全部解放してレコーディングした新ユニット曲

──カップリングには、アレサンドラ・スースと臼田スミレによる新ユニット・SU♡SUTA（きゅうとな）の「ラブリー♡オンリー」も収録されていますね。

清水　これはもう1曲目の「MELODY IN THE POCKET」とは真逆な歌い方をしてると思いますね（笑）。

──キュートさ全開ですもんね。

清水　「これスミレが言いそう！」「こっちはスースが絶対言うよね！」みたいなフレーズが散りばめられているので、スース役の大西（沙織）ちゃんと、めっちゃ盛り上がりました（笑）。ほんとにかわいい仕上がりになったと思います。

篠田　ちょっと懐かしい雰囲気もありますよね。「すったもんだ」とか「奥ゆかしい」とか、今あまり使わない言葉が入ってたり。コミカルな要素もあるからラブコメって感じですよね（笑）。

清水　ちょっと80年代アイドル感があるんだよね。私的には「ラムのラブソング」（テレビアニメ「うる星やつら」主題歌）くらいな気持ちで歌ったところがあって。普段のスミレちゃんは支配人に対する思いを隠せてるつもりなんですけど（笑）、この曲ではそこを全部解放してレコーディングしました。

──この曲の主人公は意中の相手に対してかなりグイグイ押してる女子ですよね。

清水　「天の国でも逃げないで」とか言ってますからね。それ、死んでも離さないってことじゃないですか（笑）。「ドレスの色はすでに決めたの」ってフレーズもあるし。

篠田　気が早い（笑）。

清水　で、そういう歌詞をひたすらかわいく歌うから、言い方がちょっとアレですけど……めっちゃ怖いっていう（笑）。収録しながら「怖っ！」って言ってましたからね。

篠田　あはははは（笑）。

ユニットが増えることでナナシスの世界が広がる

──そういう雰囲気もひっくるめて最高な仕上がりだと思います。新ユニットが生まれたことに関してはどう感じていますか？

清水　大西ちゃんとは前から一緒に何かやりたいねって言ってたんですよ。スースもスミレはどっちもわかりやすく支配人さんのことが好きなキャラなので、何かできたら面白いんじゃないかなって。それが実現してうれしかったです。先輩であるはる☆ジカ（ちいさな）のようにがんばります（笑）。

篠田　先輩になりましたねえ、はる☆ジカ（ちいさな）が（笑）。ユニット名の表記が同じ雰囲気なんで親近感がありますね。かわいいの方向性がはる☆ジカ（ちいさな）とは違っているのも面白いし、スースとスミレちゃん2人の新たな魅力も出てるところもいいですよね。

清水　2人の女の子の部分を濃縮して見せられるユニットですね。レコーディングでは今までで一番キャラクターに寄せて歌ったところもあって。歌の中でお芝居をしている感覚は一番強かったと思います。

──これまでの楽曲ではそこを抑えていたところもあったんですか？

清水　ほかの作品の曲だとキャラクターを前面に出す場合がほとんどなんですけど、ナナシスの場合はキャラソンというよりは音楽自体で勝負する感じが強いですからね。自然と出しすぎないバランスを考えていたところはあったのかな。ただSU♡SUTA（きゅうとな）に関してはもう全面に出すべきだろうと。全部の語尾にハートマークが付いている気持ちで歌いましたから（笑）。

──先日、CASQUETTE'Sなる新ユニットも誕生し、ナナシスの世界はさらに広がりを見せていますよね。

篠田　CASQUETTE'Sは今までのナナシスにはなかったタイプのユニットなので、すごく面白いなって思います。今度はどんなユニットが出てくるのか毎回楽しみにしているんですけど、意外なスタイルだったからビックリでしたね。ミュージカルやショーダンスっぽい雰囲気はもちろん、全員が私の好きなメンバーだったので、「えー、私の好きなもの詰め込んである！」みたいな感じで（笑）。これからの活躍が楽しみです！

清水　ビジュアルが公開されたとき、「わ、ステッキ持ってる！ こっちの路線なんだ！」と思って、みんなでキャッキャしながら盛り上がりました（笑）。ユニットが増えることでナナシスの世界が広がるのは単純にうれしいですよね。いろんなユニットの色が混ざり合うことでライブの楽しさもどんどん増すと思うので。

──本作がリリースされたすぐあと、10月20、21日には「Tokyo 7th シスターズ 4th Anniversary Live -FES!! AND YOUR LIGHT- inMakuhari Messe」の開催が控えています。今回はどんなライブを観せてくれるのかが楽しみです。

篠田　ライブタイトルに“FES!!”と付いてますからね、さまざまなユニットごとのよさ、一番輝いている部分をお見せすることで、その日1日が楽しいものになるといいなと思っています。2日目に出るKARAKURIは共演するのがひさしぶりだから楽しみですね。

清水　また幕張メッセという大きな会場でやらせていただけるとは思っていなかったので、それがすごくうれしいです。ライブ自体に関しては、いい意味で難しいことは何も考えず、素直に楽しんでいただくのが一番かなって思います。このライブをきっかけに、「あ、こんな曲あるんだ」「このユニットに興味が出てきたな」みたいな出会いを感じてくれたらと。なじみのある曲であっても、会場の熱気を生で感じながら聴くとまた違った味わいが絶対にあると思うので。

──またライブではメンバーの皆さんも新たな何かを手に入れることになるんでしょうね。

篠田　そうですね。いつもライブが終わったときに必ず「あ、これだ！」って気付くことがあるんですよ。なので今回は自分の中にどんな発見があるのかが楽しみです。

清水　ライブをやってる最中にハッと何かに気付いたりもするしね。今までとは違った感情で歌っている自分を知るとか。次の活動に生かしていけるような気付きを、今回のライブでもしっかり手に入れたいと思います！