SWANKY DANK|何度でも立ち上がれ、白旗を自分たちの色に変えて

SWANKY DANKが1月23日にミニアルバムをリリースした。この作品に付けられたタイトルは、“白旗”を意味する「WHITE FLAGS」。アニメ「ブラッククローバー」のエンディングテーマ「Amazing Dreams」、アニメ「ガンダムビルドダイバーズ」のオープニングテーマ「Infinity」などタイアップ曲が多く収録されている。昨年7月にSHUN(Dr)が脱退し新体制となった彼らは、どんな思いを込めてこの作品に「WHITE FLAGS」と名付けたのか。メンバー全員に話を聞いた。

取材・文 / 小林千絵 撮影 / 新元気

誰のために音楽やってんだよ?

──昨年の7月にSHUNさんが脱退し新体制になりましたが、現在のSWANKY DANKはどんな状態ですか?

YUICHI(Vo, G)

YUICHI(Vo, G) SHUNちゃんが抜けてより団結するようになったというか。よく3人でしゃべるようになりましたね。

KOJI(Vo, B) それまでは暗黙の了解でバンド内の役割が決まってて、何も言わないでもバンド活動がスムーズにできてたんですけど、1人が抜けたことでそのバランスが崩れてしまった。だから今後どうしていくのかということから、曲についての細かいところまで、たくさん話すようになりましたね。

KO-TA(G) 実際に3人になったときに、たぶんそれぞれ「これからどうしていこうか?」って思ってて。その結果、無意識に3人で話す機会が増えたんじゃないかなと思います。

──「これからどうしていこう」という話をされたということですが、SHUNさんが抜けてもバンドを続けることは決めていたんですね。休止したり解散したりというのは選択肢になく。

YUICHI バンドとしてやりきってねえなって思ったからですね。環境的にもやりたいことをやれる状況にいるんだから、遠慮しないで思いっ切りやりたい。「誰のために音楽をやってんだよ?」って考えたときに「自分たちがやりてえからだろ?」って思って。それがたぶん活動を止めなかった理由ですね。

──SWANKY DANKはこれまでもメンバーの脱退という局面に立ってきましたが、常に活動は止めていませんよね。YUICHIさんとKOJIさんのお二人になったときもアコースティック編成でライブをしながらメンバーを探していましたし。

YUICHI 俺らは自分たちが楽しみたいからバンドをやってるだけで。それがたまたま誰かの耳に届いて、1人でも俺たちについてきてくれるんだったら最後までやってやろうよっていう。本当にそれだけですね。

KOJI とは言え、個人的にはSHUNちゃんが辞めたタイミングでいろんなことを考えました。俺の中ではSHUNちゃんが抜けたということはすごくデカいことだったので、「活動を止めたほうがいいのかな」とかも考えたし。でも3人で話していく中で前への進み方が少し見えてきて。

──SHUNさんのラストライブではKOJIさんが、それまでSHUNさんにいろんな話を聞いてもらっていたから脱退が精神的にもつらいとおっしゃっていましたよね。今は精神面は大丈夫そうですか?(参照:SWANKY DANK、SHUN選曲セットリストでLOFTを“紅に染めた”現体制ラストライブ

KOJI 大丈夫だと思いたいですね(笑)。

KO-TA 俺が支えてやんよ!

一同 あはははは(笑)。

壊しては構築して組み合わせてを繰り返した

SWANKY DANK

──新体制になって初めて作られたCD作品が「WHITE FLAGS」です。今作はどのようなコンセプトで制作を始めたんですか?

YUICHI これも「やりたいようにやろう」と。別にこれまでもやりたくないことをやってたわけじゃないんですけど、改めて「みんなのやりたいことを詰め込もう」という話をして。例えば俺が作ってきた曲があるとして、細かいところまで「ここってどうなってんの?」って分解して1つひとつに意味を求めたりとか、本当に隅々まで好きなことを詰め込んでいった。その結果、持ってきたものとは全然違う曲になるみたいなことが多かったですね。

KO-TA 壊しては構築して組み合わせて、みたいな作業を何回も。

YUICHI めちゃくちゃ時間かかったよね。誰かが「できたよ!」って言った瞬間に別の誰かが「ごめん、やっぱりこうして」みたいなことが何度もあって。大変だったけど面白かったですね。

KOJI ドラムのフレーズも自分たちで考えないといけないし。

──そうやって細かいところまで詰めて見えてきたことは何かありますか?

YUICHI 改めて、自分たちらしさはメロディラインにあるなとすごく感じましたね。だからこそ今までは「過去にこういうメロディを使ったから今回は違うのにしよう」ということも多かったんですけど、今回は「過去に似たことをやってたって俺たちの曲なら俺たちのものだろ。これが俺たちらしいものならいいんじゃないか」という気持ちで進められました。あとは二面性も俺たちらしさかなと思って。今回で言うと「White Flag」みたいな曲と「Brainwashed」「Infinity」が同じ作品に入ってるのが面白いところだと思います。そんな自分たちの幅を集約させたのが「WHITE FLAGS」っていう感じがしますね。