the band apart「tribute to the band apart」 PR

荒井岳史(the band apart)×ホリエアツシ(ストレイテナー)|トリビュートで通じ合う盟友2人

結成20周年を迎えたthe band apartのトリビュートアルバム「tribute to the band apart」とベストアルバム「20 years」が、9月19日に同時リリースされる。

トリビュート盤にはcinema staff、KEYTALK、FRONTIER BACKYARD、LOW IQ 01、ストレイテナー、ゲスの極み乙女。、ASPARAGUS、坂本真綾、tricot、八十八ヶ所巡礼、吉田一郎不可触世界、HUSKING BEEの12組が参加。the band apartが20年の歩みの中で生み出してきた楽曲のカバーを通じて、バンドの持つ魅力に改めて触れることのできる1枚に仕上げられている。音楽ナタリーではthe band apartの荒井岳史(Vo, G)と、トリビュート盤に参加したストレイテナーのホリエアツシ(Vo, G, Piano)の対談を企画。お互いの関係性、バンド活動に対する意識の変化、今回のトリビュートアルバムについて語ってもらった。

取材・文 / 森朋之 撮影 / 吉場正和

あまりのカッコよさに腰を抜かした

──the band apart、ストレイテナーは両バンド共今年で結成20周年を迎えました。荒井さん、ホリエさんが知り合ったのはいつ頃ですか?

左から荒井岳史(the band apart)、ホリエアツシ(ストレイテナー)。

ホリエアツシ(ストレイテナー) 最初に会ったのは2002年頃のライブですね。ストレイテナーが2人体制だった頃なんですけど。

荒井岳史(the band apart) 新宿LOFTだよね?

ホリエ そう。ストレイテナー、the band apartのほかにもいくつかバンドが出ていて(2002年4月6日に開催されたイベント「SHINJUKU LOFT 3rd Anniversary」)。でも僕はその前からバンアパのことを一方的に知ってたんですよ。テレビ東京の「HANG-OUT」という音楽番組で「FOOL PROOF」のミュージックビデオを観て。

荒井 1stシングルですね。

ホリエ その時点で「すごいバンドだな」と思っていたから、対バンできるのが楽しみだったんです。それで初対面のライブのリハーサルで「Eric.W」(2002年発売の2ndシングルの表題曲)をやってて、あまりのカッコよさに腰を抜かしちゃって。

荒井 いやいやいや(笑)。挨拶したのはライブが終わったあとだったよね。

ホリエ はい。お互いのCDを交換しました。

荒井岳史(the band apart)

荒井 僕らは世間知らずだったから、同世代のバンドのことをほとんど知らなかったんです。でもストレイテナーのことは出会う前から日高央(THE STARBEMS、ex. BEAT CRUSADERS)さんから聞いていてたんですよね。「バンアパはテナーと合いそう」って。

ホリエ そうなんだ。でも僕らって会ってすぐに仲良くなったわけじゃないんですよね。当時はバンド同士が絡むことが少なかったし。

荒井 うん。バンド同士が一緒に企画ライブをやるとか、そんなになかった。

ホリエ 当時はイベンターとか小屋(ライブハウス)主催のイベントが多かったし。でも僕はバンアパに近づきたきかったから(笑)、カメラマンの橋本塁くんや日高さんを通して、バンアパのライブによく行っていたんです。新宿のLIQUID ROOM(現在は恵比寿に移転)のワンマンも観てます。

荒井 そうそう、来てくれたよね。覚えてます。

シャレたことをやってる意識はなかった

──ホリエさんがそこまでthe band apartに惹かれていたのはどうしてですか?

ホリエ ズバ抜けてオシャレだったし、誰もできないことをやってましたからね。その頃、僕らは試行錯誤をしていた時期だったんですよ。自分たちのルーツはイギリスのロックだったりするんだけど、それを日本のインディーズのロックシーン、パンクシーンでどう鳴らすか?ということをずっと考えていて。バンアパはそういうことを超越したところで音楽をやっていたから、正直憧れてましたね。

荒井 とんでもございません(笑)。

ホリエアツシ(ストレイテナー)

ホリエ 一直線なパンクバンドを聴いたり観たりするのは好きだったんだけど、自分たちがそれをやってもダサいだろうなと思ってて。誰もやってないことを探すしかないなと思ってたんですよね。

──それを具現化していたのがthe band apartだったと。バンアパもメロコアシーンで活動してましたよね? AIR JAM世代の少しあとの時期というか。

荒井 そうですね。バンドブームが傾き始めた頃というか(笑)。言い方がよくないかもしれないけど、流行りに乗ってメロコアをやってたバンドがめちゃくちゃ多かったんですよ。対バンがメロコア系のバンドだったことも多かったし。もちろん僕もハイスタ(Hi-STANDARD)やSCAFULL KINGを聴いていたんですけど、自分たちが鳴らす音楽はちょっと違うものでした。

──ほかのメロコアバンドとは違うことをやりたい気持ちがあったんでしょうか?

荒井 あったんですかね……? 実際にメンバー同士で「違うことをやろう」と声をかけ合ったことはないんですよ。自分の感覚で言えば、偏屈をこじらせた結果、こういう音楽になっているところもあって。初期の頃の曲を聴くと「無理なことやってるな」と自分で思うこともありますからね(笑)。「そこまで凝る必要あったか?」って。

ホリエ AOR的なものとか、ファンク、フュージョンの要素は、あえて取り入れたというよりもともとルーツにあったんですか?

