音楽ナタリー Power Push - 「MERRY ROCK PARADE 2015」

東海地区最大の冬フェス「MERRY ROCK PARADE」全出演者27組ライブレポート

ORB GARDEN

MAGIC OF LiFE

改めて「Parade Starter」としてステージに姿を現したMAGIC OF LiFEは、アグレッシブな「弱虫な炎」でライブをスタートさせた。高津戸信幸(Vo, G)はクリスマスツリーを指差し「見て、クリスマスツリー光ってるよ」と無邪気に笑い、楽しそうに歌唱する。バンドはダンサブルな「変えるのうた」、打ち込みによるピアノの音色が心地よい「風花ノ雫」といった緩急付けたセットリストで観客のテンションを引き上げていった。そしてラストの「箒星の余韻」では、高津戸の優しいファルセットボイスにより会場が温かな雰囲気に包まれた。

セットリスト
  1. 弱虫な炎
  2. 変えるのうた
  3. 風花ノ雫
  1. 呼吸
  2. 箒星の余韻
  • MAGIC OF LiFE(撮影:北村勇祐)
  • MAGIC OF LiFE(撮影:北村勇祐)
  • MAGIC OF LiFE(撮影:北村勇祐)
  • MAGIC OF LiFE(撮影:北村勇祐)
    MAGIC OF LiFE(撮影:北村勇祐)
  • MAGIC OF LiFE(撮影:北村勇祐)

EARNIE FROGs

続いてORB GARDENに登場したのは、名古屋を拠点に活動するEARNIE FROGs。彼らは寺尾広大(G, Cho)による躍動的なリフが印象的な「uncircle」から、三木正明(G, Vo)と尾形悠妃(B, Vo) の絶妙なボーカルワークで観客を魅了していく。12月に発売したばかりの新曲「MATSURI」ではその名の通り、祭り囃子のようなサウンドでオーディエンスを踊らせた。彼らはその後も言葉数少なめにライブを進行していく。最後、4人は磯貝祐香(Dr)がしなやかに繰り出すビートにあわせてパワフルに「Astroarts」を演奏した。

セットリスト
  1. uncircle
  2. MATSURI
  3. うそつき
  1. プラナリア
  2. Astroarts
  • EARNIE FROGs(撮影:北村勇祐)
  • EARNIE FROGs(撮影:北村勇祐)
  • EARNIE FROGs(撮影:北村勇祐)
  • EARNIE FROGs(撮影:北村勇祐)
    EARNIE FROGs(撮影:北村勇祐)
  • EARNIE FROGs(撮影:北村勇祐)

Rhythmic Toy World

Rhythmic Toy Worldは内田直孝(Vo, G)が三重県出身であることから、東海地方でオンエアされているスガキヤのCMソングをMCで歌って名古屋のファンを喜ばせた。中盤にはスペシャルゲストとしてMAGIC OF LiFEの山下拓実(G)を迎え、5人は内田の「ここをライブハウスにするつもりでやってきました!」という言葉に続き「ライブハウス」をドロップ。山下はRhythmic Toy Worldのメンバー1人ひとりと向き合って演奏するなど、楽しげにプレイしていった。再び4人に戻った彼らは最後に森永製菓「DARS」のCMソングとして使用されている「輝きだす」をエモーショナルに届け、ステージを降りた。

セットリスト
  1. とおりゃんせ
  2. s.m.p
  3. ライブハウス
  1. いろはにほへと
  2. 輝きだす
  • Rhythmic Toy World(撮影:北村勇祐)
  • Rhythmic Toy World(撮影:北村勇祐)
  • Rhythmic Toy World(撮影:北村勇祐)
  • Rhythmic Toy World(撮影:北村勇祐)
    Rhythmic Toy World(撮影:北村勇祐)
  • Rhythmic Toy World(撮影:北村勇祐)

