「金曜日のおはよう」はお母さんプロデュース
──セットリストはヒット曲、ボカロ曲、アニソン、合唱曲と幅広かったですね。
アニソンが好きなんですよね。ボカロも好きだし、けっこう幅広く聴きます。浅く広くと言うか。
──ちなみに今日は何を聴いてきました?
今日ですか? 今日は加藤ミリヤさんと、ナオト・インティライミさんと……りぶさんも聴いてきました。最近はヤバT(ヤバイTシャツ屋さん)さんとかキュウソ(ネコカミ)さんとかもよく聴きます。
──確かに幅広いですね。ライブだとHoneyWorksの「金曜日のおはよう」の雰囲気が高城さんにぴったりハマっていました。
ホントに? でもこの曲は私が選んだんじゃないんですよ。お母さんが……(笑)。
──え?(笑)
実は「金曜日のおはよう」だけはお母さんが選曲したんです。カラオケに一緒に行くと毎回、歌うんですよ。で、歌っているときに私が何かしゃべると「うるさい!」って怒られるの(笑)。お母さんの青春の歌らしくて。
──わりとここ数年の曲ですよね?
もちろん世代は全然違いますよ(笑)。でもこの曲を聴くと淡い青春時代を思い出すんですって。「れにちゃん、ソロコンサートで絶対歌ってね」とか「ママが率先して『ちょっと待って!』とかコールしてモノノフさんをリードするから!」ってお母さんに言われて。で、これを入れました(笑)。
──ソロコンサートのあと、お母さんはなんて話してました?
「やっぱり『金曜日のおはよう』は最高だね!」って言ってました。昨日もDVDを観てる最中に私が話しかけるとカラオケのときと同じで「シーッ! 観てるんだから!」ってこの曲のときだけ言うんです。執拗なまでに。
──特典映像のリハーサルシーンは「金曜日のおはよう」の場面が多くて、今回のソロコンのハイライトの1つになっていたと思います。お母さんプロデュースでこの選曲は大成功でしたね。
えー、そうなんだ! やっぱり母は偉大ですね。曲順を決める段階から、毎日お母さんとカラオケに行って、歌ってたんですよ。昨日はそのカラオケのお店に行って「お世話になりました」って「まるごとれにちゃん」のDVDを渡して来ました。行きつけだったので、「いつも練習がんばってたもんね」って言ってくれて。
──普通、リハーサルスタジオとかでありそうなことがカラオケボックスで(笑)。
そう、お母さんと一緒に(笑)。
──県民ホールのあと、ファンの感想を耳にしたんです。高城さん自身は普段ファン同士の会話を聞く機会があまりないと思うんですけど、まず「猫背がかわいい」って。
最悪ー!(笑)
──あと「観てるほうが緊張するけどそんな姿に癒やされる」って。
猫背がかわいいって、そんなところまでかわいいって思ってくれてるんだ。それって、なんかもう親戚の意見ですよね。「緊張してる姿に緊張しちゃう」とか、“家族あるある”じゃないですか。
──ピアノの発表会みたいな。
そうそう。今度、「私のライブをどういう気持ちで観てるのか」ってアンケート取りたいんですけど。自分の想像だと、なんかみんなに娘とか孫を見るような目で見られてるような感じがして。うれしいけど、「猫背がかわいい」ってちょっとよくわかんない(笑)。どういう心境なんでしょうね。ナタリーで今度聞いてくださいよ!
3月9日の真相と今後について
──はっきりわからなかったので伺いますけど、3月9日は高城さんにとって何かの記念日なんですか?
もともと国立(2014年3月「ももクロ春の一大事2014 国立競技場大会~NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ~」)の事前物販を名古屋でやっていて、それに行ったのが2014年3月9日で。そのときに「あれ、去年(2013年)の3月9日も名古屋に来たよね?」っていう話で縁があるなって感じたんです。で、「3月9日、名古屋」で関連付けて決めていったのが、2015年に名古屋CLUB QUATTROでやった「高城の60分4本勝負」だったんです。だけどよくよく振り返ってみたら、国立公演の物販で名古屋に行った前の年(2013年)は、3月9日に名古屋に行ってなかったんですよ。
──勘違いだったんですか?
最近になって発覚したんですよ。実はなんの縁もなかった(笑)。
──すごいふわっとした感じに(笑)。
でもずっと縁があるって思い込んじゃっていたから。今年思ったことがあって、3月9日からずらしてみたいな……(と川上を見る)。
川上 え? 来年は3月9日で会場押さえてんじゃないの?
