ナタリー PowerPush - 大島はるな

シンガー+アイドル+声優=「自分革命」

ライブを中心に地道な活動を続ける女性シンガー、大島はるなが初のアルバム「自分革命」をリリースした。本作には彼女がこれまでにCDやライブで発表してきた楽曲を含む、全15曲を収録。総合プロデュースを手掛ける斎藤悠弥による、バラエティに富んだ楽曲の数々を楽しむことができる。

ナタリー初登場となる今回は、大島に自身のルーツや現在に至るまでの経歴、歌に対する思いを聞いた。またプロデューサーの斎藤にも同席してもらい、シンガーとしての大島の魅力や今後のアーティスト像などを語ってもらった。

取材・文 / 西廣智一 インタビュー撮影 / 佐藤類

ライブアイドルからアニソンシンガーへ

──大島さんが音楽に興味を持ったきっかけは?

大島はるな

大島はるな 中学生の頃にSweetSさんを好きになって、そこからCDを買うようになって。SweetSの中にHARUNAちゃんっていう子がいて、最初は名前が一緒だって理由で注目し始めたんですけど(笑)、テレビでやっていた特集を観てそのがんばってる姿がいいなと思うようになったんです。あとは椎名林檎さんやDo As Infinityさんもすごく好きでした。

──実際にステージに立って歌うようになったのは?

大島 実は最初はお芝居をやっていて、その流れで「ちょっとライブにも出てみないか?」っていうお話をいただいたんですね。まあいい経験になると思ったんで、お芝居の一環としてやってみたんですけど、全然思うようにできなくて。そこで悔しい思いをしたことがきっかけで、納得できるようになるまでライブに出ようと思ったんです(笑)。で、たくさんライブで歌ってるうちに、だんだん歌うことの楽しさやライブの楽しさに気付いて、どんどんのめり込んでいきました。

──そこから本格的に音楽活動をスタートさせて、ライブアイドルとして活躍するわけですね。

大島 そうです。秋葉原でライブをすることが多かったんですけど、ファンの方が「この人オススメだよ」ってアニソン系シンガーの方を薦めてくれることが多くて。それがきっかけで、水樹奈々さんや田村ゆかりさんのライブを観に行ったりもしました。

──あ、なるほど。実は大島さんの楽曲を聴いて、アイドルというよりはアニソンシンガーになりたいのかなという印象を受けたんです。

大島 はい、まさにそうです。ライブ活動を始めた頃はずっと自分1人で活動していたんですけど、今の事務所に入ってからは活動の幅も広がって。今の方向性が見えてきたのが、一昨年の秋なんです。

プロとしてちゃんとしなきゃって意識が高まる

斎藤悠弥

──斎藤さんは最初に大島さんを観たとき、どういう印象を持ちましたか?

斎藤悠弥 うちでちょっと面倒を見てた子がいわゆるライブアイドルのイベントに出てたんですけど、そこにたまたま大島も出演していたんです。彼女に関してはとにかく歌唱力がずば抜けていて、「ああ、こんなところにここまで歌がうまい子がいるんだ……」って思った記憶があります。それからしばらくして、もう一度彼女をうちのアニメ系ライブイベントに呼ぶ機会があって、何曲か歌ってもらったらやっぱり素晴らしくて。なんて言うか……すごくもったいないと思ったんです。

──もったいない?

斎藤 はい。決して当時の立ち位置が悪いという意味ではなくて、彼女はもっとゲームやアニメとか、そういったフィールドで活躍できるんじゃないか、そんな実力を持ってるんじゃないかと思ったんです。そして彼女くらいの年代でこのジャンルを牽引できるようなシンガーを作れたらいいなと。

──もっとオーバーグラウンドで勝負できるような?

