音楽ナタリー Power Push - MONKEY MAJIK×Every Little Thing

15周年と20周年、それぞれの旅路

2015年にバンド結成15周年を迎えたMONKEY MAJIK が、自身のキャリアの中から計50曲をセレクトしたベストアルバム「MONKEY MAJIK BEST -A.RI.GA.TO-」をリリースした。

これを記念して音楽ナタリーではデビュー20周年を迎えたEvery Little Thingとの対談を実施。ELTはニューアルバムとベスト盤をセットにした周年記念作品「Tabitabi + Every Best Single 2 ~MORE COMPLETE~」にてMONKEY MAJIKの提供曲「MY LIFE」「さよなら」を歌っている。アニバーサリーイヤーを迎えた2組に、今の思いと今後の展望を明かしてもらった。

取材・文 / 鵜飼亮次 撮影 / 上山陽介

 
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互いの音楽について

──お互いにどんなイメージを持っていましたか?

持田香織(Vo / Every Little Thing) MONKEY MAJIKさんのことは私や家族がすごく好きで。車の中では必ずCDを聴いています。

伊藤一朗(G / Every Little Thing) MONKEY MAJIKさんの音楽にはグルーヴィな曲もメロウな曲もあって、メロディも親しみやすいですよね。

MONKEY MAJIK

Maynard(Vo, G / MONKEY MAJIK) ありがとうございます。レーベルメイトなのでお2人とはロビーで会うことはあるんですが、実際に向かい合って話をするのは初めてですね。テレビではよく拝見してるんですが(笑)。

TAX(Dr / MONKEY MAJIK) そう、歌番組だけじゃなくて伊藤さんがダウンタウンさんの番組(日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」)に出ているときも。

伊藤 あははは(笑)。

Maynard あと僕はちょうどEvery Little Thingさんがすごいことになってる「Time to Destination」(1998年発売の2ndアルバム)の頃に日本に来たんです。当時はテレビでもラジオでもELTの曲が流れてましたよね。

Blaise(Vo, G / MONKEY MAJIK) それに男女でこういう面白いプロジェクトができるって素晴らしいと思います。アメリカやカナダのウェスタンミュージックとは全然違う魅力があって。日本に来てからずっと不思議だなあって思ってました。

持田 そうですね。珍しい形態なのかも。

Maynard 同じレーベルで光栄です。

伊藤 とんでもないです(笑)。

Maynard あと継続していることにもすごく憧れます。今回僕たちは15周年ですが、20周年も目指しているので……改めましてデビュー20周年おめでとうございます。

伊藤持田 ありがとうございます。

“仲良し”の実態

伊藤 MONKEY MAJIKさんも結成から15年が経つんですね。

Maynard はい。インディーズでの活動が5年ぐらいで、それからエイベックスで10年近くです。どうして自分たちが長くやれたんだろうって考えるんですけど、仲のよさがあったからなのかなって。すごく長い期間活動している先輩たちと話しても、そこしかないんじゃないかなと思ってて……お2人もすごく仲がいいって聞いてますが。

Every Little Thing

伊藤持田 あはははは(笑)。

Maynard あれ、その噂ウソでした?

伊藤 いやいや。年齢はちょうど10歳違って性別も違ってはいるんですが、まあ男性だけのグループと違って殴り合いとかはないですね。

DICK(B / MONKEY MAJIK) 僕たちもないですよ(笑)。

伊藤 そうですか(笑)。まあ「この小節は俺が考えたやつのほうがいいんじゃない?」くらいはありますよ。もともと僕たちはデビュー当時お互いのことをよく知らない状態でスタートしてたから、徐々に仲良くなっていったんです。

持田 デビューした当初はあまりゆっくり話す時間もなかったしね。

伊藤 うん。だからいまだに「これから仲良くしないと」って思ってます。

Maynard 20年で「これから」(笑)。お2人は一緒に飲みに行くんですか? 僕らはほぼ毎日なんですけど。

持田 2人で改まって「いっくん、飲みに行こうよ」とかっていうのは、やったことないですね(笑)。

Blaise 飲むのは僕たちにとってすごく大事。それを通じて一緒に音楽を作るメンバーのことをトラストできるようになるし。

持田 じゃあ、例えばメンバーの皆さんで飲んでるときに「うわっ、ちょっと今いい曲浮かんだ」みたいなことってあるんですか?

