根暗な自分を歌詞で励ます

──KOJIさんが根暗だと聞いてすごく驚きました。と言うのも、SWANKY DANKの曲はほとんどポジティブな歌詞なので。

KOJI　俺は「こういう歌詞を書きたい」と思って歌詞を書いていくことはしないんですよ。勝手に出てくるっていう感じで。でも無意識に歌詞を書いていくと勝手にポジティブな内容になってる。自分が根暗だからこそ、歌詞で自分を励ましてるんじゃないかなと思うんです。「誰かを励ましたい」と言うよりかは自分を励ましたい。

──それをファンの方がそれぞれに応援歌として聴いてると。

KOJI　そうなんですかね。聴いて、当てはまる人たちがいてくれたらうれしいなとは思います。自分に書いてるんですけど、捉える側はいろんな形で捉えてもらえればと。それが歌詞だと思うし、それが俺の言いたいことになるのかなと。でも今回歌詞を書くにあたって「俺、何が言いたいんだろうな」と思ってパソコンに今自分が思ってることをバーって書き出してみたんです。そしたらものすごくネガティブで。他人に見せたらヤバいくらい。

YUICHI　本当にヤバいんで、あとで送りますね（笑）。

一同　ははは（笑）。

KOJI　でもそれを見たときに「今思ってることを曲で言えないとダメだな」と思って。「暗くても今思ってることを歌えないと」と思って挑戦してみたのが「Start Again」です。これからは暗い曲も増えるかもしれないですね（笑）。

──歌詞も含めて、本当にバラエティ豊かな11曲ですよね。何をやってもSWANKY DANKっぽくなると思ったのですが、逆にいろんなことをやってきて、改めて見えた自分たちの強みはありますか？

YUICHI　セールスポイントみたいなことですか？ 照れちゃう（笑）。

KOJI　照れながら言って（笑）。

YUICHI　歌の存在感かなとは思いますね。そこは大切にしてる部分でもあります。曲もまずアコースティックで作ってメロディラインをある程度完成させてから詰めていくので。

ターニングポイントは？

──話は少し変わりますが、SWANKY DANKは今年結成10年を迎えました。バンドとしてのターニングポイントはどこだと思いますか？

KOJI　KO-TAが正式加入したとき（2014年2月）かな。そこからバンドとして成熟してきた気がします。バンドの名前を知られるようになったのも「BONEDS」（2013年11月にAIR SWELL、BLUE ENCOUNT、MY FIRST STORYと共にリリースしたスプリットアルバム）を出したタイミングだと思うし、KO-TAが正式加入したのはそのツアーだったので。だからSWANKY DANKとしては10年やってますけど、バンドとしては4年目という感覚でやってます。

KO-TA　俺にとってのターニングポイントはSWANKY DANKに入ってからよりも、初めてSWANKY DANKのサポートギターを務めた日です。2012年の秋。サポートやって「違うな」って思ったらそれだけのことだなと思って、その日やらせてもらったんですけど、しっくりきたんで、今考えるとそこがスタートだなと。

KOJI　そうだね。

KO-TA　うん。

YUICHI　俺は今がターニングポイントだと思ってます。この4人で1stアルバムを出して、のろしを上げて、SWANKY DANKとしての存在感を示している今。もっと広がっていくチャンスだし、ここからもっとカッコよくなっていきます。

ライブハウスで常に挑戦していたい

──結成から10年経って、メジャーデビューして。今後の目標はありますか？

YUICHI　常に勝負してるバンドではいたいと思います。

KOJI　うん。とりあえずはツアーを成功させたい。

──ちなみにもうツアーは始まっていますが、手応えはどうですか？

YUICHI　いいものに仕上がってるんじゃないでしょうか。

KO-TA　手応えは感じますね。

YUICHI　お客さんも一緒になって、それぞれののろしを上げてくれてるっていう感じがすごくするんですよ。しかも初日は停電してね（笑）。

KO-TA　1曲目始まってすぐ、ね（笑）。

YUICHI　すごいでしょ？ ブレイカーが落ちたんです。

KOJI　初日は千葉LOOKでやったんですけど、LOOK史上初めてだったらしいです。びっくりしたよね。

YUICHI　しかも2日目のTSUTAYA O-WESTでは俺のギターの弦が切れて。このツアー、何かあるぞと（笑）。

KOJI　これ以上何もハプニングはないといいけど……。

YUICHI　もちろん、トラブルはできれば避けたいけど、その都度ワクワクするんですよね。「このツアー、いい方向にいくんじゃないかな」って予感がするし。ハプニングも1つのエンタテインメントとしてお客さんも楽しんでくれたり、それをきっかけに緊張がほぐれて、一緒にのろしを上げる態勢が整ったり。今までで一番手応えがあるツアーになっていますね。

──ツアーファイナルはO-EASTでのワンマンライブですね。前回ワンマンライブをやったTSUTAYA O-EASTで、再びワンマンをするという。

YUICHI　はい、O-EASTでリベンジするというのが今一番の目標です。

──言ってしまえば、前回ソールドアウトしなかったので、今回はそれよりキャパシティの小さいライブハウスにするという選択肢もあると思うんですけど、あえて再び挑戦するという。

YUICHI　やっぱり常にライブハウスで勝負していたいんです。「O-EASTをソールドアウトさせる」というのは俺らにとって、通過しないといけない1つのポイントなんですよ。だから今度こそは絶対にソールドアウトさせて戦い切ってやりたい。

KOJI　絶対ソールドアウトさせます。TwitterやInstagramじゃ現場の匂いは感じれないから、現場に来てほしいですね。

YUICHI　ライブハウスに来て、感じてほしいよね。

──アルバムの曲もライブで聴くとまた印象変わりそうですよね。

YUICHI　そうですね。ライブバンドなので、お客さんの声が入ったり、現場の熱気が加わったりして、お客さんと一体になってどんどん曲が完成していくので。ぜひ一緒に完成させたいです。