音楽ナタリー Power Push - シクラメン×田臥勇太(リンク栃木ブレックス)対談

バスケ好きの3人が日本バスケ界のレジェンドに会いに行く

音楽ナタリーでシクラメンと男子プロバスケットボールの田臥勇太選手(リンク栃木ブレックス所属)との対談を行った。週に1度はバスケをしているというDEppa、肉だんご、桃紅茶の3人はそのバスケ好きが高じて “今一番会いたい人”として田臥選手の名前を挙げていた。日本バスケ界のスターとの初対面に緊張と興奮が入り混じった様子を見せていた3人は、興奮気味に田臥選手に質問をぶつけた。両者は家族やファンの大切さ、好きなことを続けていられることへの感謝など、さまざまな思いを語ってくれた。

取材・文 / 田中和宏 撮影 / Viola Kam [V'z Twinkle Photography]

田臥選手とアーティストのつながり

──シクラメンは先日、田臥選手の所属するリンク栃木ブレックスの試合を観戦したそうですね。

肉だんご 正直な話、今まで観たスポーツの中で一番興奮しました。

桃紅茶 こんなに熱くさせられるものだとは思っていませんでした。

田臥勇太 そう言っていただけるとうれしいですね。

左から肉だんご、DEppa、桃紅茶。

──バスケは観る専門ですか?

DEppa いや、僕らは毎週仲間と集まってバスケをやっているくらいで、観るのもやるのも好きなんです。で、バスケ=田臥選手っていうくらいイメージが強くて、「誰に会いたい?」ってお話をいただいたときに田臥選手がいいなって思ってたんで、今回は対談が実現してほんとにうれしいです。

──田臥選手はシクラメンの楽曲にどういった印象を持っていましたか?

田臥 「シクラメンの夏」(2014年5月発表のアルバム)を聴いたのですが、出だしからテンションが上がりました。途中「そら」で少し落ち着いたあと、また盛り上がっていくって流れが好きでした。全体的に前向きな感じですよね。

DEppa 音楽はネガティブよりポジティブのほうがいいと思ってるんで、前向きな曲を作るようにしてます。

田臥 すごくそれが伝わりました。

──今回初対面の2組ですが、共通の知人がいらっしゃるようで。

DEppa ゆずの北川悠仁さんとかDef TechのMicroさんとか。実は僕たち、Microさんと小、中学校が同じなんです。

田臥 あ、そうなんですか!

シクラメン

桃紅茶 毎週みんなで集まって地元でバスケをやってまして。最初は7人くらいのチームだったんですけど今は40人くらいいます。

田臥 その日かな。Microが「盛り上がってるよ!」って動画を送ってくれたことがありますね(笑)。

DEppa  Microさんは田臥選手が蒲田の体育館でオールスターの試合に出たときに観に行ったらしいですね。あの日を境に僕らの参加してるバスケチームの人数がわーっと増えたんです(笑)。小さい子から40代くらいの人までたくさん。

──田臥選手は北川悠仁さんとはもう長い付き合いなんですか?

田臥 悠仁さんは僕がNBAに挑戦するときに背中を押してくれた方なんです。アメリカ行く前に知り合いの紹介でお会いしたのが初対面で、「思いっきりやってこい!」って言ってくれて。あと初対面の日、横浜アリーナでゆずのライブを観たあとに一緒にバスケをやりました(笑)。

DEppa けっこう前にライブのあとにバスケしたって話は悠仁さんから聞いたことあります、そこに田臥選手もいたんですね!

田臥 そう、ライブ後なのにバスケやってて「この人すごい体力だな!」って思った(笑)。

DEppa 横浜アリーナで悠仁さんがバスケをやったって話も知っていたので「いつかそこで一緒にやりたい」って思って悠仁さんにアプローチしているんですけどね。いまだに実現はしてません(笑)。

チーム優勝を目指す田臥選手

DEppa 現役で活躍し続けている田臥選手の原動力ってなんですか?

田臥勇太

田臥 単純にもっとうまくなりたいっていう気持ちだけですね。自分よりうまい選手はもちろんいるし、試合に勝てなきゃ悔しいし、そんな毎日なんですよ。

桃紅茶 バスケ少年だった頃の気持ちをずっと変わらずに持っているんですね。

田臥 バスケを好きっていう気持ちはむしろ年々強くなってますね。

──現在所属しているリンク栃木ブレックスを選んだ理由ってなんだったんですか?

