WACK座談会2023&7組43名の直筆メッセージ|ここでしか読めないディープな話題が盛りだくさん

BiSHをはじめとする女性グループが多数在籍する音楽事務所・WACKは、2022年に男性ダンスボーカルグループ「BOYSGROUP」や、TBS系バラエティ「水曜日のダウンタウン」発のアイドルグループ「都内某所」を始動させるなど、新たな展開を見せた。その一方で、WACKの屋台骨とも言えるグループ・BiSHが2023年6月に東京・東京ドームでのワンマンライブをもって解散することを発表している。

音楽ナタリーでは各グループの現状に迫るべく、毎年恒例となっている「WACK座談会」を2023年も実施。今年はBiSHのセントチヒロ・チッチ、BiSのトギー、GANG PARADEのアイナスター、ExWHYZのmayu、豆柴の大群のアイカ・ザ・スパイ、ASPのチッチチチーチーチー、都内某所のミクを迎え、各グループの活動状況などを聞いた。それぞれの現状から普段なかなか知る機会のないメンバーの苦悩などが浮き彫りになった座談会に加え、特集の終わりには7組の全メンバーによる直筆メッセージを掲載しているので、合わせて楽しんでほしい。

取材・文 / 田中和宏撮影 / 中野修也

上段左からmayu(ExWHYZ)、アイカ・ザ・スパイ(豆柴の大群)、アイナスター(GANG PARADE)、ミク(都内某所)、下段左からセントチヒロ・チッチ(BiSH)、トギー(BiS)、チッチチチーチーチー(ASP)。

上段左からmayu(ExWHYZ)、アイカ・ザ・スパイ(豆柴の大群)、アイナスター(GANG PARADE)、ミク(都内某所)、下段左からセントチヒロ・チッチ(BiSH)、トギー(BiS)、チッチチチーチーチー(ASP)。

WACKの新グループ・都内某所

──今年で5年目になるWACK座談会ですが、WACK所属の別グループと話す機会ってそんなに多くないんですよね。特に都内某所は2022年12月に始動したばかりですし。

ミク(都内某所) さっき、少しお話させてもらいました。

mayu(ExWHYZ) 何しゃべったっけ?くらいの雑談ね(笑)。

アイナスター(GANG PARADE) あ、「合宿(「WACK合同オーディション2023」)行くんですか?」って話をしました!

ミク そうです。まだ合宿の日程を含め、何も聞いてないです。

ミク(都内某所)

ミク(都内某所)

セントチヒロ・チッチ(BiSH) みんなそうだよ。BiSHのメンバーが行くのかどうかもまだ知りません。ミクさんとちゃんと話すのは今日が初めてだけど、WACKに入る前から「モンスターラブ」(「水曜日のダウンタウン」の企画)で観てたから、「画面の中から出てきた!」みたいな感覚ですよ。クロちゃんとリチさんのあの展開は……理解できなかったね(参照:都内某所リチがクロちゃんとのカップル成立で脱退、濃厚なキスシーンに水ダウ視聴者悶絶)。

アイカ(豆柴の大群) クロちゃんのサイコパス具合は変わってないなって、オンエアを観ていて思いました。

チッチ なんか元カノみたいだね。

アイカ やだ! 違いますよ(笑)。

チッチ クロちゃんって本当に豆柴と都内某所しか興味ないと思うんですよね。かわいいアイドルが好きだし、BiSHなんてマジで興味ないって言われましたから。

セントチヒロ・チッチ(BiSH)

セントチヒロ・チッチ(BiSH)

アイナス ギャンパレだとナルハワールドだけ気に入ってました(笑)。

──ちなみにここにいるメンバー同士でつながりのある人は?

mayu ギャンパレの月ノ(ウサギ)ちゃんとは仲いいです。

トギー(BiS) ほかはあんまりいなさそう。ミクさんはLINE聞いてきてくれたからやりとりします。犬カフェの動画送ったら行くことになって。

チッチ あ、トギーに「こいつなら手懐けられるだろう」って思われたんじゃない?

ミク そんな! もともとBiSさんがすごく好きでライブにも行っていたんです。都内某所に加入したときにおめでとうって言ってくださったことがうれしくて。

──豆柴はクロちゃんが手がけるグループだと都内某所の先輩にあたりますが、クロちゃんの取り合いみたいにはなってない?

