ライブでの成長、レコーディングでの成長

──1stアルバムのタイトルが「自分革命」っていうのも、かなり強烈ですよね。何かが始まる予感を感じさせますし。

大島　そうですね（笑）。

斎藤　これからやってこうっていうことに対して、ピッタリなタイトルなんじゃないかと。

──内容もこれまでの活動の集大成というか、いろんなタイプの楽曲がありますし。

斎藤　バラエティに富んだ内容にしようと心がけました。サウンドクオリティにしてもインディーズだとかメジャーだとか関係なく、誰が聴いてもカッコいいと思えるぐらいのものには仕上げようと意識しましたし。

──そういったバラエティ豊かな楽曲群に対して、大島さんは曲ごとにいろんな歌い方をしてますよね。このアルバムの制作を通じてつかんだ手応えって、何かありましたか？

大島　はい。レコーディングをいっぱいしたので、歌が安定してきたっていうのが大きくて。あとは……1人でやってた頃の音源って、例えば会議室を借りてパソコンにマイクをつないで歌を録って、ろくに編集もせずにCDにしてたこともあったので（笑）、しっかりした制作環境を通じて発見したことをたくさん吸収した1年だったと思います。

──ライブで歌い続けて成長する部分とレコーディングの経験を積むことで成長する部分って、何か違いはあるんですか？

大島　もう全然違いますね。私はライブの数だけは負けないってくらいたくさんやってるんですけど、ライブを重ねると肺活量や声量は付くかもしれないけど、歌唱力や歌の技術はそんなに上がらないのかなって。逆にレコーディングはライブでごまかしてた部分が明確になってしまうので、フレーズごとに気を遣うことが多いです。そこで自分に足りないものに気付かされるというか……歌う際の強弱の付け方とかビブラートのかけ方とか、ライブでは意識しなかったことにたくさん気付かされるので、本当に勉強になります。

斎藤　彼女はうちの事務所に来る前、ライブは月に28本とかやってるんで、歌う上での基礎体力はかなり付いてるんですよ。ただ技術的なところが拙いから、そこをこの1年間レコーディングでみっちり勉強してもらいました。

「夢をつかんだらまた会いましょう」

──今回のアルバムの中には大島さんが作詞した曲もありますよね。中でもラストナンバーの「届け…!!」からは大島さんの強い思いが伝わってきました。この曲は誰に向けて書いたものなんですか？

大島　私は高校を中退して音楽活動をしていたんですけど、音楽にすべてを注ぐためにさよならした人がたくさんいて。そういう人たちに向けて「夢をつかんだらまた会いましょう」っていう思いを込めてるんです。そこに時期的なものもあって、卒業ソングのテイストで書いてみました。

──そうなんですね。もともと作詞はしていたんですか？

大島　あまりしてなかったですね（笑）。国語は得意なんですけど、あんまり本を読まない子だったので文才がないみたいなんです。でもそういうテクニックとか比喩とかを使って見せるというよりは、自分の素直な気持ちをストレートな言葉で表現したほうが今の自分らしいのかなって気がしてます。等身大の歌詞しか書けないけど、今後も作詞は続けて行きたいです。

──この1stアルバムを携えて、4月5日には吉祥寺CLUB SEATAでワンマンライブも行われます。

大島　はい。やっぱりアルバムの曲を楽しみに来てくれる方もいると思うので、まずアルバムタイトルである「自分革命」……「あ、大島さん革命してる！」ってことが強く伝わるライブにしたいなと思ってます。

──では大島さんのイメージする「革命」とは？

大島　私は最近声優のお仕事もやり始めたんですけど、シンガーとしての実力があって、アイドル性も備わっていて、声優さんとして演技もできる、この3つをうまく確立させたいんです。それが自分にとっての「革命」なんだと思います。そしてこの3つを武器に、革命的なライブをしていきたいと思います。