田臥 地元ファンの方の地域密着度合いがすごいというか、地元のチームに対する愛をとても感じるんですよね。もうここに来て7年になりますけど、遠征をしても応援に駆けつけてくれる人が増えてますし。

──試合後、ブログにファンへの感謝をつづっていることが多いですね。

田臥 ファンからいただく声援って本当に大きなものなんです。自分はこのチームに来てからより強く感じるようになりました。自分たちのプレイを見て「バスケを好きになった」とか、「子供がバスケ始めました」とか言ってもらえるとうれしいですし、ファンのためにがんばるっていうのは1つのやりがいになってますね。このチームにはそういう可能性とか楽しさも感じています。

田臥勇太

DEppa 達成したい目標ってなんですか?

田臥 去年優勝できなくて悔しかったんで、このチームで優勝したいです。

──2度目の優勝に向けて練習に励んでいるんですね。

田臥 そう、2年目に初優勝したんですけど、それ以来してないんで。実はそのときから残っているチームメンバーってもう僕しかいないんですよ。

DEppa ぜひ実現させてほしいです!

シクラメン ミニアルバム「こんにちは羽田」 / 2015年6月24日発売 / TOY'S FACTORY
初回限定盤 [CD+DVD] 3240円 / TFCC-86510
通常盤 [CD] 2000円 / TFCC-86511
CD収録曲
  1. 誰かのために
  2. 風まかせ
  3. 流れ星
  4. SKYWALKER
  5. エンドレスサマー
  6. -午前2時-(skit)
  7. ホタル
初回限定盤DVD収録内容

2015.2.8 ZEPP TOKYOライブ映像

  1. オープニング
  2. エール
  3. らいふ☆カーニバル
  4. MUSIC
  5. 101
  6. ボルケーノ
  7. Only 愛
  8. ありがとう-Acoustic ver.-
  9. はな
  10. あかね
  1. 行ってきます
  2. 100年初恋
  3. ここで泣こうよ
  4. 僕の宝物

[Encore]

  1. すまいる
  2. ミュージックドリーマー
  3. ららら★フェスティバル
  4. SAMURIDER
  5. エンディング
シクラメン
シクラメン

2007年に東京都大田区で結成された3MCユニット。メンバーは兄弟のDEppa、肉だんごと、幼なじみの桃紅茶。子供から大人まで幅広い世代に響くストレートな歌詞とポップな楽曲でリスナーを魅了している。2008年に「スルメ」、2010年に「スルメ2」、2011年に「スルメ3」とインディーズ時代に3枚のアルバムを発表。2011年9月に市原隼人の主演映画「DOG×POLICE~純白の絆~」の主題歌「僕の宝物」をTOY'S FACTORYからシングルリリースし、メジャーデビューを果たした。地元を題材にした楽曲などを多数発表したことから、2012年10月には大田区観光PR特使に就任した。2013年5月にメジャー第1弾アルバム「スルメ1」を発表し、その後もシングルリリースを重ねていく。2014年夏にはアルバム「シクラメンの夏」を携えてユニット史上最大規模の全国ツアー「シクラツアー2014 ~君と僕の夏物語~」を開催し、約1 2000人を動員した。2015年1月に全米感涙協会より「涙活公認アーティスト第1号」に任命され、2月に5thシングル「キミノナミダ」をリリース。4月には関東地方で開催されたイベント「肉フェス2015」に公式応援歌「みーとフェスティバル」を書き下ろし、6月に羽田空港国際線旅客ターミナル応援ソング「SKYWALKER」を含むミニアルバム「こんにちは羽田」を発表した。同月に夏ツアー「シクラツアー2015 愛は地球を救うのか!? 肉だんご日本横断1000kmマラソンの旅 24HOUR TOY'S FACTORY」をスタートさせた。

田臥勇太(タブセユウタ)
田臥勇太

1980年10月5日生まれのプロバスケットボール選手。男子プロバスケットボールチーム・リンク栃木ブレックスに所属し、チームではキャプテンを務めている。小学2年でNBAのスター、マジック・ジョンソンのプレイ映像を観てバスケに興味を持ち、1997年よりバスケの名門である秋田県立能代工業高等学校で活躍。在学中に9冠を達成し、世界ジュニア選抜にも選出された。2000年にNCAA2部のブリガムヤング大学ハワイ校に進学。約3年半で大学を中退し2002年5月にJBL・トヨタ自動車に入団。2002-2003シーズンで新人王を獲得する。2003年に再び渡米し、2004年にフェニックス・サンズで日本人初のNBAプレイヤーとしてデビューしている。2008年に帰国し、同年8月よりリンク栃木ブレックスに所属。1年目にチームのベスト5、アシスト王、スティール王に輝き、2年目にはプレーオフMVPを獲得する活躍を見せJBLでチームを初優勝に導いた。2015年6月には約4年ぶりに日本代表候補に選出された。