アイカ と、取り合い? それはないかな。でもクロちゃんは豆柴以外のグループは作らない、もし作ったら1000万払うって言っていたんです。だから嘘つきだなって思いましたけど、別に嫉妬とかはないです(笑)。

アイカ・ザ・スパイ(豆柴の大群)

アイカ・ザ・スパイ(豆柴の大群)

──そんな都内某所はまだ始まったばかりのグループなので、改めて自己紹介をお願いします。

ミク 都内某所は、TBSの番組「水曜日のダウンタウン」の「モンスターラブ」企画で生まれたグループです。クロちゃんのことを好きな女性からクロちゃんが恋人を選ぶ企画だったんですが、実はアイドルオーディションも同時に行われていて、アイドル志望で参加した子もいました。アイドル志望の参加者は私を含め、クロちゃんを好きなフリをして、クロちゃんから好かれるための演技をして。最終的にクロちゃんを本当に好きだったリチを含む3人のアイドルグループとしてデビューしましたが、オンエアでもあったように、リチはクロちゃんと付き合うことになったので、脱退して私とミナの2人で活動しています。

mayu さっき話す練習してた成果が出てるね(笑)。

ミク 緊張します……(笑)。クロちゃんのコンセプトとしては、豆柴さんがかわいい王道アイドル路線、都内某所はカッコいい、おしゃれな路線で考えているみたいです。豆柴さんはおへそを見せる衣装、都内某所は脇を見せる衣装でちょっと生地が少なめな印象です。

mayu ミクさんはクロちゃんじゃなくてWACKに興味があったんだよね?

ミク はい。ずっとWACKのアイドルが好きで。今mayuさんをはじめ、WACKグループの皆さんが目の前にいて緊張するんですけど、EMPiREさんのライブにも足を運んでいました。で、WACKに入る夢を叶えたいと思って、昨年夏のオーディションを受けたんです(参照:「WACK合同オーディション2022 in SUMMER」開催決定!合格者の加入先は・・・)。デビュー発表したあと、ライブも経験させていただきました。お客さんは「水ダウ」で私たちを知ってくださった方がほとんどで、いわゆるアイドルファンとは違う感じの方が多い印象です。都内某所は、これからWACKの一員として、愛されるグループになれるようにがんばりたいです。

トギー BiSのヒューガーもそのオーディションを受けて合格したので、ミクさんはほぼ同期ですね。

ミク ヒューガーさんは「ほぼ同期だから、タメ口で話そう」って言ってくれて、最近LINEしています。

mayu トギーといいヒューガーといい、めっちゃLINEしてるじゃん!(笑)

mayu(ExWHYZ)

mayu(ExWHYZ)

東京ドームで解散するWACKの屋台骨 BiSH

──BiSHは解散を決めたのが2019年で、それを発表したのが2021年。そして6月29日に東京ドームで解散すると決まったのが2022年です。段階を踏んで、解散が現実味を帯びてきていると思いますが、解散を決めてから解散日を発表するまで、活動していくうえで気持ちの変化はあったんでしょうか?

チッチ 変化がありすぎて、簡単に言うのは難しいです。でも解散を決めてから発表するまでの段階でも、メンバーそれぞれの気持ちは違っていて。時期によっても時間の経ち方は違うし、人との関わり方も変わってきています。6人それぞれがいろんな変化をしてる。そんな中で、昨年12月22日に解散日を発表し、明確なゴールが決まりました。そのゴール地点となる東京ドームに向かって、みんなが今、同じ方向を向いている状況です。ただ、終わりが決まるというのは寂しいことですね。葛藤しながらも、今、どれだけ燃焼できるかがBiSHとして大事で、目の前のことに一生懸命になりながら生きています。

チッチチチーチーチー(ASP) 私はまだWACKに入る前、ファンだったときに解散を知りました。BiSHさんは先日対バンさせていただいたり、ASPの24時間イベントにゲストで出ていただいたりしながら、ライブでの言葉遣いやライブのやり方、いろんなことを教えていただきました。解散日発表があって、「あと半年しかないんだ」と驚き、寂しさが湧き上がってきていますが、全速力で走っているBiSHにどうやったら自分たちがどれだけ食らい付いて追い越せるようになるか、どれだけBiSHから吸収できるか、そんなことを考えています。

チッチチチーチーチー(ASP)

チッチチチーチーチー(ASP)

mayu BiSHさんにはツアーのオープニングアクトとして同行させてもらったのが始まりで、EMPiRE時代からずっとお世話になっています。自分たちが迷ったり、比べられたりする中で、BiSHらしさを貫き続けているBiSHの背中を見続けてきました。私たちも自分たち“らしさ”を考え、守り、誰かと比べることなく、自分たちがどうあるかという目線を大切にしています。でもやっぱりBiSHの解散はとても寂しいです。WACKツアーでのBiSHとのツーマンライブのときに客席からライブを見ていたのですが、「オーケストラ」で涙が止まらなくなって、次の「ぴょ」でもずっと泣いていました。気持ちがあふれてきたということですが、それぐらいBiSHは私にとって大きな存在だったということです。