斎藤 そうです。うちのレーベルはインディーズだけど、いろんなタイアップを取ったりしてマスに向けて広げて彼女の歌を一般層に響かせたいし、「大島はるなっていいな、すごいな」って言わせたい。実際その可能性は秘めてると思うんです。

──実際、昨年発表したシングル曲はテレビのバラエティ番組やアニメ、ゲームのタイアップが付いたものばかりですし。ライブ会場に行かないと見つけられないのではなくて、何気なくテレビから大島さんの歌声が聞こえてくるという、そのきっかけ作りはある意味正しいと思います。

斎藤 まあ本当は人気アニメのテーマソングを取れたら一番いいんですけど、そんなに簡単なことではないので(笑)。そこも地味に活動しつつ、徐々にフィールドを広げていくのが大事かなと。

大島はるな

──大島さん、1人でやってた頃と今とではどういうところが大きく変わりましたか?

大島 事務所に入る前も自分1人で真面目にはやってたんですけど(笑)、やっぱり今は自分の周りの環境が大きく変わった気がします。例えば自分以外にスタッフさんがいたり衣装がちゃんと用意されてたりするんですけど、それによってよりプロとしてちゃんとしなきゃって意識が高まるし。ステージとの向き合い方もだいぶ変わって、以前は10人とか20人とかの知ってる顔ぶれを前に歌ってたけど、今はTwitterを使ったりしてもっといろんなところに届けたいと思ってます。CDについても曲を聴いて単純にいいと思ったから買いたいという人を増やしていきたいし、それを踏まえてちゃんとカッコいいものを作りたいという気持ちが強くなりましたね。

──次のステップに進むための土台作りが去年1年間で、だいぶできた感じですね。

大島 そうですね。

斎藤 今回のアルバム「自分革命」はまさにそういうコンセプトで。ワンマンライブのサブタイトル(I Can Fly to a New World)も同じ意味合いですからね。

1stアルバム「自分革命」 / 2014年3月7日発売 / 3000円 / Amazing Entertainment / AME-0007
「自分革命」
収録曲
  1. 自分革命
  2. Rising Soul
  3. Growing up
  4. 私の放つ光
  5. I miss you
  6. 魔法のチカラ
  7. Wanna be your girl
  8. 綺麗
  9. Heat Up!
  10. 瞳の中の世界
  11. Revolution
  12. 運命の扉
  13. Zillion Zest
  14. 追憶のTwilight tomorrow
  15. 届け...!!
インストアイベント
  • 2014年3月8日(土)
    東京都 TOWER mini 東京駅八重洲口店
    START 11:00
  • 2014年3月8日(土)
    東京都 アキバ☆ソフマップ1号店
    START 18:30
  • 2014年3月9日(日)
    愛知県 ソフマップ名古屋駅ナカ店
    START 13:00
  • 2014年3月9日(日)
    大阪府 タワーレコード難波店
    START 21:00
ワンマンライブ
大島はるなワンマンライブ
~I Can Fly to a New World~

2014年4月5日(土)
東京都 吉祥寺CLUB SEATA
OPEN 16:30 / START 17:30

<料金>
前売 3000円 / 当日 3500円
スペシャルチケット 4500円(Tシャツ+タオル+限定ブロマイド付き)
<バンド:ちーむチョココロネ。>
三代ギター魂(G) / ティッシュ姫(B) / 早川誠一郎(Dr) / 斎藤悠弥(Key)
<DJ>
ミネオカ
<VJ>
三重の人
<特設サイト>
大島はるな(おおしまはるな)
大島はるな

4月5日生まれの女性シンガー。「私の歌でみんなの心を動かしたい」をキャッチフレーズに、月15本以上のライブをこなしている。2013年より、さまざまなアイドルに楽曲提供をしている斎藤悠弥を総合プロデューサーに迎え、精力的な活動を展開。同年4月には東京・clubasiaでワンマンライブを行い、200名を動員した。「Rising Soul / 運命の扉」「Zillion Zest / I miss you」といったシングルを経て、2014年3月に1stアルバム「自分革命」をリリース。同年4月5日には東京・吉祥寺CLUB SEATAでワンマンライブを実施する。