荒井 ベースの原(昌和)さんは、そういう音楽が好きなんだよね。特にフュージョンは原さんが持ち込んだじゃないかな。フュージョンってテレビのBGMとかで使われたりしてたでしょ? それは自然に耳に入ってたし“ダサかっこいい”みたいな感覚は僕にもあったけど。

左から荒井岳史(the band apart)、ホリエアツシ(ストレイテナー)。

ホリエ ブルースを取り入れたバンドは多かったけど、フュージョンの要素を持ってるバンドはいなかったからね。バンアパは渋谷系の人たちも聴いてたよね?

荒井 CHABE(松田岳二)さんとかは、CDをリリースする前からライブに来てくれてたんですよ。それも不思議だったんです。シャレたことをやってる意識はなかったし、当時は渋谷系の音楽もそこまで理解できてなかったし……the band apartのメンバーは東京の端っこ出身だし、音楽シーンのこととかを全然知らなかったんです。地方から東京に来た人のほうが情報の受け取り方がうまいと思うんですよ。ホリエくんもそう。長崎から東京に出て来てバンドを始めるっていう、そのバイタリティがまずすごいじゃないですか。

ホリエ ハハハハ(笑)。

荒井 情報も柔軟に受け止めて、それをバンドのなかに取り入れる能力も高いだろうし。僕らは「いいです、いいです」って遠慮しちゃう感じだったんですよ、ずっと。

ホリエ 確かに、僕らは東京という都市を客観視して、いいところを選び取るようなところはあったかもしれないですね。

荒井 そうでしょ? 僕らは板橋、練馬出身なんだけど、高校くらいまで渋谷で遊ぶなんてこともなくて、せいぜい池袋くらいまで。それはバンドにも影響していると思いますね。西東京、北東京出身の偏屈モノ集団みたいになっちゃったから(笑)。

V.A.「tribute to the band apart」
2018年9月19日発売 / ポニーキャニオン
V.A.「tribute to the band apart」

[CD]
3240円 / PCCA-04705

Amazon.co.jp

収録曲
  1. fool proof / cinema staff
  2. Snowscape / KEYTALK
  3. higher / FRONTIER BACKYARD
  4. beautiful vanity / LOW IQ 01
  5. Can't remember / ストレイテナー
  6. I love you Wasted Junks & Greens / ゲスの極み乙女。
  7. Moonlight Stepper / ASPARAGUS
  8. 明日を知らない / 坂本真綾
  9. 泳ぐ針 / tricot
  10. ピルグリム / 八十八ヶ所巡礼
  11. 禁断の宮殿 / 吉田一郎不可触世界
  12. 月と暁 / HUSKING BEE
the band apart「20 years」
2018年9月19日発売 / asian gothic label
the band apart「20 years」

[CD2枚組]
3240円 / ASG-042

Amazon.co.jp

収録曲

DISC 1

  1. Eric.W
  2. Fool Proof
  3. Snowscape
  4. higher
  5. real man's back
  6. SOMETIMES
  7. KATANA
  8. I love you Wasted Junks & Greens
  9. Malibu
  10. photograph
  11. Taipei

DISC 2

  1. 茶番
  2. Flower Tone
  3. ノード
  4. 夜の向こうへ
  5. 笑うDJ
  6. ピルグリム
  7. 禁断の宮殿
  8. ZION TOWN
  9. Castaway
  10. 38月62日
  11. 君が大人になっても
the band apart(バンドアパート)
the band apart
1998年に荒井岳史(Vo, G)、川崎亘一(G)、木暮栄一(Dr)の3人で結成。原昌和(B)の加入を機にソウルやボサノヴァなどの洗練されたコード感を交えたロックサウンドへ変化を遂げ、2001年10月のデビューEP「FOOL PROOF」が好セールスを記録した。2003年に自主レーベル「asian gothic」を設立。翌2004年に移籍第1弾シングル「RECOGINIZE ep」をリリースし、以降もコンスタントに作品を発表。ほかに類を見ない独自性の高いサウンドは、多くのバンドに大きな影響を与えている。2016年10月にアコースティック編成の“the band apart (naked)”名義でアルバム「1」を発売し、2017年2月には同名義でシングル「Paper Planes e.p.」をリリース。7月には「謎のオープンワールド」から約2年半ぶりとなるフルアルバム「Memories to Go」を発売した。2018年9月にはバンド結成20周年を記念し、トリビュートアルバム「tribute to the band apart」とベストアルバム「20 years」を同時リリースする。
ストレイテナー
ストレイテナー
1998年にホリエアツシ(Vo, G, Piano)とナカヤマシンペイ(Dr)の2人で結成。2003年のメジャーデビューのタイミングで日向秀和(B)が加入。さらに2008年には元ART-SCHOOLの大山純(G)が加わり、4人編成に。2009年2月には4人編成となってから初めてのフルアルバム「Nexus」を発表し、同年5月にアルバムを携えてのツアーファイナルとして初の日本武道館公演を開催した。ホリエはソロプロジェクト・entとして、日向はNothing's Carved In Stone、EOR、killing Boyのバンドメンバーとしても活動するなど、各メンバーがさまざまなバンドやプロジェクトで活躍している。2016年5月にアルバム「COLD DISC」を発表。同年6月より計26カ所の会場を回る全国ツアー「Step Into My World TOUR」を開催し、ツアーのライブ映像を収めたライブBlu-ray / DVDを2017年3月にリリースした。バンド結成20周年のアニバーサリーイヤーとなる2018年には4月にニューシングル「The Future Is Now / タイムリープ」を、5月にニューアルバム「Future Soundtrack」を発表した。同年10月には、ファン投票によって選ばれた楽曲などが収録されるベストアルバム「BEST of U -side DAY-」「BEST of U -side NIGHT-」を同時リリースする。