ライブMCの本を出します

──クマガイさん、東京にもちょくちょく来てますけど、こちらでの活動も増えてきたんでしょうか？

まだ決まってはいないんですけど、東京でのステーションになるものが1つほしいと思っていて。できればラジオをやりたくて、僕、すごいしゃべるからAM局で番組が持てたらなと。公開収録して3組くらいアーティストを呼んでね。トークから始めてライブもやってもらうんです。そうしたら初めてのお客さんとかでもトークである程度そのアーティストのことがわかってるから入り込みやすいんですよ。やっぱり人となりがわかったうえでライブを聴くって僕は絶対に必要なことだと思うんです。

──そういう番組、完全にクマガイさん向きですよね。

なのでこっちでやっていけたらなと思ってます。あとは本を出すことになって。How to本なんですけど「ライブMCの教科書（仮）」っていう本を出します（笑）。

──ライブ14年やっててMCの本出すんですか（笑）。

「音楽ちゃうんかい！」って（笑）。でもね、しゃべられないミュージシャンとか本当にいるんですよ。人前で何を話したらいいかみたいな人、けっこういっぱいいる。そういう人向けの本です。

──どんなことが書かれてるんですか？

技術ではなくてメンタルの話が主です。あと対談も載ってます。嘉門達夫さんや麒麟の田村さんとかと。

──どうして本を出そうと思ったんですか？

やっぱりね、もう「新曲出します！」って言っただけじゃ誰も驚かないんですよ。もう「ミュージックステーション出るよ！」くらいじゃないと誰も驚かない。でも本出すって言ったら嫁もおばちゃんも食いついてきた。そういう驚きって大事だなとやっぱり思って、だから来日しなきゃダメなんですよ（笑）。

──そこにつながるんですね。

それくらい驚かれることをやっていきたいなと。ちょうど来年バンドも15年目なので、けっこう事件を起こそうと思ってます。

──まだナイショですか？

ですね（笑）。でもかなり驚くことになると思いますよ。それとは別に来年の頭から年末ぐらいにかけてツアーも考えてます。「オッサン最前線」っていうのをやろうかと。

──また面白いタイトルですね。

僕らみたいに10年以上バンドやってて、けっこういろんなことを犠牲にしちゃってる人もいるじゃないですか。そういう人たちを集めてツアーを一緒にやろうかなと考えてます。「オッサン、すごいぞ！」ってところを見せたくてね。で、若手のバンドをオープニングアクトで呼んでコテンパンにしたいんですよ。「オマエら、そんなもんか！」って（笑）。

──言ってることは無茶苦茶ですけどすごい楽しそうですね。

「オルァー！ オルァー！ はい！ 俺らのほうがすごいー！」みたいな。大阪の後輩がKANA-BOONだから出てくれないかな（笑）。まあ、それは夢の話。

僕はもっとお金持ちになるべき

──クマガイさんには、そういう夢のある話を後輩たちにしていってほしいです。

そうですね。だからこそ、僕はもっとお金持ちになるべきなんですよ（笑）。今でもね、おそらくほかのバンドに比べたらけっこう稼いでいると思う。メンバーも食わせていけてるし、やり方しだいでまだまだがんばれる。だからみんなには「ワタナベフラワーでもできるんだったら俺たちにもできるんちゃうか」って思ってほしんですよね。そのために僕はお金持ちになりたいし、紅白にも出たい。

──そのために「みんなのうた」もがんばりましたよね。

僕らみたいなのが紅白に出たら一番面白いと思うんですよ。白組なのに赤いジャケットで出てやりますけども（笑）。

──今年は厳しそうですか？

今年はそういうアプローチをしてこなかったので難しいでしょうね。でも来年は15年目なのでね、マジであるかもしれませんよ……。

──またなんか企んでるんですか？

今のうちにね、手を挙げておいてくださいって。僕が売れてからしゃべりかけてきた人とはしゃべりませんよって（笑）。とは言いつつも謙虚な姿勢は崩さずやっていきたいと思います。