憧れの芸人 / ミュージシャン

成田　ちなみに、お2人はお笑い芸人では誰が一番好きなんですか？

阿諏訪　僕は成田さんと同じで、バナナマンさんです。

金子　僕はウッチャンナンチャンさんですね。

成田　やっぱりコントをするコンビがお好きなんですね。

金子　でも僕は世代的に、ウッチャンナンチャンさんが2人だけでやるコントってあまり見てないんですよ。テレビで大勢とやるコントはもちろん観てましたけど。僕がウッチャンナンチャンで一番好きだったのは「ウンナンの気分は上々。」って番組で。単純に、いろんなところに旅に行って、楽しそうだなと思って。自分も将来こんな楽しいことをしたいなって（笑）。「キングオブコント」とかに出場してるから、コントについていろいろ聞かれることも多いんですけど、正直そんなにこだわりないしなって（笑）。だから、気持ちとしては「いつでもコントじゃなくてもいいぞ」って。「俺は旅に行きたいんだ」っていう（笑）。

阿諏訪　僕は違いますよ（笑）。

成田　ウッチャンナンチャンと、実際に番組で一緒になったことはあるんですか？

金子　ありました！

阿諏訪　もう、大変でしたよ。その日はずっとはしゃいでで、恋する乙女みたいだった。楽屋でかしこまって「悪いけど、今日は俺にいっぱいしゃべらせてくれ」って言われて（笑）。成田さんは憧れのミュージシャンはいますか？

成田　僕は矢野顕子さんですね。まだお会いしたことはないですけど、たぶん緊張してしゃべれなくなると思います。

コントもできる男を2人増やそうみたいなのはないですか？

成田　うしろシティとして、これからやってみたいコントの新しいスタイルってあったりするんですか？

金子　スタイル……。うーん、旅かなあ？

成田　やっぱり旅ですか（笑）。

金子　旅に行きたいですね。そんなにコントばっかりやっててもねえ？ 逆に、何かこれから新しいことでやってみたいこととかありますか？

成田　去年のワンマンのときにちょっとやったんですけど、もっと演奏と映像を融合できたらいいなって思いますね。僕、聴覚よりも視覚のほうが強いインパクトがあるってずっと思っていて。映像と聴覚を半分半分で楽しめることができないかなって、大学時代にもそういうコンセプトのパフォーマンスをやろうとして、やり切れなかったんで。

金子　バンドメンバーを増やそうみたいなのはないですか？ コントもできる男を2人増やそうみたいな（笑）。

成田　ああ、でも、ライブの現場で今のメンバーだけでは再現できないことをやりたくなったら、そこで打ち込みとかでごまかしてやるんじゃなくて、メンバーを増やしたいとは思ってますね。それこそ、パフォーマーとかがいても面白いだろうし。

金子　僕ら、いつでも手伝いますんで！ けっこうニーズあるんじゃないですか？

阿諏訪　イベントの司会とか？

金子　そうそう！ あと、ライブ中に楽器を取り替えに来る人とかいるじゃないですか。

──それ、ローディですね（笑）。

金子　じゃあ、そのローディの人の額の汗を拭う仕事とか！

食える食えない関係なく、本当にやりたいこと

──目の前に中学生くらいの少年がいて、その子がミュージシャンになるか、お笑い芸人になるかを迷ってるとしたら、どうアドバイスしますか？

金子　はあー、困ったな（笑）。

成田　僕はお笑いのことはあまり知らないけど、「ミュージシャンにはなるな」って言うかもしれない。

金子　僕は「芸人にはなるな」って言いますね。

阿諏訪　僕は「どっちでもいいんじゃない？」ですね。でも、「どっちでもいいけど、やるならどっちかだけをずっとやれ」って言う。知り合いにもいたんですよ。バンドもやってるけど、お笑いもやってるみたいな。

金子　それ、お前じゃない？（笑） ギター使うネタのときさ、出番ギリギリまでずっとギターの練習してるじゃん。

阿諏訪　それネタの練習でしょ！ 自分のことなのに「知り合いにいるんですけど」なんて言わないよ！

成田　ミュージシャンになりたいと思ったことはありました？

阿諏訪　ありました、ありました。中学生くらいのときはずっと思ってた。カッコいいなって。それに、当時はCDが何百万枚って売れてた時代だったし。

金子　音楽はいいですよ。だって、もし夢をあきらめても、ギターを覚えたりはするでしょ？ そしたら将来どこかで役に立つこともあるじゃないですか。好きな人にラブソングを書いて捧げてみたり。

──それもどうかと思いますけど（笑）。

金子　でも服だって、ミュージシャン時代に着ていた服は辞めてからも着れるかもしれないけど、阿佐ヶ谷の商店街とかでコントのために買ったおっちゃんの履きそうなズボンとかポロシャツなんて、普段は着れませんからね。辞めたらそのあとには何も残らないのがお笑いの世界ですよ。

阿諏訪　そうだよなあ。でも、僕はどっちでもいいと思いますよ。食える食えない関係なく、それが本当にやりたいことだったら。

──それが一番素敵な答えかもしれませんね。では最後に、お互い何か言い残したことは？

金子　せっかくこうして成田さんと知り合えたんだから、いつか一緒に何かをやりたいですね。ライブの合間にコントをやるとか、そういうベタなやつじゃなくて、もっと面白いことを。

成田　そうですね！ まずは、一緒にごはんを食べに行きましょう！

阿諏訪　もちろん！ あと、もしよかったらラジオにもぜひ遊びに来てください。

成田　ぜひぜひ！

金子　ホントですか？ やった！