レキシ「ムキシ」 PR

レキシ|その時「ムキシ」が動いた 6thアルバムを紐解く6つのエピソード

レキシが9月26日にニューアルバム「ムキシ」をリリースする。

ビッグ門左衛門(三浦大知)、オシャレキシ(上原ひろみ)、カモン葵(手嶌葵)といった豪華フィーチャリングゲストの参加で大きな話題を集めている「ムキシ」。今回の特集では6枚目のアルバムとなる本作になぞらえて、フィーチャリングゲストの話題を中心に、バンドメンバー、アルバムタイトル、コスプレ、手書きジャケット、ライブ&ツアーといった6つのトピックについてレキシに語ってもらい作品の魅力を多角的に紐解いていく。

取材・文 / 宮内健 題字、小見出し手書き漢数字 / レキシ

【壱】フィーチャリングゲスト

ビッグ門左衛門

──ニューアルバム「ムキシ」が完成しました。今回も豪華ゲスト陣がフィーチャーされていますが、まずはリード曲にもなっている「GOEMON」について。この曲には、ビッグ門左衛門こと三浦大知さんが参加されています。

ビッグ門左衛門は、2ndアルバム「レキツ」(2011年3月発売)から聴いてくれていて、その当時すでにライブも観に来てくれてた。実はずいぶん前にレキシネームも付けてたの。だから付き合い自体はけっこう古くて。今回みんなが「大知くんがレキシの作品に参加するなんて!」って言うんだよね。そんな意外かな?

──お二人のつながりがなかなか想像できないから意外性はあるかもしれないですね。

三浦大知(a.k.a. ビッグ門左衛門)

そっかあ。前から「一緒にやりましょう」って言ってくれてたし、俺もいつか一緒にできたらって考えてたし。今回満を持して登場してもらったから、自分としては意外って感じはないんだよね。でも、満島ひかりちゃんも「えー! 大知が、レキシさんと?」って言ってたぐらいだから(笑)。そんなに驚くこと? きっとその発言の裏には「真面目な大知が、あんなおちゃらけたプロジェクトに参加するなんて!」ぐらいのイメージはあったと思うよ(笑)。

──深読みしすぎです(笑)。ビッグ門左衛門のシンガーとしての魅力は?

歌はもともと上手だしね。なんせ“今武蔵”ならぬ、“今ジャクソン”でしょ? そういう意味でも、なんの心配もなかった。レコーディングのとき、ビッグ門左衛門が歌ってくれた瞬間……踊ったね。曲が踊ったよ。楽曲自体はカーティス・メイフィールドとか、そういうイメージで作ったんだけど、彼が歌ってくれたことで、よりダンサブルに、より今っぽくなって。圧倒的なスキルと歌声の存在感を持ってるから、歌った瞬間、もうビッグ門左衛門の歌になるんだよね。やっぱりすごいなと思った。

オシャレキシ

──そして、2014年末にツアーを一緒に回ったオシャレキシ(上原ひろみ)が(参照:レキシVSオシャレキシ東京の陣!“戦から和睦へ”一大絵巻描いた3時間)、いよいよ音源に初参加したのも大きなトピックですね。今回オシャレキシは「SAKOKU」という曲で、アレンジとピアノ演奏を担当しています。レキシではおなじみのバンドメンバーに加えて、Gentle Forest Jazz Bandのホーン隊が参加したビッグバンド編成で録音されたこの曲は、演奏も歌も本当に素晴らしくて。とにかく圧倒されました。

上原ひろみ(a.k.a. オシャレキシ)

ありがとう! オシャレキシとは、なんならプライベートで一番よく会うミュージシャンってぐらいに仲良くしてて。ある日、彼女と話してるときに、「今どんな曲作ってるの?」って聞かれて、ちょっとビッグバンドっぽいアレンジを考えてるんだって答えたら、「ビッグバンドでやるんだったら私がアレンジしようか?」って冗談ぽく言ってくれて。「あ、それマジでいいねえ!」みたいな話になってさ。でも、オシャレキシにアレンジだけ頼むなんてもったいないっていうんで、一度正式にフィーチャリングゲストとしてオファーしてみようってことになったの。紆余曲折はありつつ、なんとか実現して。

──具体的にどんなふうにアレンジを進めていったんですか?

オシャレキシのツアーのときにやった、「ハニワニワ」の中でキャブ・キャロウェイっぽいスキャットのやり取りがあったから、じゃあそれを膨らませる感じでアレンジを考えようかって。フレーズの要所要所はそのままだけど、基本はオシャレキシに全部任せた。グッとお洒落でジャズ寄りになったのはオシャレキシのおかげ。もともとあった俺のアレンジは、もっと歌謡曲寄りだったから。

──レキシとしても、ビッグバンドでのレコーディングは初めてだったんじゃないですか?

