YUKI|自分なりの正解を探す旅を続けた15年

私は幻なんかじゃない、抱きしめても消えたりしないんだぞ!

──今作に収録されている新曲3曲とデモ音源のお話も聞かせてください。

2015年に開催した「Dope Out」ツアーで私がギターを弾く曲があって、その曲に入る前のMCで私がしゃべりながらいつも適当に弾いていた曲があったんです。ある日のライブで私がいつものようにそれを弾き始めると、バンドメンバーがどんどん演奏に入ってきたのでなんとなく、「♪ダーリーン待ってーイエーイエー」、と口をついて出るままに歌ったのが「ダーリン待って」の最初の種になりました。そのときのMCで「いい曲だからいつか曲にしちゃうかもね」と軽いノリで言ったらお客さんから大きな拍手が起きたことを思い出し、今回また「Dope Out」のときのメンバーに集まってもらって、せーの!でレコーディングしました。2年越しでようやく完成しました(笑)。お待たせしました!

──「I love you」は?

これまでこんな直接的なタイトルを付けたことがなかったですし、ましてや「歌にしてしまうなんて!」と、今までの私だったら絶対に自分にツッコミを入れていると思いますね(笑)。まさか「巨大化した愛 分けてあげよう」なんて、私が歌う日が来るとは(笑)。でも、今の私なら言えると思いました。この言葉しかなかったですし、この言葉で歌いたかったんです。プリプロを進めていくうちに、どんどんタイトでミニマムなアレンジになっていって曲が完成しました。

──「穴」はアルバム「まばたき」を制作していた時期にすでにあった曲だそうですね。

この曲はとても気に入っていたので、いつか必ず発表したいと思っていました。この歌には私のかすれた声も入っているんですけど、きれいな歌唱ではない感じが、ところどころに空いている“穴”のような感じがして面白いなと思っています。あと、以前銀杏BOYZのアルバム(2005年リリースの「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」)で “dreamy vocal”として「駆け抜けて性春」を歌ったんですけど、「わたしはまぼろしなの」という歌詞が私自身としてはどうしても腑に落ちなくて(笑)。歌詞の中の彼が思う、女性に対する思いや手が届かない女の子、というようなイメージだとは思うんですけど。「私は幻なんかじゃない、だから私はここにいるんだぞ、抱きしめても消えたりしないんだぞ!」って、あれから何年経ってもそう思うので、自分の曲で歌いました(笑)。

ひさしぶりに蔦谷好位置とタッグを組んだ「手紙」

──「手紙」はTOKIOの国分太一さん主演の映画「だいじょうぶ3組」(2013年公開)の主題歌で、YUKIさんがTOKIOのために歌詞を書き下ろした提供曲ですが、今作にはデモ音源が収録されました。

国分さんからご指名をいただいて、ひさしぶりに蔦谷好位置くんとデモを作りました。ピアノに言葉や歌を乗せていくことがとても心地よくて、「最高の曲ができた!」と、とてもうれしかったですね。と同時に、私も歌いたくなってしまったんですよね(笑)。そういう思いがあったので、TOKIOに提供した曲ですけど、いつかYUKIの歌としても聴いてもらいたいなと思っていました。このデモの歌は、長瀬(智也)さんならきっとこんな感じで歌ってくれるだろうなとイメージしながら歌いました。デモのままだと音が荒いので再録音も考えたんですけど、雰囲気が気に入っていましたし、デモを聴いてもらうのも素敵だなと思ってそのまま収録しました。

──「すてきな15才」の作曲家クレジットを見て、YUKIさんはさまざまな作曲家が書いた曲に歌詞を乗せて歌ってきたんだなと改めて思いました。

シンガーソングライターの方だとメロディと同時に歌詞世界のイメージもできてくるのかなと思うんですけど、私の場合は自分で曲を書いていないので、まずはメロディがあっての作詞なんですね。私が書いた歌詞は、もしかすると作曲家の方がイメージしていた歌詞世界とは違うところに行ってしまっていることがあるかもしれないけれど、私は自分の頭の中でそのメロディに合う言葉を探して歌うことを、とても楽しくやらせてもらっています。

──以前からYUKIさんは、メロディが鳴っているとそこに言葉を乗せたくなってしまうと言っていました。

そうなんです(笑)。例えば飛行機や新幹線で何かメロディが流れてくると、それが歌詞の付いている曲でもいない曲でも、自分の歌詞を付けて歌いたくなってしまうんです。これはもう職業病であり、天職でもあると思いますね。

まだまだやりたいことがたくさんある

──「すてきな15才」と同時発売されるのが、昨年行った「Blink Blink」ツアーの13公演の中から大阪・大阪城ホール公演の模様を収録したライブDVD / Blu-ray「YUKI concert tour "Blink Blink" 2017.07.09 大阪城ホール」です。本作には特典として、各会場で内容が異なる「バスガール」演奏時のスクリーン映像なども収録されます。

「バスガール」では私が映像の中でバスガイドになって、会場ごとにその土地の方言でアナウンスをしていました。撮影前に各地のイベンターさんから「こういう言い回しがあります、こんな方言があります」と教えていただいたものをもとにしたアナウンスだったんですけど、どうやら今の若者は使わないような方言があったりするみたいなので(笑)、そういうところも含めて皆さんにクスッと笑って楽しんでもらえるとうれしいです。

──初回限定盤には全曲のライブ音源を収録したCDが付属しますね。

CDに収録されているものとは異なるアレンジをして演奏した曲も多いですし、このときのツアーメンバーでなければ鳴らせないすごく豪華な音もあったので、耳だけでも「Blink Blink」を楽しんでもらいたいなと思ってライブ音源を付けました。

──2018年はどんな年にしたいですか?

