ナタリー PowerPush - おおたえみり

“異能”の正体の一部

驚異の新人おおたえみり 8月1日デビュー

端麗な容姿で、独特な言葉を使い、ピュアな世界を歌う、新人シンガーソングライター・おおたえみり。1992年9月14日生まれ。まだあどけなさの残る19歳だ。8月1日にDVD+CD作品「セカイの皆さんへ / 集合体」でデビューする。

彼女がただ者ではないことは、公開された4分間の映像で既におわかりだろう。予測不可能なメロディとリリック、強烈なインパクトを残す特殊な歌声は、「天才」「奇才」「異才」……どれだけ言葉を並べても表現できず、まさに「異能」と言える。

その才能に早くから惚れ込んだ人間のひとりが、安藤裕子だ。本特集では安藤がおおたえみりについて書き綴ったテキストを独占公開する。

 
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「えみりい」text by 安藤裕子

おおたえみり。彼女について何を書こうか?
容姿が和製ビヨークの様だとか、作る音楽がとんでもないとか、そんな事で彼女の何かを伝えられるんだろうか?
一つ言えるのは、巷に溢れる100年に一度の歌声を持つ多くの新人歌手とは全くもって異質な存在であるということ。

何故ライターでもない私が彼女について文章を書くのかと言えば、ただ単に私が彼女のファンだからだ。
何年前になるだろう?
まだまだ少女のエミリに出会ったのは。私の担当ディレクターが面白い娘がいると、彼女のデモ音源を聴かせてくれた。その頃既にヤマハに所属をしてはいたものの、どこかレコード会社と契約がなされるには至っていなかった。
しかしその才能がとんでもないものだという事はすぐにわかった。

ふざけているのかと疑う程にヒリついた想いを子供の声で歌いあげる少女。

一気に引き込まれた。
手紙も書いたし、ライブ嫌いな私が足しげく彼女が出るイベントには通っていた。
彼女の世界は彼女のものだ。そうそう他人には近づけない。
愛だの恋だの寂しい自分自分自分。
そんなものは凡人が瓦版で歌っていればいい。
ピアノを叩き付けて何やらぶつぶつ歌っている姿がエミリの全てだ。無機質な映像や、音すら表さない文章なんてもので彼女の一部も伝えられない。

安藤裕子

はっきり言って今回のデビューDVD&シングルCDでもって彼女の全てを表現するのは難しいだろう。異質である彼女とパッと出会った他人が融合してモノを作るというのは大変に難しい事だからだ。
誤解を招きそうだから補足をすると、リリースされる作品を否定してるのではないのです。
今、彼女は一生懸命に他人に自分を伝えようとがんばっている。周りの人間も彼女の独立逸脱した才能をなんとか形にしようともがいている。

しかし今回のライブDVDをつけたのは本当に賢明。彼女の匂いみたいのが漏れ出ている。素晴らしい映像作品です。
ただあえて、此処に刻もう。

まだまだこんなもんじゃないんです。

今回の作品で「おおたえみり」に興味を持ったりだとか、惹かれたという人に伝えたい事があります。ここは入り口に過ぎません。
まずはライブに参加して頂く事をお勧めします。
本当のエミリに会える瞬間を、どうか楽しみにしていてほしい。

ちいさな箱庭みたいな世界で生まれる「おおたえみり」の音楽が、本当に他人と融合できた時、私たちはきっと大粒の涙を流すだろう。

デビューDVD+CD Single「セカイの皆さんへ / 集合体」

2012年8月1日発売
[DVD] 1890円(税込)
cutting edge / CTBR-92077/B
※収録曲は後日発表。