そうそう。ビクタースタジオにビッグバンドで全員そろって、リハもやらずに「せーの!」でいきなりやりはじめた。一発録りで、ボーカルも録り直しや編集をしてないんだよ。途中に挟み込まれるオシャレキシのピアノと俺のスキャットのアドリブ合戦も、その場のノリ一発で。オシャレキシとは、プライベートでもよく一緒に即興で演奏してきたから、今までのいろんなことが今回の楽曲に詰まってるんじゃないかな。

──それにしても「SAKOKU」で聴ける池ちゃんのボーカルは、レキシ史上最高なんじゃないかと思いました。これまでに培ってきたさまざまな音楽からの影響が、歌の表現の中にすべて織り込まれているような。ある意味レキシの集大成的なボーカルじゃないかと思ったんです。

本当に? でも集大成じゃ終わっちゃうじゃん(笑)。じゃあ、今回のアルバムのテーマは「集大成」ってことで(笑)。

カモン葵

──そして「TAIROW~キミが目指してんのは~」にはカモン葵(手嶌葵)が参加しています。

手嶌葵(a.k.a. カモン葵)

カモン葵はねえ……会いたかったから、まず俺が(笑)。もともと俺はジブリ映画が好きだし、葵ちゃんのファンでもあるしね。以前、松本隆さんのトリビュートライブを観に行ったら、葵ちゃんが歌ってて。レーベルが一緒ってこともあって、終演後に挨拶したんだよね。そのときに(小声で)「レキシネームが欲しいです」って言われて。「よし!」って(笑)。

──「TAIROW~キミが目指してんのは~」は、どんなイメージで作ったんですか?

葵ちゃんの歌には、圧倒的な、包み込むようなイメージがあったから。最初は「出島で待ってる」でもいいかなと思ったんだけど、なんか包み込んでもらいたかったんだよね……俺が(笑)。

──俺が(笑)。

俺の中で、カモン葵って「風の谷のナウシカ」のイメージなんだよ。破天荒なタイプのお姫様じゃなくて、すべてを受け入れてくれるナウシカっぽいイメージって言うかさ。そういう意味で、「TAIROW」がぴったりなんじゃないかと思って。大老なので将軍を包み込んでますよ、みたいな……何言ってんだ、俺は(笑)。

足軽先生&シャカッチ

──そして、ラストを飾る「マイ会津」には、おなじみ足軽先生(いとうせいこう)とシャカッチ(ハナレグミ)が参加してます。

いとうせいこう(a.k.a. 足軽先生)

この2人は、もうフィーチャリングゲストじゃないよね(笑)。足軽先生とは、毎回アルバムを作るにあたってミーティングをしてるし、今回も全曲について、いろいろ話した。いつも俺が「こういう曲があるんです」って足軽先生に話して、それについてああでもないこうでもないって話し合って。例えば「清少納言はこういう人だよね」とか。けっこう、それで背中を押されるようなこともあったりして。で、「マイ会津」は、自分の中で「薩摩出身の西郷隆盛を歌った『SEGODON』が入るのに、会津の曲がないのは気になる」って、ずっと引っかかってて、それを足軽先生に話したら、「絶対に会津の曲も作ったほうがいい」って背中を押してくれて作った曲だったんだよね。

──この曲では「会津」と「EYES」がかかってます。

「♪OPEN MY 会津~」ね。歌詞を考えてる途中で、会津が「合図」ともかかってるってことに気付いたんだよ。「ウインクも合図だしな」って。何かがはじまる合図みたいなイメージで歌詞を書いていって、最初は全部「OPEN YOUR EYES」ってフレーズを使おうと思ってたの。でも、足軽先生から全部「OPEN YOUR EYES」にすると、“相手の目を開く”みたいな、こっち側の目線になっちゃうって意見をもらって。そうじゃなくて“自分から目を開く”っていう意味の「OPEN MY EYES」って言葉を最初に持ってきたほうがいいんじゃないかって。「自分で走り出す」みたいな意味合いを楽曲に持たせたくて……この曲に関しては、あまり歴史に関係ないところからスタートしてるんだよね。

──しかし、足軽先生のラップは白虎隊をイメージさせるものになってますね。

そう。「You Gotta my soul」ってフレーズが「夕方 埋葬」にかかってたり、「高台から望む」っていうくだりは、日新館っていう白虎隊が通ってた塾のことだし。あと曲の最初に出てくる「ならぬものはならぬ」っていうのは、日新館の教訓にある言葉。茶化すつもりはまったくないけど、最初はこういうテーマを曲にするのはどうかなって、自分でも悩んでたんだよね。そこで、アートディレクションをお願いしてる箭内道彦さんが福島出身なんで相談してみたら、「むしろ好きにやってくれたほうが地元の人はうれしいと思う」って言ってくれて。曲にしてくれることが、まずうれしいって。そのひと言に背中を押された部分も大きい。