私は自分がなりたい自分になるために、一歩ずつでいいからそこに近付くために前に進み、自分で自分の責任を取るということから逃げないと決めたので、これからも歌い続けていきます。まだまだやりたいことがたくさんあるので、楽しみにしていてください。

YUKI「すてきな15才」
2018年1月31日発売 / EPICレコードジャパン
YUKI「すてきな15才」完全生産限定盤

完全生産限定盤
[CD+DVD+Tシャツ]
9990円 / ESCL-4970~2

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YUKI「すてきな15才」初回限定盤

初回限定盤
[CD+DVD]
3780円 / ESCL-4973~4

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YUKI「すてきな15才」通常盤

通常盤
[CD]
3240円 / ESCL-4975

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CD収録曲
  1. プレイボール
  2. 坂道のメロディ
  3. わたしの願い事
  4. STARMANN
  5. 誰でもロンリー
  6. 好きってなんだろう…涙
  7. となりのメトロ
  8. tonight
  9. ポストに声を投げ入れて
  10. さよならバイスタンダー
  11. フラッグを立てろ
  12. ダーリン待って ※新曲
  13. I love you ※新曲
  14. ※新曲
  15. 手紙(デモ)
完全生産限定盤・初回限定盤DVD収録内容
  • 「フラッグを立てろ」ミュージックビデオ
YUKI「YUKI concert tour "Blink Blink" 2017.07.09 大阪城ホール」
2018年1月31日発売 / EPICレコードジャパン
YUKI「すてきな15才」初回限定盤Blu-ray

初回限定盤Blu-ray
[Blu-ray Disc+2CD]
9720円 / ESXL-135~7

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YUKI「すてきな15才」初回限定盤DVD

初回限定盤DVD
[2DVD+2CD]
8640円 / ESBL-2510~3

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YUKI「すてきな15才」通常盤Blu-ray

通常盤Blu-ray
[Blu-ray Disc]
7560円 / ESXL-138

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YUKI「すてきな15才」通常盤DVD

通常盤DVD
[2DVD]
6480円 / ESBL-2514~5

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収録内容
  • Bili! Bili!
  • 暴れたがっている
  • プレゼント
  • ドラマチック
  • ハローグッバイ
  • 名も無い小さい花
  • he end of shite
  • 私は誰だ
  • こんにちはニューワールド
  • onight
  • n the blink of an eye
  • レディ・エレクトリック
  • ひかりのおと
  • プリズム
  • ひみつ
  • バスガール
  • メランコリニスタ
  • ランデヴー
  • ワンダーライン
  • Do the Blink
  • JOY
  • Hello !
  • Y with Guitar
  • 相思相愛
  • 1分間のスポットライト
  • 恋愛模様
  • 2人のストーリー
  • 聞き間違い
  • さよならバイスタンダー
  • 鳴いてる怪獣
  • WAGON
  • トワイライト
特典映像

DOCUMENT of YUKI concert tour “Blink Blink” 2017 PROJECTION

  • In the blink of an eye
  • バスガール(広島ver.)
  • バスガール(福岡ver.)
  • バスガール(宮城ver.)
  • バスガール(名古屋ver.)
  • バスガール(新潟ver.)
  • バスガール(横浜ver.)
  • バスガール(大阪ver.)
  • バスガール(函館ver.)
  • 相思相愛(大阪城ホール)
初回限定盤付属CD収録曲

DISC 1

  1. Bili! Bili!
  2. 暴れたがっている
  3. プレゼント
  4. ドラマチック
  5. ハローグッバイ
  6. 名も無い小さい花
  7. the end of shite
  8. 私は誰だ
  9. こんにちはニューワールド
  10. tonight
  11. レディ・エレクトリック
  12. ひかりのおと~プリズム
  13. ひみつ
  14. バスガール
  15. メランコリニスタ
  16. ランデヴー
  17. ワンダーライン

DISC 2

  1. Do the Blink
  2. JOY
  3. Hello !~Y with Guitar
  4. 相思相愛
  5. 1分間のスポットライト~恋愛模様
  6. 2人のストーリー
  7. 聞き間違い
  8. さよならバイスタンダー
  9. 鳴いてる怪獣
  10. WAGON
  11. トワイライト
YUKI(ユキ)
1993年にJUDY AND MARYのボーカリストとしてデビュー。2001年のバンド解散後、2002年にシングル「the end of shite」でソロ活動を開始した。2012年5月にはソロ活動10周年を記念して東京・東京ドーム公演「YUKI LIVE "SOUNDS OF TEN"」を開催し、約5万人を動員。JUDY AND MARY時代にも東京ドームでライブを行っていることから、バンドとソロの両方で東京ドーム公演を行った初の女性ボーカリストとなる。2017年2月にソロデビュー15周年を迎え、テレビアニメ「3月のライオン」のオープニングテーマを表題曲としたニューシングル「さよならバイスタンダー」を発表。3月には約2年半ぶりのオリジナルアルバム「まばたき」をリリースした。2018年1月には、シングルコレクション「すてきな15才」とライブDVD / Blu-ray「YUKI concert tour "Blink Blink" 2017.07.09 大阪城ホール」を発売する。