Wakana|“瞬間”にフォーカスした2ndアルバムで示す、ソロシンガーとしての表現力

この曲好き! 歌ってみたい!

──2曲目の「揺れる春」では、Wakanaさんご自身による前を向いた詞が、力強い歌声で響いています。この曲はどう作っていったんでしょう?

今回の曲たちはどなたが作ったかを伏せた状態で選ばせていただいたんですけど、これは聴いた瞬間に「この曲好き! 歌ってみたい!」と思った曲でした。で、ふたを開けたら1stアルバムで「約束の夜明け」を提供してくださった櫻井(美希)さんの曲だったんです。櫻井さんの曲は歌詞のイメージがブワッと広がるので、プリプロの段階でワーッと書いた仮歌詞が本番でもほぼそのまま使われるという、うれしい出来事もありました。あとで聞いたところ、この曲は私のライブを観たうえで書いてくださったそうで。そういう意味では、なんだか相思相愛な曲になったなって思いますね(笑)。

──歌の表現に関しても悩まなかったですか?

Wakana

そうですね。メロディの雰囲気から“青春”をイメージしたので、叫び出したい気持ちを自分の中にある真っ白なキャンバスにぶつけるように、けっこう強めに歌うのがいいだろうなって。歌うのにパワーが必要な曲でもあるので、落ちサビ以外は基本的に全力で駆け抜けた感じです。どの曲にも言えることですけど、歌い方の方向性は曲自体が連れてきてくれるものなので、受け取ったときの気持ちを大事にしながら歌っていますね。

──7曲目の「myself」はピアノとストリングスのみのシンプルなトラックが美しい世界観を描き出すバラード。Wakanaさんの圧巻の歌声が堪能できます。

この曲を最初に聴いたとき、「わ、すごい曲だ!」って感動しました。タイトル通り自分自身と向き合ってレコーディングに臨みましたね。歌い手としての自分をさらけ出すように一音一音を大切にしながら歌っていくことで、自分をもっと大事にしようとも思うこともできたりして。そういう意味でもこれはすごく大きな愛の歌なんだと思います。

──そういえば、「アキノサクラ EP」に収録されていた「オレンジ」も自分自身と対峙する内容の曲でしたよね。

あーホントだ! 確かにそうでしたね。今の私は自分自身をもっともっと研究したいと思ってるのかも(笑)。アルバムができたことで改めて思いましたけど、自分からどんなものが生まれてくるかに今はすごく興味があるので。

本当の意味での完成

──10曲目の「Happy Hello Day」は幸福感に満ちたアップテンポなナンバーです。ライブでいい景色が生まれそうですね。

ライブの最後には必ず「ありがとう」の気持ちを伝えているんですけど、そのひと言じゃ伝えきれないなって毎回思っていて。だったらもう、そういう歌を作るしかないと。なのでこれは出会えた喜びに対する「おめでとう」と、出会えた今日に「ありがとう」という気持ちを歌った曲です。

──で、この曲でアルバムがハッピーなエンディングを迎えたとしても全然アリだと思うんですけど、最後に深い詞世界と壮大なサウンドを持つ表題曲「magic moment」を配置しているところが実にWakanaさんらしいなと。

ありがとうございます。実は曲順はあとから考えたのですが、「magic moment」が1曲目の「breathing」につながっていくような流れができたのはよかったです。

──なるほど。今回のアルバムは日常のさまざまな“瞬間”を切り取った曲が詰め込まれていますけど、その2曲は少し俯瞰した大きな視点を持っている曲ですね。確かにいいつながりが生まれていると思います。

はい。人間が必然的に行う“息をすること”と“土を踏みしめ歩いていくこと”を歌った「breathing」で幕を開け、いろいろな瞬間を経て、最後に「magic moment」でまた旅に出ていく。そんなイメージでアルバムが1周したらいいなと思ったので。「magic moment」に関しては、自分自身が20歳で上京したときの気持ちを思い出しながら歌ったりもしましたね。大海原にワクワクして漕ぎ出してみたものの、途中ですごく不安になり、でも自分を信じて進み続けたことで目の前がバッと開ける瞬間がある……そんなサウンドからのイメージを自分に重ね合わせて。

──前作以上に作詞にも関わり、よりパーソナルな思いをも注ぎ込んだ作品と言えそうですね。ここで得たものを手に、ここからはどう進んでいきたいと思っていますか?

今の自分にできることをすべて注ぎ込みましたけど、改めて聴いてみれば歌詞として書ききれなかったことや、「もっとこうすればよかった」という欲が出てきていたりもするんですよ。なので、そういった思いはライブを重ねることで補完していけたらいいなって思っています。目の前で楽しんでくださるお客さんに曲たちを披露することで、このアルバムが本当の意味で完成するんじゃないかなって。

──3月14日に東京・ヒューリックホール東京で開催されるワンマンライブ「Wakana Spring Live 2020 ~magic moment~」が楽しみですね。

はい! 昨年12月のライブに“瞬き”というタイトルを付けていた理由でもあるんですけど、私はこれからもライブという空間で出会えた喜びを瞬きに変えて、また次の“moment”につなげていきたいと思っています。ソロとしての2年目も、歌を届けること、ライブを届けることを止めたくないです。がんばって動き続けます!

Wakana

イベント情報

Wakana 2ndアルバム「magic moment」リリース記念
「フリーライブ&特典お渡し会」
  • 2020年3月1日(日) 東京都 ヴィーナスフォート 教会広場 START 14:00
Wakana「magic moment」インストアイベント
  • 2020年3月6日(金) 東京都 HMV&BOOKS SHIBUYA 7Fイベントスペース START 19:00
  • 2020年3月15日(日) 東京都 タワーレコード新宿店 7Fイベントスペース START 15:00

※日程や内容は変更となる場合があります。