SUPER BEAVER

SUPER BEAVERは「愛する」でライブをスタートさせ、1曲目から会場を壮大なムードに包む。「歓びの明日に」では渋谷龍太(Vo)がマイクを振り回したりしゃがみこんだりしながらダイナミックに歌唱。柳沢亮太(G)もステージ中央まで進んでギターをかき鳴らすなど、4人は序盤から感情をさらけ出すように演奏した。2曲を終えると渋谷が「僕らは踊らせるためにここに来たわけでもなくて、泣かせるために来たわけでもない。今、俺は名古屋であなたと歌を歌いたいんだ」と訴えかけた。さらに渋谷が「音楽を好きだという気持ちに勝るものはない。今日はそれがすごく見えます」と笑顔を見せ、ラストナンバー「ありがとう」まで情感たっぷりに歌い上げていった。

セットリスト
  1. 愛する
  2. 歓びの明日に
  3. 証明
  1. らしさ
  2. ありがとう
  • SUPER BEAVER(撮影:北村勇祐)
  • SUPER BEAVER(撮影:北村勇祐)
  • SUPER BEAVER(撮影:北村勇祐)
  • SUPER BEAVER(撮影:北村勇祐)
    SUPER BEAVER(撮影:北村勇祐)
  • SUPER BEAVER(撮影:北村勇祐)

sumika

今夏に片岡健太(Vo, G)が体調を崩し、片岡を除く3人でゲストを招いて活動していたsumika。この日は片岡が11月に復帰して以来初めての名古屋公演となり、ファンからは「おかえり!」との声が飛んだ。バンドは片岡のアカペラで始まる「ソーダ」を1曲目にプレイすると、そのまま「ふっかつのじゅもん」「グライダースライダー」と軽快なナンバーを続けて場内を明るいムードにしていく。4曲を終えると、片岡が「どんな雨風をもしのげる、そんな家……住処になりたいと思った」と語る。さらに拳を掲げて「雨の日もやめない覚悟!」と力強く宣言し、バンドは最後に「雨天決行」を送った。

セットリスト
  1. ソーダ
  2. ふっかつのじゅもん
  3. グライダースライダー
  1. リグレット
  2. 雨天決行
  • sumika(撮影:北村勇祐)
  • sumika(撮影:北村勇祐)
  • sumika(撮影:北村勇祐)
  • sumika(撮影:北村勇祐)
    sumika(撮影:北村勇祐)
  • sumika(撮影:北村勇祐)

Bentham

Benthamは疾走感あふれる「TONIGHT」や、軽快なビートで観客を踊らせた「HEY!!」といったアッパーチューンで会場を盛り上げていく。彼らは息の合ったプレイで伸びやかに楽曲を届け、人気曲「クレイジーガール」から始まった後半戦でその勢いをさらに加速させた。「手の鳴る方へ」で行われた鈴木敬(Dr, Cho)の仕切りによるコール&レスポンスでは、メンバーが想像以上のレスポンスの多さに感激する一幕も。最後に小関竜也(Vo, G)が「2016年、必ず売れます、Benthamでした!」と自信をみなぎらせ、4人はリズミカルな「パブリック」でさらにオーディエンスを踊らせていった。

セットリスト
  1. TONIGHT
  2. HEY!!
  3. タイムオーバー
  1. クレイジーガール
  2. 手の鳴る方へ
  3. パブリック
  • Bentham(撮影:北村勇祐)
  • Bentham(撮影:北村勇祐)
  • Bentham(撮影:北村勇祐)
  • Bentham(撮影:北村勇祐)
    Bentham(撮影:北村勇祐)
  • Bentham(撮影:北村勇祐)

Crystal Lake

1曲目の「Prometheus」から耳をつんざく轟音で会場を圧倒したCrystal Lake。ヘビーなサウンドに呼応するようにステージの前方ではモッシュが繰り広げられ、場内は興奮状態に。Ryo(Vo)はシャウト混じりの歌声でオーディエンスを煽り続け、Shinya(G)、Yudai(G)、Teru(B)もお立ち台に上がったり、ステージを縦横無尽に動き回ったり所狭しと暴れ回る。バンドの気合いは観客にも伝わっているようで、「調子はどうですか、『メリロ』!」とRyoが叫ぶとオーディエンスは威勢よく拳を突き上げた。5人のプレイは曲を重ねるごとに激しさを増し、Crystal Lakeのパフォーマンスは「The Fire Inside」で壮絶な余韻を残して終了した。

