早く2ndアルバムが作りたい

──1stアルバム「夏の魔物」がついに完成しましたね。

成田大致　はい、「1stアルバムにその人の人生のすべてが入ってる」っていうのはよく言われる話だと思うんですけど、俺もそういう1stアルバムをずっと作りたくて。今回、そんな青春のきらめきみたいなものが詰まった作品がやっと作れたなって思ってます。

──でも成田さんはいつも1stアルバムを作ってる気がしますけど。

成田　それ言われると思いました（笑）。

──過去の活動では、1stアルバムを作ってすぐにバンド解散というパターンが何度かありましたよね。

成田　そうなんです。だから今は早く2ndアルバムが作りたい（笑）。でもこのアルバムは本当に自信あります。THE BLUE HEARTSの「THE BLUE HEARTS」、THE ROOSTERSの「THE ROOSTERS」みたいなすごい1stアルバムが満を持して作れたんじゃないかなって。このアルバムを聴けば、俺たちのやりたいことがわかってもらえると思うんで。

──なぜ今、そんなに充実した作品を作れたんでしょう？

成田　ハッと気付いた瞬間が何回かあったんですよね。例えば昔ナタリーでインタビューしてもらったときに「大致はロックだけじゃなくいろんな音楽が好きなのに、なんで自分のバンドでそれを出さないの？」って言われて、そのときもハッとしたりして。そういう気付きがこの4、5年ものすごくたくさんあって、それによって作品の作り方も、ライブのやり方も、ボーカリストとしての自分の姿も、手探りの中でだんだん見えてきたんです。

鏡るびい＝追加戦士

──そしてこのタイミングで、鏡るびいさんが“魔物チルドレン”として加入し、6人編成になりました。これはどういう経緯で？

成田　ほら、戦隊ものだと、途中から追加戦士が入るじゃないですか。ねえ、大内さん？

大内雷電　はい、今オンエアされてる「動物戦隊ジュウオウジャー」でも6人目の戦士・ジュウオウザワールドが登場してますし。既存の5人にプラスして、そのグループを強化させる華のあるメンバーが1人入るっていうのが戦隊もののセオリーですから。

成田　まあ、5人でやれることは全部やったんで、この6人で次に行こうってことですね。

──るびいさんはオーディションを受けて加入したそうですが、応募のきっかけは？

鏡るびい　私、去年の「夏の魔物」のフェスに1人で行ったんですけど、そのとき成田さんを知ってすごい人だなって圧倒されたんです。もともと銀杏BOYZやN'夙川BOYS、神聖かまってちゃんとかのライブによく行っていて、そのときに感じる「ううっ！」っていう感情。それと同じ熱さを、夏の魔物のフェスに行ったときに全身で感じてしまって。

──成田さんの姿勢にシンパシーを覚えた？

るびい　「俺たちはこうありたい」っていう意志がストレートに見えてすごく尊敬できる人だなって。だからオーディションの告知を見て「私もあの舞台に立ちたい」って思ったんです。今はこうやって夏の魔物の一員になれたんで、何があっても成田さんについていこうと思ってます。

──るびいさんが入ったことでグループに変化はありましたか？

塚本舞　正直言えば、1年前に5人でメジャーデビューしてからは「この5人が最強！」って思ってたんです。でも6人になったことでこれまでに見えなかった景色が見えるなって感じるようになりました。

──確かに6人でのステージを見て、今までこのグループに“青”的な存在がいなかったことに気が付きました。鏡さん以外の5人はどちらかというと全員“ボケ”ですもんね。

塚本　るびいちゃんも意外とボケかもしれないですよ？（笑）

大内　でも見た目的にはすごいツッコミっぽいからね。

──るびいさん自身は自分のキャラについてどう思ってるんですか？

るびい　んー、クール？

一同　あはは（笑）。

大内　まあ、クールビューティ的なキャラが1人いたほうがいいねっていうのは言ってましたからね。