お客さんに沸いてもらえるような工夫
──5月21日に両A面シングル「Dopamine / Melty Berry」がリリースされます。まず「Dopamine」はパフォーマンスに振り切った曲ですが、初めて聴いたときはどう思いましたか?
IBUKI カッコよさに振り切った曲だし、振りが付いたらかなりパフォーマンスが映える曲になるんじゃないかと感じました。SHOとRUIくんとコレオグラファーの方が共作で振付を作ったんですが、それがめちゃくちゃよくて。この曲がCDでリリースできるのはすごくうれしいですね。
SHO 歌詞にはセクシーさもあって。僕はサビのドロップの部分の振付をメインで作ったんですが、ライブパフォーマンス中、お客さんに沸いてもらえるようなイメージで作りました。これまでのD.O.Lの曲は、サビでは前を向いて踊る曲が多かったけど、この曲のサビは後ろを向いた状態で始まるんです。新しいことに挑戦するという思いを込めて、振りもこれまでにない試みを取り入れてみました。
RUI 振付はSHOと僕の2人で仲よく相談しながら作りました。頭の振付にインパクトを持たせるよう意識したので注目してもらいたいです。
TOMOKI 音で取る振付が多くて、少しでもずれたら全体が崩れてしまうことがあからさまにわかる曲なので難しかったです。新たな挑戦でしたね。
KAKERU 全体的にすごく好きな振付だけど、特に全員で一緒にドンっと体を弾くような、インパクトがあるパートが好きです。歌について言うと、最後の高音のフェイクなんかはD.O.Lのメインボーカルのよさがすごく出ていると思いますね。
HIROKI 自分の声質はバラード向きで、ゆっくりと刺すようなタイプだと思うんですが、それで言うとこの曲は“思いっ切り突き刺さないと届かない”曲だと思うので、IBUKIさんにはボイトレの先生みたいに、事前に発声のことまで細かく日々アドバイスをもらって。そのおかげで、自分なりの歌い方を見つけた状態でレコーディングに挑めました。でも、かなり苦戦しましたね。
IBUKI そう言っても、HIROKIは飲み込みがめっちゃ早いんですよね。ファンの方からも最近「HIROKIくん、歌がうまくなったよね」という声を聞きました。曲もすぐ作れるようになったし、何事も「やればすぐにできるタイプ」だと思います。
HIROKI 新メンバーではありますが、IBUKIさんはじめ、ほかのメンバーのおかげで少しずつ成長させてもらってるのですごく感謝してます。
──同じくメインボーカルのTOMOKIさんとIBUKIさんが歌でこだわった部分というと?
TOMOKI 僕も甘い系とか落ち着いた感じの曲が得意なタイプで、「Dopamine」みたいな曲はあまり歌ってこなかったんです。これまで、メインボーカル3人の中での“自分ならではの色”を意識しながらD.O.Lの曲を歌ってきたんですが、「Dopamine」は高音部分で甘さではなく強さを出すようにしました。あと今回もほかのメンバーの持ち味を立たせることも意識しましたね。
IBUKI サビは勢いがあるので、そこを際立たせるように歌うことを心がけました。色っぽい曲でもあるので、場所によっては抜きも意識して大人っぽさが出るようにしましたね。
──歌とラップが交錯する曲ですが、ほかの皆さんのラップと歌に関するこだわりも教えてください。
KAITO 僕は初めてど頭のパートを歌わせてもらったんですが、第一印象に関わる曲の始まりは大事なので、曲の力強さに合ったラップをするよう意識しました。
TOMOKI 歌い出しがKAITOなのは新鮮でしたね。
IBUKI 振付もKAITOのビジュアルのよさを生かした、KAITOの顔が際立つようなオープニングなんです。
KAITO そういうアプローチは個人的にはめちゃくちゃうれしかったです。だけど同時に「期待に応えなきゃいけない」というプレッシャーはありました。
NAOTO 自分としてはセクシーな見せ方はあまり似合わないタイプだと思ってるんですが、曲の方向性にできるだけ寄せられるよう、曲を作ってくれたプロデューサーさんとも相談しながら歌っていきました。かなりの挑戦となりましたが、表現の幅を広げられたんじゃないかと思ってます。
SHO 僕はほかのメンバーと比べると少し高めの声ということもあって高速ラップを担当することが多くて、「Dopamine」でもそういったパートを担当しました。スピード感のある曲なので息継ぎするところがなくて、ニュアンスを保ちながら息を持たせて、さらにかましていくというのが難しかったですね。レコーディングは少しずつコツをつかみながら進めていきました。
RUI 僕はKAKERUさんとペアで歌うことが多いんですよ。今回もKAKERUさんとのバランスを意識しつつ、曲の雰囲気に合うよう歌いました。ちゃんと曲の特徴を捉えつつ、バランスを踏まえて歌えたように思います。
