ナタリー PowerPush - うみのて
もはや平和ではない! 笹口騒音×たけうちんぐ対談
うみのてがタワーレコード限定シングル「もはや平和ではない EP」をリリースした。彼らは笹口騒音ハーモニカ(Vo, G)を中心に2010年に結成された5人組ロックバンド。今回のCDは越川和磨(ex. 毛皮のマリーズ)がエンジニアを担当し、「『笑っていいとも!』やってる限り平和だと思ってた」と歌う表題曲「もはや平和ではない」をはじめとするアグレッシブなナンバーが計4曲収録されている。
ナタリーではこのリリースを記念して笹口騒音ハーモニカと、うみのてのライブを撮影しYouTubeにアップロードし続けている映像作家、“たけうちんぐ”こと竹内道宏の対談を企画した。竹内は神聖かまってちゃんを初期から追い続け、彼らの存在を広く世に知らしめた功労者としても知られる人物。この対談を通して、それぞれのスタンスから浮かび上がる表現者と伝達者の幸福な関係に触れてもらいたい。
取材・文 / 大山卓也 撮影 / 上山陽介
最初はRADIOHEADのカバーから
──今回はナタリー初登場ということで、まずはうみのての成り立ちから教えてもらえますか?
笹口 僕は太平洋不知火楽団っていうバンドをやりながら、ソロで弾き語りをしてたんですけど、そのうちにソロの曲をバンドでやってみようって話になって。
──バンドメンバーはどうやって集めたんですか?
笹口 「暇してる人来てくれない?」って声かけたら、だいたい友達とか近所の人とか。沿線が近い人たちが。
──ちなみに何線ですか?
笹口 あ、西武線です。そんなんだから、最初はもう本当に1回きりで終わるはずだったんですけど、こんなことになっちゃって。
──それがうみのてなんですね。笹口さん自身はいつから歌いはじめたんでしょうか?
笹口 僕は、ギターと曲作りは高校からです。で、東京出てきて大学のサークルで初めてバンドを組んで、最初に人前で歌ったのはRADIOHEADのカバーでしたね。そのあと太平洋不知火楽団を組んで、自分の曲をやりはじめました。
──今何歳なんですか?
笹口 28です。メンバーもほぼ同じくらいです。
──バンド名の由来についても教えてください。
笹口 山手線はあるけど海手線はなんでないのかなって思って。そこからですね。
朝に撮ってその日のうちにアップロード
──竹内さんと笹口さんの出会いは?
竹内 太平洋不知火楽団でベースを弾いてた大内ライダーくんとは元々友達で、僕は太平洋不知火楽団をずっと撮ってたんです。そしたら笹口くんに「自分のソロのPVも撮ってほしい」って言われて。「おんがくのじかん」っていう曲なんですけど。
笹口 それまで僕は竹内くんとはほぼしゃべったことなかったんですよ。絶対ヤバい人だと思ってたんで(笑)。
──じゃあ笹口さんはどうして竹内さんに撮影を頼もうと?
笹口 なんでかな。すごい臨機応変だし、撮影もアップロードもとにかく早いんですよね。
竹内 今回の「もはや平和ではない」も朝に撮ってその日のうちにアップしましたからね(笑)。
- タワーレコード限定シングル「もはや平和ではない EP」 / 2012年12月12日発売 / 525円 / DECKREC/UK PROJECT / DCRC-0078
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CD収録曲
- もはや平和ではない
- 東京駅
- 四角い部屋
- Words Kill People(COTODAMA THE KILLER)
うみのて
笹口騒音ハーモニカ(Vo, G)、高野P介(G)、早瀬雅之(B)、キクイマホ(Dr)、neki(Glocken, Key)からなる5人組ロックバンド。笹口騒音ハーモニカの楽曲をバンドで演奏すべく2010年に結成。2012年12月にタワーレコード限定シングル「もはや平和ではない EP」をリリース。2013年3月にはAxSxE(NATSUMEN)をエンジニアに迎えた1stフルアルバム(タイトル未定)のリリースを予定している。