ナタリー PowerPush - Rails-Tereo
どこまでもポジティブなピアノマン 人々のポップな日々を高らかに歌う
Rails-Tereo「2マンライブ『キタコレ! ~E-POP~』」レポート
Rails-Tereoが3月1日、東京・渋谷7th floorにて「2マンライブ『キタコレ! ~E-POP~』」を開催した。
この日はその名の通り、Rails-Tereoと若手シンガーソングライター・伊藤祥平によるツーマンライブ。前半戦を伊藤が熱く盛り上げたのち、トレードマークのハンチング帽をかぶったRails-Tereoが登場。やわらかい笑顔でキーボードの前に座ると「盛り上がっていきましょう!」とみずから手拍子を打ち、「Z会」CM曲に起用され注目を集めた「db -デシベル-」から勢いよくライブをスタートさせた。続く2曲目は「どこまでも どこまでも」。強く頭に残るサビのリフレインと、女性コーラスと美しく連なるクライマックスのハーモニーが印象的なナンバーだ。
中盤では、自己紹介と2ndフルアルバム「Piano Pop Life」についてのトークを展開。今回のインタビューにもあるように、アルバムのタイトルについて「Pianoは僕が好きな楽器、Popは常にポップな曲を歌っていきたいという意思、Lifeは今作に“命”や“人生”、“生活”について歌っている曲が多いなということで」とその由来を説明した。さらに地元・大阪に帰った際の近況エピソードなど、彼の人柄がにじみ出るようなほのぼのしたMCを披露した。そしてその「Piano Pop Life」からの新曲「Listen to myself~心の扉~」「春色模様」を続けてプレイすると、目を閉じたまま歌うストレートかつ優しい感触の彼の歌声に、観客はしっとり耳を傾けていた。
「次はだいぶ明るい曲なので、皆さんと遊びたいと思います!」と紹介した「走り出す」は、「Piano Pop Life」のリードトラック。「MVではダンスにも挑戦したので、その簡単な振りを教えてもいいですか?」と、観客に手拍子のリズムをレクチャーして演奏をスタートすると、練習の甲斐あってサビでは会場が大盛り上がり。会場の熱い空気そのままにハッピーなアッパーチューン「人生はパーティーだ」でライブ本編は終了した。
アンコールではまず「走り出す」のPVをステージ上のスクリーンで上映。その映像の中で踊る自分に照れながら再登場したRails-Tereoは「最後にもう1曲やっていいですか?」と「セカイハマワル / アシタハカワル」を熱唱した。ラストの「♪ラララ」の大合唱によってひとつになった会場が多幸感に満ちると「Rails-Tereoでした。また会いましょう!」と笑顔でステージを締めくくった。
※昨年12月に行われたワンマンライブの写真を使用しています。
- ニューアルバム「Piano Pop Life」 / 2013年4月3日iTunes配信開始
- iTunes Store
- パッケージ版 [CD] 2013年4月24日発売 / 2000円 / Music Wonder / SSCX-10491
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- 新星堂ONLINE
収録曲
- 走り出す(関西テレビ「ハピくるっ!」4~6月エンディングテーマ)
- Walkin'
- 冷たい雨
- Dancin' in the darkness
- Say Hello Say Goodbye
- Precious
- Listen to myself ~心の扉~
- Singin' about you
- 春色模様
- 走り出す -GIRA MUNDO MIX-
Rails-Tereo(れいるすてれお)
大阪・枚方市出身のモリカワヒロシ(Vo / Key)によるソロユニット。野球少年だった中学生当時、布袋寅泰に影響を受け音楽活動を始める。音楽大学卒業後、地元大阪を中心にライブ活動し、2006年、Rails-Tereo名義で会場限定ミニアルバムをリリース。多方面からの注目を集め、収録曲「db -デシベル-」が「Z会」の企業CM曲に抜擢される。2012年3月には1stフルアルバム「Pop Sings Pop Things」を全国リリースし「Innocent Child」が自転車専門店「AEON BIKE」のCM曲に選ばれるなど、インディーズながら1アルバム中5曲のタイアップを獲得する。その後自身最長、全国40カ所でのリリースツアーを経て、2013年4月、2ndフルアルバム「Piano Pop Life」を完成させた。