──どうしてずらしたいんですか?
何年かソロコンをやってきて思ったのが、平日だと来れない人とか間に合わない人がいるんですよ。そういうことを考えたら、3月9日縛りにするのはモノノフさんに優しくないなって。結局、最初に感じていた縁がないってことに気付いたんで。
──3月9日になんらかの縁が生まれた感じもありますが。
意味はあるんですよ! 私にとって3月9日はソロコンやってきた日だから、今や特別な日なんですよ。でも最初に感じていた縁が勘違いだってわかってるのなら、ファンの方を優先して日程をずらしてもいいかなって(笑)。どうなるかはわからないですよ? だからみんなに聞きたいです。平日でも3月9日がいいのか。お仕事の関係とか地方に住んでる方もいるし。そういういろんな都合もあるから、3月9日から外れても土日とかのほうがいいのかとか。これも聞いてみたいです、ナタリーさんで(笑)。
──「3月9日にこだわる派、週末がうれしい派」みたいな。ちなみに今回のソロコンを振り返って、次回パワーアップさせたいところはありますか?
今回のDVDを観て思ったのが、もうちょっとダンスの曲があってもいいかなって。あと楽器だけじゃなくて何か1個はチャレンジしたいですね、歌のレパートリーも増やしたいし。
──DVDにも収録されていますが、高木ブーさんにもらったウクレレを掲げてファンに見せてから、演奏せずに「飾っておくね」ってスタンドに戻す流れがシュールで面白かったです。
ウクレレをもらったのがうれしすぎて、「とにかく見せたい!」っていう単純な理由だったんですよね。もし来年できるなら、「しょこららいおん」でもなんでも、1曲ぐらいは弾きたいです。
──ほかのメンバーもギターやドラムをがんばってますからね。
そうね。私もがんばんなきゃ。
──高木ブーさんからはベースもプレゼントされたそうですが、ベースを弾く高城さんもいつか観られますか?
(小声で)……弾いてほしいですか?
──応援してます(笑)。弾けるものなら弾きたいですよね?
うん。弾きたいです。じゃあベースとウクレレ! まだ次のソロコンまで何カ月かあるし、できることはいっぱいあるので。
──今後に期待ですね。
お母さんと作戦を練ります。
- 高城れに「まるごとれにちゃん」
- 2017年8月30日発売 / KING RECORDS
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[Blu-ray]
7344円 / KIXM-287 -
[DVD2枚組]
6264円 / KIBM-665~6
- 収録内容
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- まるごとれにちゃん
- 好きだ。
- 好きな人がいること
- 病名恋ワズライ
- White Love
- なんでもないや
- 君のようになりたい
- スターダストセレナーデ feat. 高木ブー
- はい!もしもし…夏です!
- 金曜日のおはよう -another story-
- 最強パレパレード
- ハッピー☆彡
- 残酷な天使のテーゼ
- realize
- てをつなごうよ
- RPG
- BELIEVE
- co・no・mi・chi
- しょこららいおん feat. 高木ブー
- 一緒に
- 3月9日
overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
- Making of「まるごとれにちゃん」
- 高城れに(タカギレニ)
- 1993年神奈川生まれ。2008年に結成されたももいろクローバーのオリジナルメンバーで、メンバーカラーは紫を担当している。キャッチフレーズは「ももクロの鋼少女」。2015年3月9日に愛知・名古屋CLUB QUATTROでももクロメンバー初となるソロコンサート「高城の60分4本勝負」を行った。これ以降、1年に1回のペースでソロコンサートを行っており、2016年3月9日には愛知・名古屋市民会館で2回目のソロコンサート「さくさく夢楽咲喜共和国 ~笑う門にはノフ来る~」を、2017年3月9日には地元である神奈川・横浜にある神奈川県民ホールで「まるごとれにちゃん」を開催。7月には世界遺産の1つである沖縄・今帰仁城跡(なきじんじょうあと)で自身4度目のソロコンサート「ハイサイ!れにちゃん」を成功させた。これまでにソロ楽曲として「しょこららいおん」「まるごとれにちゃん」「一緒に」「『3文字』の宝物」を配信限定でリリース。8月には神奈川県民ホールの模様を収めたライブBlu-ray / DVD「まるごとれにちゃん」を発表した。
2017年10月6日更新