KAKERU RUIの声をしっかり聴きつつ、どちらの声が強くてもいけないので、そのバランスはめっちゃ考えましたね。
“両極端”な両A面で表現した魅力
──「Dopemine」は「変える世界」「誰もできないこと君としたい」など、グループの勢いを加速させるような歌詞も印象的です。
TOMOKI D.O.Lは歌詞で伝える曲とサウンドで伝える曲があって、「Dopimine」はサウンドで伝える曲だと思っています。歌詞は語感の気持ちよさが重視されているというか。両A面のもう1つの「Melty Berry」は前者なので、その対比も楽しんでほしいですね。「Melty Berry」は最後のMINATOが歌う歌詞が特に印象的で。
MINATO 「こんな僕で良ければ好きになってくれますか?ねえ」っていう歌詞なんですけど……告白する気持ちで歌ってますね。僕、締めの部分を歌うことは初めてなんです。かわいい系の曲は自分の声質に合っていることもあって、「Melty Berry」は締めを担当させてもらいました。自分の声質を生かしつつ、告白する気持ちでいつも歌っています。
KAITO そのMINATOの最後のパートは本当に告白してるような雰囲気があるのでドキドキしましたね。ファンの方もそういう気分が味わえるんじゃないかなって。あと、HOROKIの声も甘い成分が多めなので、この曲にすごく合ってる。ドキドキしました。
TOMOKI 振付は女性の振付師の方に担当いただいたんですが、「Dopamine」とはまったく異なる振りになっています。衣装も含めてギャップが大きい。
SHO 「Melty Berry」の振付は、真似しやすくてTikTokとかと相性がいいんじゃないかと思ってます。楽曲の“スピードアップバージョン”も配信したんですけど、これもすごくかわいくて。ライブで踊るときはぴょんぴょんジャンプしながら踊っていて、耳にも目にも残るような曲です。
KAKERU サビの振りが特にかわいいよね。
RUI 全体的に楽しくてかわいい雰囲気の曲なので、自分のあざとさを全面的に出せるなと思ってます。これまでのD.O.Lにはなかった曲調ですし、僕はとても好きな曲ですね。
──両極端な2曲が収められた両A面シングルですが、D.O.Lのどんな武器が出せた作品になったと思いますか?
IBUKI 例えばMINATOのかわいい声質とか、各自の“武器”が生かせるチャンスがたくさんある2曲ですね。聴いてくれた人や見てくれた人が「このグループいいな」と思ってもらえるきっかけが、いろんなところにちりばめられていると感じるので、そういう意味でも2曲を同時にリリースすることに意味があるんじゃないかなって。
──今のD.O.Lが目標としていることはなんでしょうか?
IBUKI 近々の目標としては、5月15日にO-EASTで行うワンマンライブで1000人を動員することです(※取材は4月中旬に実施)。あと、この両A面シングルでオリコン1位を取りたいですね。長期的な目標としては……夢は大きければ大きいほどいいと思うので、上限は定めずに世界に羽ばたきたいです。
TOMOKI これまではずっと全員での総力戦で活動してきました。今年は結成5年目なので、それぞれが持ってる強い個性をさらに生かして、個々でもいろいろな場で活躍できたらいいなと思ってます。そうすることで、9人が集まったときに生まれるパワーもより大きくなると思うので。今はそれぞれがTikTokやInstagramに力を入れて自分の可能性に挑戦していて、刺激を与え合っていますね。
NAOTO D.O.Lはもともと所属事務所がない状態からスタートしたグループで、まだメジャーデビューもしていません。いつかはメジャーデビューもしたいですし、日本武道館や東京ドームでライブもやりたい。何もないところからスタートした僕たちだけど、大手事務所のグループがやっているようなことを成し遂げたいと思っています。
IBUKI インタビューを読んでいる方にはぜひ一度、生でD.O.Lのライブを観に来てほしいですね。僕たちの魅力は実際にステージを見てもらうことで最大限に伝わると思っているので。
プロフィール
D.O.L(ディー・オー・エル)
2020年10月にデビューした9人組のパンクボーイズグループ。グループ名は「DREAM OUT LOUD(夢を大声で叫ぶ)」の頭文字から由来する。2023年5月に1stアルバム「Resume of D.O.L」を配信し、2024年2月には1stシングル「CRAZY CIRCUIT TYPE-A」を発売。2025年5月に両A面シングル「Dopamine/Melty Berry」をリリースした
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