネタにするのは悪いかなって(笑)。

小林 単行本の表紙のめいちゃんがだんだんかわいくなっていくのが気になってたんですけど。髪がだんだん長くなっていって。

葉月 大和と付き合い始めてから髪の毛を伸ばし始めました。やっぱり女の子ですから恋をすると変化がありますもんね。

小林 特にめいちゃんの表情がだんだん明るくなっていくのが印象的でした。

荻野 髪型を変えたときのギャップもいいですよね。私たちもファンの方から「髪型変えた? いいね!」って言われるとうれしいですし。

葉月 あんまり華やかに変え過ぎちゃうと色気付いたなって思われてしまうので、そこの微妙な変化が難しいです。がんばってこの程度なんだなっていうのをキープするようにしてます。

山田 このナチュラルな変化がすごくよかったです。作り過ぎてない感じ。

志田 どうしたらこんなにキュンキュンしたマンガが描けるんですか?

左から小林玲、志田友美、荻野可鈴、山田朱莉。

葉月 ストレートな質問ですね(笑)。自分の中では特別それを感じながら描いてるわけではなくて、できるだけ2人の何気ない会話でいい空気を描きたいとは思ってます。

小林 キスシーンはどうですか? 他の少女マンガと比べても多いような気がしてて。

葉月 それもすごく多くしようと思ってたわけではなかったんですけど、キスって相手に自分の気持ちを許さないとしない行為だと思うので、自然な流れで回数が多くなった感じですね。それに回数が多いほうが仲良くなるような気がしたので。

小林 私、すべてのキスシーンに温もりを感じました。

今は夢アドの活動が恋愛よりも楽しい

──先生からメンバーに質問はありますか?

葉月 たくさんの男性ファンがいると思うんですけど、見られていることに満足しちゃって恋愛したくなくなっちゃうなんてことはありますか?

山田朱莉

山田 私は小さい頃から2次元の作品が好きで、そこに登場するキャラクターばかり好きになっちゃって告白されてもピンとこなかったんですよ。いっぱい恋愛マンガは読んでいるんですけど、逆にリアルだとどうしていいのかわからないというか。もちろんファンの人たちから好きって言われるのは本当にうれしいです。

荻野 女の子だったら抱きしめちゃいます!

──恋愛よりもアイドル活動優先ということですよね。

荻野 今は夢アドとしての活動が忙しいし、ライブしている自分が一番好き。それが素直に恋愛より楽しいってことだと思います。

小林 確かに、今は一番に恋愛がしたいって感じではないですね。

山田 シチュエーションには憧れますけどね。私たち、モデルの仕事してたときはあまり学校に行けてなかったので、制服とか学校とかのシチュエーションに憧れはあります。

志田友美

志田 制服デートとかは本当に憧れです!

荻野 だから葉月先生のマンガを読んで夢見てます。

──例えば夢アドのメンバーを使って少女マンガを描くとしたらどんな配役にしたいですか?

葉月 むしろそのまんまを描いてみたいですね。活動の中での悩みとかをマンガに描いてみたら面白いと思います。アイドルの方は1人ずつ個性がちゃんと立ってると思うので、そのままマンガにしたほうが絶対にいいものができるかなと。

──皆さん個性的ですけど、中でも際立ってるのは志田さんでしょうか?

葉月 え、そうなんですか?

志田 そんなことないですよ!

山田 超絶おバカです!

荻野 最近だと2周年ライブのときに、私が1300人の前で手紙を読んだんですけど、最後の締めの瞬間の絶妙なタイミングで友美がマイクを落として。終わったあとは土下座されました(笑)。

葉月 でもそういうのってかわいいじゃないですか。キャラクターとしては描きやすいですよ。

志田 やったー!

荻野 本当におバカなんだから、もう……。

──最後に何か言い残したことはないですか?

小林 いいですか? 先生のことが本当に大好きです!

山田 玲だけじゃなくて、私たちもみんな大好きですから!

葉月 ありがとうございます(笑)。

左から小林玲、志田友美、荻野可鈴、山田朱莉。
ニューシングル「証明ティンエイジャー」 / 2014年9月9日発売 / Project TK
Type-A [CD] / 1080円 / ADCD-0014
Type-B [CD] / 1080円 / ADCD-0015
Type-C [CD] / 1080円 / ADCD-0016
Type-D [CD] / 1080円 / ADCD-0017
Type-E [CD] / 1080円 / ADCD-0018
Type-F [CD] / 1080円 / ADCD-0019
収録曲(全仕様共通)
  1. 証明ティンエイジャー
  2. 絶対的シンパシー
  3. ヒロイン
  4. 証明ティンエイジャー(instrumental)
  5. 絶対的シンパシー(instrumental)
  6. ヒロイン(instrumental)
夢みるアドレセンス(ユメミルアドレセンス)

夢みるアドレセンス

荻野可鈴、山田朱莉、志田友美、小林玲、京佳の5人からなる女性アイドルグループ。人気ティーンファッション誌モデルを中心として2012年にグループ結成。ひたむきなステージパフォーマンスが同世代だけでなく、 幅広い層の支持・共感を集めている。2013年、2枚のミニアルバム「泣き虫スナイパ→」、「純情マリオネット」をリリースし、2014年4月には初の全国流通盤シングル「マワルセカイ」を発表。同年8月にはグループ最大規模の単独ライブを日本青年館で行い、9月には新作「証明ティンエイジャー」をリリースする。

葉月かなえ(ハヅキカナエ)

神奈川県出身。2003年より「恋していいですか」「堀高 ハネモノレンジャー」「ラヴストーキン!」などティーンズラブ作品を中心に発表する。2007年にデザート(講談社)より短編集「あれもしたい、これもしたい」を刊行。2008年からは同じくデザートにて初の長編連載作「好きっていいなよ。」をスタートさせる。友達のいない主人公と学校イチのモテ男の恋を描いた同作は10代女子を中心に人気を博し、2012年10月にTVアニメ化、2014年7月に実写映画化を果たした。