アイナス 私はWAggのときに毎年オーディション合宿に参加させてもらっていて、BiSHさんのメンバーと一緒になることが多かったんですよ。リンリンさん、アユニ・Dさん、モモコ(グミカンパニー)さん、あとチッチさんとはお風呂に一緒に入りました(笑)。

トギー そのときの写真、見ました(笑)。

チッチ みんなとお風呂に入るのが好きなんですよ。で、盗撮するのが好き(笑)。そういう趣味ってわけじゃないけど、見返しては1人でケラケラ笑ってたけど、トギーには見せちゃった。

アイナス 世には出せませんね(笑)。私は2021年の合宿で昇格できなかったんですけど、リンリンさんと一緒に審査に参加することが多くて、「こんなに先輩アーティストに真正面から向き合ってもらえてうれしいな」と思ったんです。ほかの候補生もたくさんいる中で、リンリンさんはまるで自分のことのように私が昇格するためにはどうしたらいいかを考えてくれました。

チッチ リンリンにとっては、後輩的な立ち位置のメンバーと接するのが初めてだったと思うんですよね。それまではそういう存在に興味を持つことから逃げていたから。あの合宿でリンリンはすごく変わったことが一緒にいてもわかった。合宿中にアイナスターと組むことで後輩との向き合い方を学んでたから、リンリンにとってアイナスターはすごく思い入れがある後輩だと思うし、あの合宿での経験はすごく意味のあるものになったと思う。

アイナス 合宿のあと、WACKツアーでリンリンさんがわざわざ楽屋に来てくださったことがあって、「最近悩んでることないの?」と声をかけてくれたんですよ。BiSHとして大きな背中を見せてもらっているだけでもありがたいのに、誰よりも大きな愛を持って接してくれたことに感激しました。私はつらくなるとすぐひねくれちゃうタイプなんですが、目の前の人としっかり向き合って、愛を持って素直に接するのは大切なことだということを学びました。

アイナスター(GANG PARADE)

アイナスター(GANG PARADE)

波乱万丈だけど幸せ感じる BiS

──BiSは日比谷公園大音楽堂でのワンマンライブを成功させましたが、昨年からメンバーの脱退が続いていて、大変そうだなという……。

チッチ 大変でしょう。いきなり2人も抜けて。

トギー そうですね……。BiSは2022年の夏に1人抜けて、秋にヒューガーが入ったと思ったら、今年1月にオリジナルメンバーが2人抜けて。今は3人体制で、まだ新体制では1回しかライブをやってないので、これからです。私が3期BiS唯一のオリジナルメンバーで、あとから入ったナノ3とヒューガーからしたら、いきなり責任がのしかかっているだろうけど、BiSの一員であるという自覚と、すでに「私が引っ張っていかなきゃ」って気持ちになっているのは感じます。1人ひとりが成長していける環境になったという意味では、いい変化なのかなと捉えています。

チッチ まだ私は現体制のライブを観られていないけど、2人(ネオ・トゥリーズ、イトー・ムセンシティ部)が抜けたことで、BiSがマイナスになったとはまったく思ってないんです。でも本当に大変だろうなって心配はすごくしてます。BiSは何回壊れたって自分たちで再生してきたグループなんですよね。私はめちゃくちゃ前向きな今の3期BiSがすごく好きで。ここから新しくBiSを作っていけばいいし、逆に言えば、再スタートできたのはうらやましいことなんですよ。伸びしろしかないから3人でいかようにでもなれる。トギーはたくさん経験を積んでるからリーダーみたいな立ち位置で大変だと思うけど、ほかのメンバーと支え合って、グループとして成長してほしい。遠慮せずにほかのグループでもみんなで相談しながら強くなってほしいです。

トギー チッチさんも言ってくださったように、私も当事者として今のBiSに不安を感じていません。3人でやった手応えも含めて、これからが楽しみという気持ちが強いし、不安よりもBiSとして一緒にやっていきたいと思うメンバーとこれからも一緒に活動できることは幸せなことだと思います。

トギー(BiS)

トギー(BiS)

アイカ WACKツアーでは豆柴の大群と初めての3人体制のBiSさんで対バンをしたんです。ライブを観ていて、3人のパフォーマンスがすごかったんですよ。BiSさんのメンバー1人ひとりがBiSへの愛を持っていることをすごく感じて。ここが始まりなんだ!っていう勢いがあった。お客さんの反応を見て……正直に言うと「豆柴は負けてる」と思ってしまいました……。自分たちは自分たちで課題があるけど、それとは別にBiSさんのこれからの活動はすごく楽しみです。