セットリスト
  1. Prometheus
  2. Matrix
  3. Mercury
  1. Rollin’
  2. The Fire Inside
  • Crystal Lake(撮影:北村勇祐)
  • Crystal Lake(撮影:北村勇祐)
  • Crystal Lake(撮影:北村勇祐)
  • Crystal Lake(撮影:北村勇祐)
    Crystal Lake(撮影:北村勇祐)
  • Crystal Lake(撮影:北村勇祐)

Suck a Stew Dry

Suck a Stew Dryはフロントの4人がイタバシヒロチカ(Dr)を中心に集まり、「僕らの自分戦争」でライブをスタート。どこかあどけない雰囲気をたたえるシノヤマコウセイ(Vo, G)の歌声と、軽やかな四つ打ちのサウンドに合わせて、集まった観客は楽しげに体を揺らした。また中盤にはフセタツアキ(G, Cho)の「クリスマスプレゼントとして、激しい新曲」という言葉から、赤く明滅する照明の下で新曲「レフストアンブルフィ」をプレイ。攻撃的な一面を覗かせた。そしてスダユウキ(B)のグルーヴィなベースを中心に展開していく高速のダンスチューン「カタカナトーク」を演奏して、豪快にライブを締めくくった。

セットリスト
  1. 僕らの自分戦争
  2. 世界に一人ぼっち
  3. レフストアンブルフィ
  1. 空想少女リリー
  2. ウェイクミーアップ
  3. カタカナトーク
  • Suck a Stew Dry(撮影:北村勇祐)
  • Suck a Stew Dry(撮影:北村勇祐)
  • Suck a Stew Dry(撮影:北村勇祐)
  • Suck a Stew Dry(撮影:北村勇祐)
    Suck a Stew Dry(撮影:北村勇祐)
  • Suck a Stew Dry(撮影:北村勇祐)

感覚ピエロ

ORB GARDENのトリを務めたのは感覚ピエロ。彼らはこの日が2015年のライブ納めであることを最初に明かし、渾身のライブを展開していった。横山直弘(Vo, G)はステージから見えるクリスマスツリーを指差し「アレを観ながらライブをするのは苦痛だ!」と憤慨。「リア充大爆発」の演奏へつなげた。また「“サンタクロース横山”から素敵なクリスマスプレゼントを用意してきました!」と笑って「O・P・P・A・I」をプレイするなど、ユニークなパフォーマンスで盛り上げる。しかし中盤のMCで雰囲気は一転。彼は「たくさんの人の前でも10人のお客さんの前でも、あなた1人ひとりに歌いたい」という決意を熱く語り、バンドはエモーショナルに「拝啓、いつかの君へ」「Japanese-Pop-Music」を届けてステージを締めくくった。

セットリスト
  1. A-Han!!
  2. メリーさん
  3. リア充大爆発
  1. O・P・P・A・I
  2. 拝啓、いつかの君へ
  3. Japanese-Pop-Music
  • 感覚ピエロ(撮影:北村勇祐)
  • 感覚ピエロ(撮影:北村勇祐)
  • 感覚ピエロ(撮影:北村勇祐)
  • 感覚ピエロ(撮影:北村勇祐)
    感覚ピエロ(撮影:北村勇祐)
  • 感覚ピエロ(撮影:北村勇祐)
サンデーフォークプロモーションとは

東海3県および静岡県を中心に、ナゴヤドームや豊田スタジアムなどの大型施設を使ったライブから学園祭まで幅広く公演の企画および運営を行うプロモーター。近年は夏開催の「TREASURE05X」やクリスマスシーズンに実施される「MERRY ROCK PARADE」など同地区開催のフェスティバルも企画している。自社運営のWebサイト「TANK! the WEB」では、チケットの優先予約受付を行うだけでなくアーティストの独自コラム、インタビューなども掲載中。