「ミスチルがこんなにがんばってるんだから」

──Mr.Childrenのライブの思い出というと？

実は僕ら、競演したことがあるんです。スピッツ主催の「ロックロックこんにちは」（2016年7月10日に大阪城ホールで開催された「ロックロックこんにちは！20th Anniversary Special ～R2 need U, I need U～」）に呼んでいただいたんですけど、そのときのメンツがスピッツ、Mr.Children、MONGOL800、キュウソで。しかもMr.Childrenがトップバッターで、僕らが2番目だったんです。それを聞いた時点で頭が真っ白になったんですけど、いざ当日の最初にMr.Childrenが出て、“ジャカジャーン”ってギターが鳴って、1曲目の「名もなき詩」が始まったときに「ウワーッ!!」ってなっちゃって（笑）。事前に出演順が発表されていなかったからお客さんもめちゃくちゃ盛り上がってるし、最初から大合唱だったんです。ウチのボーカルの（ヤマサキ）セイヤが「全曲、全員が歌えるんちゃうか？」って言ってたんですけど、まさにそんな感じで。

──その日のキュウソのライブはどうでした？

逆によかったんですよ、それが。失うものは何もないし、萎縮してもしょうがないから、普段通りのパフォーマンスを思い切りやって。Mr.Childrenのライブを観たことで「俺らもやってやる！」って燃えたし、絶対に爪痕を残してやろうと。お客さんも応えてくれたと思うし、イベントのあとでスピッツのメンバーから「キュウソが一番ロックだった」って言ってもらえて、めちゃくちゃうれしかったですね。

──ヨコタさんに作ってもらったMr.Childrenのプレイリスト、このインタビューの中で挙げてくれた曲がすべて入っていますね。

とにかく僕の人生に寄り添ってくれた曲だけを選んだので（笑）。最初は「30曲選ぶって、けっこうあるな」と思ったんですけど、入れられなかった曲のほうが全然多かったし、いろいろと発見できたこともありましたね。プレイリストの最後の曲にした「忙しい僕ら」は、去年出たシングル「himawari」に入ってるんですけど、すごく感銘を受けたんです。25年以上もトップにいて、しかも新しい曲が素晴らしいっていう。すべてのバンドマンに聴いてほしいですね、この曲は。「ミスチルがこんなにがんばってるんだから、俺らはもっとがんばらないといけないぞ」って。これだけ市民権を得ていて、しかもロックバンドとしてやっているバンドって、今は少ないじゃないですか。しかも完全に現役で。Mr.Childrenからは今も刺激を受けるし、「自分たちはどうしたらいいんだ？」って悩まされますね。

──Mr.Childrenの全シングル、全アルバムのダウンロード配信、サブスクリプション配信がスタートしたことについては？

すごくいいと思います。「デルモ」や「忙しい僕ら」もそうですけど、シングルのカップリング曲を聴く機会って、それほど多くなかったと思うんですよ。僕もそうですけど、サブスクでMr.Childrenの曲を聴き直して、「やっぱりいいな、この曲」って再発見することも多いので。