わーすたがニューシングル「最上級ぱらどっくす」と2ndアルバム「パラドックス ワールド」を同時リリースした。

今回の特集では、5人へわーすたの現状について聞いたインタビューに加え、わーすたファンを公言するアーティストや彼女たちと付き合いの深い面々からメンバーに寄せられた質問や相談を掲載。工藤大輝（Da-iCE）、船木結（カントリー・ガールズ、アンジュルム）、松下玲緒菜（まねきケチャ）、MAINA（大阪☆春夏秋冬）、一ノ瀬みか（神宿）の疑問や悩みに、わーすたが回答している。

取材・文 / 古川朋久　撮影 / 佐藤類

私たちの1年間の成長をアルバムで感じてほしい

──シングルだけと思いきや同時にアルバムもリリースということで、ファンの皆さんも驚いたんじゃないかと思いますが。

松田美里　「シングルだけかと思ってた！」と予想してた方はたくさんいたみたいなんですけど、アルバムも同時リリースするのはいい意味で裏切れたのかなって。発表後はファンの皆さんがSNS上で盛り上がってくれてうれしかったです。私たちとしても同時リリースすることを早く言いたかったので「やっと言えた！」という気持ちでスッキリしました。

──昨年5月に1stアルバム「The World Standard」を発表しましたが、約1年半経ったこのタイミングで2ndアルバムをリリースすることはどう思いました？

廣川奈々聖　正直「早いな！」とは思いましたね（笑）。1stアルバムはわーすたにしかできないような世界観を持ったさまざまなジャンルの楽曲が詰め込まれたアルバムでしたけど、2ndアルバム「パラドックス ワールド」は、メジャーデビュー後にリリースされたシングル曲も収録されてますし、私たちの1年間の成長を感じてもらえる作品になっていると思います。

──2ndアルバムには何かテーマはありますか？

廣川　これというテーマやコンセプトは決めてないんですが、アルバムのリード曲が今回シングルで同時リリースされる「最上級ぱらどっくす」なので、この楽曲がアルバム全体のイメージになってるかなとは思います。

──1stアルバムの収録曲とはまた違ったイメージの楽曲が多く収録されてますし、この1枚で新たなわーすたの世界観が構築できたのかなと。

松田　「最上級ぱらどっくす」もそうですが、「アイドルタイムプリパラ」や「パワーパフガールズ」といったアニメのタイアップ曲が多いのも前回のアルバムとは違う点ですね。

廣川　さらに「恋するにゃこたん～フリもフラレもあなたのまま～」「Magical Word」「約束だから」といった初めて音源化される楽曲もあって、ファンの皆さんには喜んでいただけてるようです。やっぱりライブで聴くのと音源とではまた印象も違うと思うので。

ちゃんと海外にも届いてるんだなって実感

──わーすたの楽曲タイトルは面白いものが多いんですよね。初披露のときに皆さんがタイトルを言ったあとのファンの反応が面白いです（笑）。

小玉梨々華　確かに新曲のお披露目のときにタイトルを先に発表すると「え？ 何？」みたいな反応になることが多いですね（笑）。例えば「恋するにゃこたん～フリもフラレもあなたのまま～」の場合、タイトルはかわいらしいのに曲調はロックなので、少なくともタイトルからどんな曲か予想するのは難しいと思いますよ。でもそういったギャップもわーすたの楽曲の面白さなのかなって。ファンの皆さんの反応を見るのは私たちも毎回楽しみです。

三品瑠香　皆さん、どんな楽曲が来てもだんだんビックリしなくなってきてますけどね（笑）。わーすたの楽曲に対する耐性が増してるのかなって。

廣川　「NEWにゃーくにゃくにゃ水族館2」とか、初めてタイトルを聞いたときはきっとわけがわからなかったと思いますし、なんていうタイトルなのかもよくわかってなかったと思います（笑）。

