≠ME|12人でつかんだ念願の単独メジャーデビュー ミニアルバムにあふれる未来への期待感

今だからこそ作れる≠MEの青春感

──ここからは「超特急 ≠ME行き」の収録曲について話を聞きたいと思います。まず新曲の「秘密インシデント」はさわやかな曲調、男性目線の青春感ある歌詞が印象的なナンバーです。

冨田菜々風

冨田 初めて聴いたときに一番ビビッときたのが、私が歌わせていただいている「どんな曲を聴いても 主人公は君」という歌詞で、ファンの方も私たちに対してそう思っていてくれたらうれしいです。男性目線の歌詞なんですけど、ファン目線の曲でもあったらいいなって。

──冨田さんは結成以来ずっと≠MEのセンターを務めていて、この曲でもグループの真ん中で存在感を放っていますね。センターポジションに立つことについて、プレッシャーなどは感じていないんですか?

冨田 最初にセンターに指名されたときは、驚きが隠せなくてすごくキョロキョロしてしまって(笑)。いつかセンターになれたらいいな、その日のためにパフォーマンス力を上げられたらいいなと思っていたので、プレッシャーというか不安もありました。でも、いくつかの曲でセンターを経験させていただくうちに、メンバーが後ろで支えてくれているのを感じたんです。自分だけじゃなく、みんなのことも輝かせられるのがセンターだと考えているので、さっきのお話の通りステージに立つときはスイッチを入れて、1回1回のステージに気持ちを込めています。なので、MCも……。

尾木 また言ってる(笑)。

冨田 (笑)。MCのときもみんなが助けてくれるので、最近は安心してしゃべれています。今もステージに立つと緊張はしますが、不安な緊張感ではなくて、段々といい緊張感に変わっていきました。

──変に肩に力が入っているわけではないんですね。話を戻しまして、ほかのお三方からも「秘密インシデント」の印象を聞かせてください。

蟹沢 「秘密インシデント」は≠MEらしさがギュッと詰まった楽曲です。2年間経験を積んできた今だから作れる青春感なのかなと思います。≠MEの青春ソングってストーリー性があって、曲を聴き終わったあとにその主人公の物語を感じることができるんですが、「≠ME」「『君の音だったんだ』」が高嶺の花の存在に恋をして眺めている感じだったのに対し、今回は「女友達」「今更 キュンと心臓が弾む」と歌っているんです。この主人公と相手の女の子がどんな距離感の関係性なのか、ファンの方も曲を聴きながらぜひ想像して楽しんでほしいです。

尾木 指原さんは普段相談してお話ししているときも私のうまく説明できない感情を言葉にしてくださるんですけど、曲の歌詞についても同じで、共感性が高いんです。今回だと「バレないくらいの色付きリップ 気付いてる僕に気付いて欲しいなんて わがままだ」とか、「きっとストーリー見るの早すぎる 既読も早すぎだとダメらしいし... 知らない 恋のルール多すぎて 戸惑う」とか。恋とは違いますが、私も仲のいい女友達に対して「LINEの既読が早すぎたらすごく仲良くしたがってると思われちゃうかな……」と思うことがあるんですよ。指原さんの曲は踊っているときに表情を作りやすいし、聴いているだけで表情筋が動きます。

谷崎 みんなが歌詞のことを言ってくれたので、私はMVについてお話しします。撮影場所が学校だったのでさわやかで青春感があって、撮りながら≠MEらしさを自分たちで改めて感じることが多くて。夕陽をバックに走ったり、屋上で踊ったり、すべてが楽しかったです。「秘密インシデント」は曲調も明るくて自然と笑顔になれる曲だと思うので、この曲を通してたくさんの笑顔を届けていきたいです。

指原Pの言葉には愛がこもっている

尾木波菜

──新曲の歌詞や音源が手元に届くとき、指原さんから楽曲の内容や世界観について何か説明はあるんですか?

谷崎 曲の解釈については自分たちでそれぞれ想像しています。

尾木 それはファンの方に対しても同じで、私たちが曲について詳しく説明するのではなく、皆さんに想像してほしいというのが指原さんの考えなんです。

──そうなんですね。ライブ後など、日々の活動の中では指原さんからいろいろと声をかけられると思いますが、その中で何か印象に残っている言葉はありますか?

尾木 去年の無観客ライブのときに、グループLINEで全員のよかったところと、悪かったところを書いて送ってくださって。自分で足りないと思っていたところを的確に指摘してくれるし、自分ががんばっている部分はちゃんと褒めてくださるんです。そのうえで「もっとこうしたほうがいいんじゃないか」という具体的なアドバイスもくださって、指原さんの言葉のおかげで自分のグループでの存在価値を見付けられて、すごく自信につながります。

蟹沢 ライブ中だけはなく、私たちの1つひとつの行動を見てくださっていて、バラエティ番組に出たときもしっかり番組を観てアドバイスをいただけるんです。それがたとえ厳しい言葉だったとしても愛がこもっていて。指原さんはテレビも含めいろいろな世界で活躍されてきた憧れの存在なので、いただいた言葉を胸にもっと成長したいと思っています。

左上から時計回りに蟹沢萌子、谷崎早耶、冨田菜々風、尾木波菜。

冨田 レコーディングが終わったあとも毎回全員分の歌声を聴いてくさるんですけど、今回新曲を録ったときに「ここの部分がすごくよかった」と連絡が来たんです。そういう言葉ってすごく自信につながるんですよ。あと、パフォーマンス中の髪の毛の動きがどうしても気になっていた時期があって、それについてご相談したときも参考になる動画をいくつも送ってくださって。もともとトップアイドルだった指原さんが寄り添って教えてくださるのはすごくうれしくて、いただいた言葉を何回も見返しちゃいします(笑)。

──指原さんとは気兼ねなく連絡を取れるような関係性なんですね。

尾木 髪の長さとか色味についても相談してます。早耶もそうだよね?

谷崎 うん。髪型や髪色で見た目の印象ってかなり変わるじゃないですか。私はビジュアル含めグループの中でどういう立ち位置でいたらいいんだろうと悩んでいた時期があって、そのときに「髪色はハイトーンのほうがいいんじゃない?」とアドバイスをくださったんです。それから自分の視野が広がった気がします。