──シャカッチは今回ギター演奏のみの参加ですね。

ハナレグミ(a.k.a. シャカッチ)

シャカッチのギターソロに関しては、海に向かってヘルメット投げて、それがスローモーションで止まる……みたいな、1980年代のアイドル映画のイメージを思い浮かべて弾いてほしいってお願いしたら、すぐにイメージが湧いたみたいで(笑)。

──さすがですね、そのツーカーなやりとり(笑)。

2人でゲラゲラ笑いながらレコーディングしたよ。やっぱり、あいつはいいギター弾くんだよね。シャカッチのギターが入ることで、よりエモくなった。白虎隊は十代半ばの少年たちによって結成されていたけど、どこか大人になりきれてない感じとか、いろんなイメージがこの曲には重なってる感じがするね。

レキシ「ムキシ」
2018年9月26日発売 / 伽羅古録盤
レキシ「ムキシ」手書きジャケット付き初回限定盤

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CD収録曲(初回限定盤 / 通常盤 共通)
  1. なごん
  2. GOEMON feat. ビッグ門左衛門
  3. GET A NOTE ~下駄の音ver.~
  4. 出島で待ってる
  5. TAIROW ~キミが目指してんのは~ feat. カモン葵
  6. KATOKU
  7. SEGODON
  8. 奈良に大きな仏像
  9. SAKOKU feat. オシャレキシ
  10. マイ会津 feat. 足軽先生、シャカッチ
DVD収録内容
  • バラエティー風ドキュメンタリー番組「レキシどうでしょう~稲じゃなくていいねが欲しい~」
ツアー情報
レキシ TOUR2018 まんま日本ムキシばなし
  • 2018年11月7日(水)北海道 旭川市民文化会館 大ホール
  • 2018年11月8日(木)北海道 わくわくホリデーホール
  • 2018年11月15日(木)岩手県 盛岡市民文化ホール
  • 2018年11月16日(金)宮城県 仙台銀行ホール イズミティ21
  • 2018年11月19日(月)東京都 中野サンプラザホール
  • 2018年11月21日(水)群馬県 桐生市市民文化会館
  • 2018年11月29日(木)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
  • 2018年11月30日(金)広島県 上野学園ホール
  • 2018年12月4日(火)神奈川県 神奈川県民ホール
  • 2018年12月5日(水)神奈川県 神奈川県民ホール
  • 2018年12月10日(月)香川県 サンポートホール高松
  • 2018年12月12日(水)熊本県 市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
  • 2018年12月13日(木)福岡県 福岡サンパレス
  • 2018年12月17日(月)兵庫県 神戸国際会館
  • 2018年12月18日(火)京都府 ロームシアター京都
  • 2018年12月20日(木)千葉県 市川市文化会館
  • 2018年12月23日(日・祝)石川県 金沢市文化ホール
  • 2018年12月26日(水)静岡県 静岡市民文化会館 中ホール
レキシ TOUR2019 まんま日本ムキシばなし
  • 2019年1月22日(火)神奈川県 横浜アリーナ
  • 2019年1月23日(水)神奈川県 横浜アリーナ
  • 2019年2月6日(水)大阪府 大阪城ホール
レキシ
レキシ
1974年福井県生まれの池田貴史によるソロプロジェクト。池田は1997年にSUPER BUTTER DOGのキーボーディストとしてデビューし、2004年からは100sのメンバーとしても活躍。その日本史マニアぶりを生かし、2007年にレキシとしての1stアルバム「レキシ」を発表した。2011年3月に2ndアルバム「レキツ」、2012年12月に 3rdアルバム「レキミ」をリリース。2014年6月に4thアルバム「レシキ」を発表した。同年8月には初の日本武道館公演を開催。12月には上原ひろみを迎えた東名阪ツアーを実施した。2015年9月には青森・三内丸山遺跡でのワンマンライブを成功させる。同年11月25日に、初のシングル作品である「SHIKIBU」を発表。2016年6月に5thアルバム「Vキシ」をリリース。2017年4月にはニューシングル「KATOKU」を発売する。同年10月には大阪・大阪城西の丸庭園にて初の野外公演、東京・日本武道館で初の2DAYS公演を実施し、それぞれ成功に収める。2018年1月に放送が開始されたNHK大河ドラマ「西郷どん」のパワープッシュソングに新曲「SEGODON」を提供。4月には地元福井県鯖江市で凱旋となる野外公演を開催した。5月にリリースされた椎名林檎のトリビュートアルバム「アダムとイヴの林檎」に参加し、「幸福論」をカバー。2018年7月に初の両A面シングル「S & G」を発表した。同年9月に6thアルバム「ムキシ」をリリース。