WANIMA特集|デビュー10周年記念、映像作品集に刻まれたバンドの歩み (2/2)

ファンとの大事な“儀式”となった「Boil Down」

ここまで書いてきた通り、「Catch Up TOUR」と「Sorry Not Sorry TOUR」はまったく違う方向性を持ったツアーだった。だがその根底には通じ合うものが流れている。その出し方が違うだけなのだ、とライブ映像を観ていると思う。そうした振り幅の大きなライブをできるようになった理由を尋ねると、KENTAからこんな言葉が返ってきた。

自由と覚悟を、
どちらも選べるようになったことだと思います。

その場で決める勇気も、
決めたものを信じ抜く強さも、
どちらもライブには必要なことでした。
10年かけて、ようやく
その両方を持ってステージに立てるようになりました。

KENTA(Vo, B)

KENTA(Vo, B)

その“勇気”と“強さ”の根幹にあるのは、バンドを支える人々との強い信頼関係だ。新体制では熊本時代からよく知る仲間を迎え入れ強固なチームを築いているWANIMA。ライブや音源制作のスタッフも含め、本当に大事な人と濃い関係性を積み上げ、ともに進んでいく、そうした姿勢を彼らは鮮明にしている。そこにはもちろん、日頃からWANIMAの音楽を聴き、ライブに足を運ぶファンも含まれる。そんなファンと年末にお祭り騒ぎしようぜ、というのが、本作のボーナスディスクに収録された「Boil Down」だ。ボーナスということでフル収録ではなく厳選された12曲の映像が入っているのだが、それでもこのライブがいかに特別なのかが一発でわかる。ライブハウス育ちのバンドらしい熱さほとばしる演奏と、それに全力で応えていくオーディエンス。ある意味で無礼講みたいな自由さが、画面いっぱいに広がっている。

「Boil Down 2024」は
肩の力を抜いて、
それでも気を抜かずに芯は熱い夜でした。
年末にみんなで集まって、
「今年も生き抜いたな」って確かめ合うような時間で、あれはライブというよりWANIMAとワンチャン仲間たちとの儀式に近かったかもしれません。
毎年やる予定ですので年末の神聖な儀式にご参加下さい。

エネルギーのぶつかり合いそのもののようなライブは確かにリラックスした雰囲気で、メンバー3人もとても楽しそうな表情を見せている。「Boil Down」は2020年からスタートし、この「Boil Down」は5回目。そして昨年2025年、このライブはツアーへと発展し、「BAMBOOM NIGHT」として全国を回った。地元で開催する「1CHANCE FESTIVAL」同様、このツアーもWANIMAとファンの近い距離感を確認し合う大事なライブとしてこれからも続いていくのだろう。

KENTA(Vo, B)

KENTA(Vo, B)

2026年のWANIMAは「急がず、止まらず」

そう、今のWANIMAのライブは、ステージと客席の距離がとても“近い”。2023年の独立以降、どんどん近くなっている。それは今回の映像作品にもはっきりと記録されている。その理由をKENTAはこう教えてくれた。

独立してから、
守られる場所が減った分、
守りたいものがはっきりしました。

正解を探すより、
今ここに立ってる自分たちを
ちゃんと出そうと思えるようになった。
その分、ライブは近くなったと思います。
きれいじゃなくても、
リアルな温度が伝わるようになった気がします。

曲にも、自分たちのやりたいことにも、ライブでのお客さんとの関係性にも、すべて素直に、正直に向き合うことで、今のWANIMAは動いている。それがデビューから10年、そして独立という大きな節目を経てたどり着いた彼らの現在地だ。最後に、10周年に際して感じたこと、そして今年2026年のWANIMAについて、KENTAに言葉にしてもらった。

10周年について

10年経った実感は、正直あんまりなくて。
ただ、振り返るといつも誰かの顔が浮かびます。
うまくいった日も、転んだ日も、
その場に一緒に立ってくれた人たちの記憶が、
気づいたら「積み重なっていた」という感覚です。

続けてこられたというより、

続けさせてもらった10年だったと思います。


2026年のWANIMAについて

急がず、止まらず、です。

大きなことを言うより、
今日の一本、今日の一曲を
ちゃんと鳴らせるバンドでいたい。
その積み重ねの先に、
2026年のWANIMAがあると思っています。

まだ途中。
でも、ちゃんと進んでいます。
愛と感謝を忘れずに今日も仲間たちと
間違えながらでも音楽を続けていきます。

4月からは新たなツアー「WANIMA 2026 TOUR "Excuse Error"」の開催も決まっている。着実に前に進み続ける彼らに引き続き注目したい。

「Boil Down 2024」の様子。

「Boil Down 2024」の様子。

公演情報

WANIMA 2026 TOUR "Excuse Error"

  • 2026年4月11日(土)熊本県 天草市民センター ※ファンクラブ限定 昼夜2公演
  • 2026年4月17日(金)千葉県 千葉県文化会館 大ホール
  • 2026年4月19日(日)新潟県 新潟テルサ
  • 2026年4月23日(木)大阪府 オリックス劇場
  • 2026年4月26日(日)愛媛県 松山市民会館
  • 2026年4月30日(木)熊本県 熊本城ホール メインホール
  • 2026年5月2日(土)大分県 iichikoグランシアタ
  • 2026年5月7日(木)東京都 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
  • 2026年5月17日(日)岡山県 岡山芸術創造劇場ハレノワ 大劇場
  • 2026年5月23日(土)北海道 函館市民会館
  • 2026年5月25日(月)宮城県 仙台サンプラザホール
  • 2026年6月5日(金)岐阜県 長良川国際会議場 メインホール
  • 2026年6月11日(木)兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール
  • 2026年6月12日(金)奈良県 なら100年会館 大ホール
  • 2026年6月19日(金)福岡県 福岡サンパレス

WANIMA presents 1CHANCE FESTIVAL 2026

  • 2026年9月26日(土)熊本県 熊本県農業公園カントリーパーク
  • 2026年9月27日(日)熊本県 熊本県農業公園カントリーパーク

プロフィール

WANIMA(ワニマ)

東京都在住熊本県出身のKENTA(Vo, B)、KO-SHIN(G, Cho)、FUJI(Dr, Cho)の3人からなるロックバンド。2010年に結成された。2014年10月に1stミニアルバム「Can Not Behaved!!」をリリース。2017年12月に「NHK紅白歌合戦」に初出場を果たし、2018年1月にはメジャー1stアルバム「Everybody!!」を発表。2022年より熊本・熊本県農業公園カントリーパークで主催フェス「WANIMA presents 1CHANCE FESTIVAL」を開催している。2023年10月には3rdフルアルバム「Catch Up」を発表。2025年には「存在」「分岐点」「Matatabi」「トビウオ」「Off-Leash」「🔥おっかない🔥」といったシングルを立て続けにリリースした。2026年1月にはデビュー10周年を記念して映像作品「WANIMA 10th Anniversary Live Movies THE JUNCTION」を発表。4月からは全15公演のライブツアー「WANIMA 2026 TOUR "Excuse Error"」を行う。