──そういう意味ではメタル調の楽曲「完全なるアイドル」で、これまでのわーすたのイメージがガラッと変わったと思うのですが。

三品　そうですね。だからお披露目のときもすごく緊張してました。でもこの楽曲があったおかげで、いろんなジャンルの楽曲にチャレンジしていくことが楽しみになりました。わーすたの違った可能性を見せることができるので、私たちも歌っていてドキドキします。

──iDOL Streetのほかのグループと比べても、ここまで変化球のような楽曲を投下してくるのはわーすたくらいです（笑）。

松田　いろんなジャンルの楽曲に挑戦しつつ、その中にはやっぱり“カワイイ”というのが必ずあって。それがわーすたの色になってると思います。だから年齢や性別を超えて私たちのことを好きになってくださる方がたくさんいるのかなと。

──皆さんは“世界標準”をコンセプトに掲げて活動されてますし、年齢や性別だけじゃなくて国境も超えてますよね。

廣川　私たちのFacebookは海外の方にもたくさん閲覧していただいていて、その中での反応を見ると「完全なるアイドル」はフランスを中心に海外の方からの反応が多かったです。あとは「いぬねこ。青春真っ盛り」は日本だけじゃなくて海外でも人気ですね。

小玉　ミュージックビデオのコメントを見ても日本語と同じくらい海外の言葉で書き込みがあるのにはビックリしました。そういうのを見ると、ちゃんと海外にも届いてるんだなって実感します。

廣川　私たちのMVは日本語と英語で字幕を入れてるんですよ。だから海外の方でも歌詞の意味を理解してもらいやすいのかなって思います。

小さな子にも影響を与えられる楽曲を届けたい

──「最上級ぱらどっくす」はテレビアニメ「アイドルタイムプリパラ」のテーマソングになってます。このアニメはアイドルになりたい女の子たちを中心に人気のアニメですね。

廣川　同じ事務所所属のi☆Risさんが声優を担当されているので、彼女たちのファンの方にもとても人気です。劇中でキャラクターが歌う楽曲もすごくよくて。

──アイドルがテーマのアニメということで、現役アイドルとしてはプレッシャーもすごくあったのかなと思うのですが、いかがです？

松田　アニメの中でアイドルをやってる女の子たちってすごくキラキラしてるし完璧なんですよ。だからリアルにアイドルをやっている自分たちとしては、その子たちに負けないようにできるだけ輝けるようにと心掛けました。「プリパラ」のイベントに出演させていただいたときに、小さい子が私たちのことを知っていてくれたり、前回のオープニングテーマ「Just be yourself」を歌えたりする子もたくさんいてくれて、私たちの楽曲が小さい子たちにもしっかり届いててうれしかったですね。

三品　そもそも小さい子と触れ合える機会ってあまりないんですよ。イベントで私たちを見て「アイドルっていいな。私もアイドルになりたい！」と思ってもらえたらこんなにうれしいことはないです。そう思ってもらえるように私たちももっと輝かないとなって。

廣川　人生の中でいろんな楽曲に出会うと思うんですけど、小さい頃に聴いた曲ってすごく鮮明に記憶に残るじゃないですか。私たちの楽曲がそうやって今の小さい子たちに影響を与えるものになってるのかなって考えるともっとしっかりしなきゃって思うし、夢を与えられるような存在にならなきゃなって思います。

──ちなみに皆さんが影響を受けたアイドルはいますか？

廣川　小さい頃に観たテレビアニメ「きらりん☆レボリューション」に声優として出演されてた久住小春さん。今の私たちと同じように、アニメがきっかけで好きになったパターンですね。

坂元葉月　私はアイドルというか、小さい頃に見てた「おかあさんといっしょ」とか「いないいないばあっ！」に出ていたお兄さんやお姉さんたちの歌う姿が好きでした。笑顔を絶やさずに身振り手振りしてるのを見て一緒に踊ってましたし、大きくなってから見ても元気をもらえるんですよね。そういう姿を見て憧れを持つようになりました。

松田　私はあやや（松浦亜弥）さん。初めて好きになったアイドルさんで、振り付けを覚えて一緒に踊ってました。