スタダ×エイベックス男女混合グループ・ONE LOVE ONE HEARTがデビュー、10人が挑戦する新しい表現の形 (2/3)

ダンス動画はフィーバータイムに注目

──YouTubeの公式チャンネルでダンスビデオ「YOUTH」が公開されています。お芝居の要素も取り入れた新感覚の映像になっていますね。

咲太朗 ダンスではなく演技で始まるので、「今までに観たことがない」とか「新しい」と言われることが多いです。

佐々木 大自然の中で私たちが踊るシーンは、自然とパフォーマンスの調和を見てほしいなと。どこか芸術的なビデオになっているんじゃないかと思います。

藤咲 はじめましての自己紹介動画みたいな1本なんですけど、歌のないダンストラックだからこそみんなの表情や動きをよく見てもらえるんじゃないかなって。お芝居のときの引き締まった雰囲気やラストの明るい表情での全員のダンスに注目してほしいですし、それぞれのキャラクターの魅力もいっぱい伝わると思います。

──10人もいると、メンバーを追う目が足りないのですが、今おっしゃったように1人ひとりの表情やダンスもじっくり見たくなる映像に仕上がっていますね。

イーチ ストーリー性のある振り付けには、私たちのこれまでの出来事を落とし込んでいるところもあって。挫折もしたけどいろんなことをがんばってきたという足跡を、演技やパフォーマンスに込めています。

佐々木 後半、渋谷のビルの屋上で踊るシーンがあるんですけど、私が真ん中で何かを叫んでいるんです。実は「行くぞー!」みたいなことを言っていて。直前に光をつかむような動きをするシーンがあって、私がそのひと言を放つことで10人の気持ちがギュッと固まる……以降は“フィーバータイム”です(笑)。

洸瑛 “フィーバータイム”は終盤のダンスのことなんですけど、咲太朗が命名したんです。本当にフィーバーしていて、ピッタリだなと思います。振り付けの先生も「次、フィーバータイムいこうか」って言うようになったんですよ。

咲太朗 先生も気に入ってくれてうれしいな(笑)。

咲太朗

咲太朗

男女混合だからできることを詰め込んだデビュー曲

──デビュー曲「Now or Never」は、グループのイメージ的にポップな楽曲になるのかと思いきや、意外とシリアスでカッコいいナンバーですね。同世代に刺さりそうな若者の主張や思いがつづられた歌詞も必見です。

洸瑛 確かにギャップがありますよね。イントロのギターの音も耳に残るし、洋楽っぽいおしゃれな大人の曲という印象が僕はあります。歌詞については、今の年齢だから感じられることというか。自分探しと言うほどではないですが、ちょっと哲学的な考えをする時期ってあると思うんですよ。シリアスな雰囲気のメロディだけど、自分自身の個性を見失わないように、というメッセージを込めた前向きな曲で、聴いてくれるみんなにも力を与えられたらいいな。

藤咲 私は歌詞が少し難しく感じて、部分的に理解に時間がかかりました。一番共感しやすかったのはサビですね。はっきりとわかりやすい言葉でつづられているんです。本当の自分を見せられないことは誰にでもあると思うし、そういうときにこの曲を聴いて、「自分を押しつぶしたりしなくていいんだよ」と思いたいです。

佐々木 強い決意が現れた曲だと思います。私もサビが印象的で、いろんな不安や悩みを抱えている人の背中を押してあげられるような、人の支えとなる曲に育てばいいなと思っています。

──ONE LOVE ONE HEARTはダンスだけでなく、歌唱力の面でも高いポテンシャルを感じるグループですが、「Now or Never」の聴きどころはどこでしょうか?

洸瑛 最後のサビで10人全員で歌うところは、ほかのグループではできないといいますか。物理的な声の数もそうだし、全員が同じ音程を歌ってるわけではないし。人数が多いからこその迫力あるパートをぜひ聴いてほしいです。

佐々木 私はラップも担当していて。ラップの主メロは男の子が歌ってるんですけど、そこに女子の声が入ることでまた違った雰囲気が出ているんじゃないかなと。サビのハモリも含め、男女混合だからできることがこの曲には詰め込まれていると思います。

佐々木杏莉

佐々木杏莉

「ONE LOVE ONE HEART」というジャンルを作りたい

──6月には初の舞台「オノマトペ」が上演されます。アーティスト活動はもちろん、演技にも挑戦していくんですね。

咲太朗 今までにない総合エンタテインメントグループを目指しています。

洸瑛 「ONE LOVE ONE HEART」というジャンルを作りたいよね。J-POP、K-POP、ONE LOVE ONE HEARTみたいな。

佐々木 どんなステージに立つとしても、表現するということに関しては同じだと思っていて。私たちがいろんなものを発信して、聴いてくださる人や観てくださる人に何かを感じていただければうれしいです。グループ名にもあるように私たちは“愛”を大事に活動しているので、いろんな人の心に“愛”を届けていきたいと思います。

──グループとしての具体的な目標はありますか?

咲太朗 最終的には世界に羽ばたいていきたいという願いはみんな一緒です。でもその前に、まずは日本国内のいろんな会場を回りたいです。

洸瑛 言語の壁があっても、パフォーマンスを通して僕たちの気持ちは伝わると思っていて。世界中の人たちにその気持ちを届けることがONE LOVE ONE HEARTの最終目標なのかな。

──イーチさんは外国語も話せるそうですね。

イーチ 両親が台湾出身で、生まれたときから中国語は身近な存在でした。でもまだ十分な語学力があるわけではないので今後も勉強を続けて、そのスキルを生かしていけたらうれしいです。

──最後に、音楽ナタリーの読者にメッセージをいただけますか?

咲太朗 ONE LOVE ONE HEARTは結成して間もないグループですが、曲や映像はどれも斬新なものになっている自信があります。誰も見たことのないようなものを今後も作っていくので、少しでも僕たちに興味を持ってもらえるとうれしいです。

佐々木 応援してくださる皆さんと一緒に夢を叶えながら、私たちも皆さんに夢を与えていきたい。いろんな場所や時間も共有して、日常に寄り添えるような存在になっていきたいので、これからも応援よろしくお願いします。

ONE LOVE ONE HEART

ONE LOVE ONE HEART