怖がらないでほしい

──タイトルの「何でも無い凶器」とはどういう意味なんですか？

たねこ　このアルバムの目的は、聴く人の心に残したいっていうことなんですけど。でもえげつなさでそうするのは好きじゃないんで、たいしたことないけどちっさい刃物でクサッくらいやっときたいなっていう意味を込めてます。

──なるほど。ジャケットのイラストにも刃物がクサッと刺さって、ちょっと血が出てますね。

たねこ　1週間くらいで治るような（笑）。それでも忘れないでほしいから、聴く人にインパクトを与えつつ、いいなって思ってもらいたいです。

──ではこのミニアルバムを出して、どんなユニットだと思われたいですか？

テナ　怖がらないでほしい……。

たねこ　そう、怖がらないでほしいです！ 私いつもライブ終わったあと話しかけてもらえないんですよ。

──そういうオーラが出てるんじゃないでしょうか（笑）。

たねこ　出てない、出てない！ ……出てるのかなあ？

同じライブは絶対やらない

──昨年12月に下北沢でやったワンマンは、3部構成でアコースティックセットもありましたね。今後ワンマンをやるときもそういう感じでやっていくんですか？

たねこ　いや、いろいろ工夫したいんで同じようには絶対やらないと思います。今後あの茶番はなくなるかもしれないし。色はたぶん付いちゃうとは思うんですけど、いろんな演出でいろんなことをやっていきたいですね。

──今の演劇風のスタイルはどうやって確立していったんですか？

たねこ　流れです、ほんとに。

──注目してもらいたいっていう思いから？

たねこ　ああ、1発目はそうでしたね。でも最初はMC一切なくて。私、MCがもともと苦手なんですよ。それで台本作ってやってたら、どんどん茶番になってって……。今は事前の下書きくらいでさらっとやってますけど。

──演奏中も頭を振り乱したりして相当アグレッシブですよね。

たねこ　いやでもみんなやってますから。

──みんなやってますかねえ？ テナさんのキーボードにしがみついてヘッドバンギングしてますよね（笑）。

たねこ　ええ、うそー！ やってるよねみんな!?（笑） 私あんまりバンドのライブを観に行ったことがないんですけど、そういうイメージがすごいあるんですよね。

──それに、たねこさんと対照的にテナさんが無表情なので、そのバランスに狂気を感じます。でも、今やってるようなライブがいつまで観られるかはわからないんですね。

たねこ　そうですね、同じライブは絶対やってないんで。

テナ　確かに、今のスタイルで固まることはないと思う。

たねこ　もっと、キャピキャピ系のアイドルみたいなのもやってみたいし、小道具作ってちゃんとした台本でやってみたいとも思うし。いろいろ変わっていくと思います。

ライブハウスで多くの人に会いたい

──では最後の質問ですが、惑星アブノーマルの今後の目標はありますか？

たねこ　たくさん曲作らなきゃなと思います。どんどん書いて、納得いく曲をたくさん作りたいです。

──テナさんはどうですか？

テナ　うーんそうだなあ……今よりもっとたくさんの人に惑星アブノーマルのライブを観に来てもらいたいです。

たねこ　あ、そうだ、それだね。それだわ。

テナ　大きなライブハウスで、たくさんのお客さんがいる前でたねこの曲を演奏したいっていうのは、やっぱりサポートメンバーも含めてみんな持ってるビジョンだと思うので。多くの人に足を運んでもらいたいし、もっと自分たちを知ってもらいたい。ライブハウスで多くの人に会いたいっていうのが目標かなと思います。