キュウソネコカミ
ハイレゾってこんなに手軽に始められるんや
──本日はウォークマンAシリーズでハイレゾ音源を体感していただきました。このAシリーズはハイレゾ再生に対応したデジタルアンプ・S-Master HXが搭載されていて、小音量から大音量までディテールを維持した高音質を実現しているのですが、改めて楽曲を聴いた感想を教えていただけますか?
ヨコタシンノスケ(Key, Vo) 分厚い音だなって感じたのと、あと自分たちの楽曲もハイレゾで聴いてみたんですけど、セイヤの息つぎまで聞こえました。それはこのウォークマンで聴かないとわからないなと。
カワクボタクロウ(B) 生々しい感じがしたよね。
オカザワカズマ(G) フィルターがなくなってよりダイレクトに音が届く感じがしました。逆に、今まで聴いていた音源にはフィルターみたいなものがあったんだなって気付いたというか。
ヨコタ 今日はずっとこのウォークマンを聴きながら過ごしたんでハイレゾに慣れちゃってるけど、家帰って普段ので聴いたら「カスカスやな」って思うんでしょうね(笑)。
ヤマサキセイヤ(Vo, G) そやな。
ヨコタ 時代的に2つに分かれていってる気がするよね。こだわりを持ってこういうハイレゾとかレコードで聴く人と、もっと手軽な感じで音楽を聴く人と。
──確かに、ハイレゾ音源ってまだ敷居が高い印象はありますよね。それこそMP3などに比べたら容量も大きいですし。ただ、このAシリーズはSDカードで容量を拡張できるようになっていて、例えば64GBモデルに128GBのSDカードを差し込めば192GBまで拡張することができます。
ヨコタ ホントですか!? それいいですね。めっちゃええな。
──この機種さえあれば、あとは楽曲をダウンロードするだけでハイレゾを楽しむことができます。しかもハイレゾ音源だけで30時間も再生ができるっていう。
ヨコタ 30時間ってすごいですね。それはやっぱスマホとかとは違って音楽に特化してるところの強みですね。
ソゴウタイスケ(Dr) このサイズ感でそれができたらめちゃめちゃ便利ですね。ハイレゾって仰々しいイメージがあったけど、こんなに手軽に始められるんや。
オカザワ うちら今度ライブで沖縄行くし、ツアーであちこち回るから、飛行機とか新幹線の中でもそうやっていい音楽が聴けるっていいですね。
──皆さんもアルバムをハイレゾ音源で配信していますが、ハイレゾに対してどういうイメージを持ってましたか?
オカザワ 正直オーディオオタクが聴くものっていうイメージがありましたね。
カワクボ 選ばれしものの贅沢、みたいな。
ヨコタ 自分たちが音楽を聴く環境ってコンポでだったり、パソコンだったり、一般のリスナーとそんなに変わらなくて。なかなかハイレゾに手を出す機会がなかったんですけど、音楽好きな人は1回聴いておいたほうがいいよっていうのが今だったら言えますね。
ソゴウ 1回聴いたらマジでハマると思う。迫力が全然違う。
挑戦する意味を再確認した
──皆さんは千葉・幕張イベントホールで過去最大規模のワンマンを終えたばかりですよね。7月にはこのライブDVD / Blu-rayが発売されますが、ライブを振り返ってみていかがでしたか?
ヤマサキ 挑戦する意味を再確認しましたね。今までリスクがあるものは避けてきたけど、初めてリスクがあるのを知りながら挑戦したんで。こんなに大きな会場でお客さんを楽しませることができて、インディーズの頃とはホントに規模が違うライブを作れたなっていうのが率直な感想ですね。
カワクボ 背伸びはしたんですけど、またこの先が見えましたね。将来のビジョンが描けたというか。あとはお客さんに俺らの本気度が伝わったんじゃないかな。
ヨコタ これまでライブに来てくれた人はもちろん、新しいお客さんもいっぱい来てくれたと思うんです。初めての人たちにもキュウソの音楽に触れてみてもらえたので、これからまた新しい層が入ってくるだろうなって実感しましたね。
オカザワ あんなデカい会場で、最初はどうしようって感じだったんです。でもみんな必死で準備して、当日もがむしゃらにやって、結果的に今までで一番キュウソらしい、面白くカッコいいライブになったと思っていて。それができたっていうのも自信につながったし、これからもやってやるぞっていう気持ちになりました。
ソゴウ たくさんの人が観に来てくれて、それを自分らの目で確認することができて、ほんまにこの人ら手放したくないと思いましたね。ちっちゃい会場で観るキュウソって楽しいよねっていう意見もあるんですけど、いやいや大きいところでもできますよ、エンタテインメントの部分でどこでも戦えますよっていうのを証明できたと思います。
──具体的に、ライブの見どころを教えていただけますか?
ヨコタ 俺たちも知らなかったサプライズの演出があって、それに俺たちがすごいびっくりしてるところですかね。
ソゴウ スタッフに秘密にされてたやつな。
カワクボ その演出があまりにすごすぎて気を取られて、曲のサイズを間違えました(笑)。
ヨコタ スタッフは俺たちがどんだけ緊張してるか知らないんだよ。ちょっとのほころびでもすぐ縺れちゃうのに。
カワクボ 楽屋に戻ってスタッフに「ありがとう」って言う場面なのに「最悪や!」って言いましたからね(笑)。
ヤマサキ 言うてたな(笑)。あとはお客さんへの思いを観てほしいですね。うちら、人の上に乗っかってるところとかが取り上げられるんで凶暴なバンドと思われがちなんですけど、メンバー全員全然そんなことなくて。人が倒れたら「起こそうぜ」「立ち上がるまで待つぞ」とか言ってるし、そのあたりの人間味のある部分も観てほしいですね。
──この幕張公演やツアーが終わって、これから「METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2016」「VIVA LA ROCK 2016」「百万石音楽祭 2016~ミリオンロックフェスティバル~」といったフェスへの出演が控えてますね。
カワクボ 幕張のライブを経てレベルアップしたパフォーマンスを観せたいですね。
ヨコタ キュウソのことを名前だけ知ってた人や、もう観たからええわ的な人がひっくり返るくらいのライブをしたいですね。
ヤマサキ 大丈夫ですよ、知ってる曲しかやりませんから(笑)。
キュウソネコカミ
2009年末に大学内の“就活敗残者”を中心に兵庫県西宮で結成される。ヤマサキセイヤ(Vo, G)、オカザワカズマ(G)、カワクボタクロウ(B)、ヨコタシンノスケ(Key, Vo)、ソゴウタイスケ(Dr)による“5人組全方位対応型ネガティヴディスコパンクバンド”。2012年3月に1stフルアルバム「10代で出したかった」、12月に2ndフルアルバム「大事なお知らせ」、2013年10月に1stミニアルバム「ウィーアーインディーズバンド!!」を発表する。6月に2ndミニアルバム「チェンジ ザ ワールド」をビクターエンタテインメント内のレーベルGetting Betterよりリリース。2014年に出演したフェスやイベントでは、入場規制がかかるなど注目度の高さを証明し、メジャーにフィールドを移したあとも、バンド名の通り“窮鼠猫噛み”のごとく強いものに噛み付きながら精力的に活動している。2015年10月にフルアルバム「人生はまだまだ続く」をリリースした。2016年3月にバンド史上最大規模となるワンマン公演を大阪・インテックス大阪 5号館、千葉・幕張イベントホールにて実施。このうち3月20日の幕張イベントホール公演の模様を収めたDVD / Blu-rayを7月にリリースする。