Blaise もちろん。毎日、どこにいても歌ってるので。曲が浮かんだときはメンバーにも携帯ですぐ聴かせるんです。「できちゃった、ちょっと聴いて」って。15年やっていても、そのときは緊張しますね。

Maynard(Vo, G / MONKEY MAJIK)

Maynard  Blaiseが「Together」を初めて歌ったときはみんなでモツ鍋食べてるときだったね。でも彼は脳内でほとんどすべての演奏のイメージまでできてるのにメロディしか伝えないから、聴いてるこっちは「……ん?」って反応になっちゃう。後日スタジオに入って「あー! そういうことね」って(笑)。

TAX フィーリングトーク(笑)。

伊藤 ああ、モーツアルトが譜面を書く前のような状況なんですね。

Maynard モーツアルトレベルじゃないと思うんですけど(笑)。でもやっぱり頭の中にずーっと音楽があります。

よくあるバンドの成り立ち

持田 皆さんはどういうふうに結成されたんですか?

Maynard もともと僕が青森でALT(Assistant Language Teacher)をやりながら今とは違うメンバーとバンドをやってたんです。

DICK あ、ALTって昔はELTとも言ってたよね、English Language Teacher。

Maynard そう(笑)。で、メンバーはALTの人たちだったんですけど、それぞれ契約が終わったらみんな自分の国に帰っちゃって。でも僕は日本でバンドをやって、日本語で歌うのが楽しかったから日本に残りたかったんです。そしたらBlaiseがちょうどいいタイミングで大学を卒業して。彼が音楽やってるのを知ってたから「日本に来たら面白いんじゃない?」って誘いました。そのあとTAXとDICKの2人に出会って。まず友達から関係が始まるんです。

対談の様子。

DICK バンドの成り立ちとしてはすごいよくある話だよね。僕が加入したのは飲みの席がきっかけで、その相手がたまたまカナダ人だったっていう(笑)。

持田 あはははは(笑)。飲みで。

Blaise でも、そこから始まって15年経っても続いてるっていうのは素晴らしいことだと思ってます。ありがたい。

TAX うん、僕もMONKEY MAJIK好きですよ。

一同 あはははは(笑)。

伊藤 「実は」みたいな言い方(笑)。

TAX 僕はBlaiseに「ドラマーがいなくなるからちょっとライブを1回観に来て、気に入ったら一緒に」って誘われて。実際に観てみたらすごくいいバンドで、スタジオに入っても頭に残ってたから曲がすぐ叩けたんです。声をかけてもらうまで僕は生活の中に音楽がある暮らしをしたいなって常々思ってたんですけど、このバンドなら一緒にやっても楽しいし、いろいろアイデアもあふれてくる。そんな刺激的な毎日が過ごせると思って加入して、いつの間にか15年経っちゃったっていう感じですね。

MONKEY MAJIK ベストアルバム「MONKEY MAJIK BEST -A.RI.GA.TO-」 / 2015年10月21日発売 / binyl records
3CD+Blu-ray / 7020円 / AVCH-78082~4/B
3CD+DVD / 5940円 / AVCH-78079~81/B
3CD / 3780円 / AVCH-78085~7
MONKEY MAJIK(モンキーマジック)
MONKEY MAJIK

カナダ人の兄弟Maynard(Vo, G)、Blaise(Vo, G)と日本人のTAX(Dr)、DICK(B)からなる仙台在住のロックバンド。 2000年に結成され、2006年1月にbinyl recordsより1stシングル 「fly」 をリリース。ネイティブな英語と日本語が交互に飛び出す歌詞と、洋楽と邦楽の双方の魅力を取り入れたメロディで好評を博す。2ndシングルの 「Around The World」 はフジテレビ系ドラマ 「西遊記」 の主題歌としてヒットを記録する。2011年1月には 「東北観光親善大使」 に任命され、同年から東日本大震災復興支援プロジェクト 「SEND愛」 を主催。その後も東北復興支援に向けた活動を継続している。結成15周年のアニバーサリーイヤーとなる2015年には2月にオリジナルアルバム「Colour by Number」を発表し、東京・日本武道館公演を開催。10月にベストアルバム「MONKEY MAJIK BEST -A.RI.GA.TO-」をリリースした。

Every Little Thing(エブリリトルシング)
Every Little Thing

1996年8月にシングル「Feel My Heart」でデビューしたユニット。オリジナルメンバーとしてサウンドプロデュースを担当していた五十嵐充(Key)が脱退し、現在は持田香織(Vo)、伊藤一朗(G)のデュオ編成で活動している。2001年1月に発表したフジテレビ系「あいのり」の主題歌「fragile / JIRENMA」がヒットを記録。以降コンスタントにアルバムを発表し、2015年9月にオリジナルアルバム「Tabitabi」とベストアルバムをセットにした作品「Tabitabi + Every Best Single 2 ~MORE COMPLETE~」をリリース。11月にシングル「KIRA KIRA / AKARI」を発売する。現在2016年4月まで続くアニバーサリーツアーを展開中。