ももすももす「彗星吟遊」 PR

ももすももす|独特の言葉選びと世界観の由来は

昨年2月に日本コロムビアよりメジャーデビューしたシンガーソングライター・ももすももすが1stアルバム「彗星吟遊」を完成させた。

インディーズシーンで支持を集めていたバンド・メランコリック写楽の解散後、2018年にソロ活動をスタートさせたももすももす。全12曲入りの「彗星吟遊」は、これまで彼女が培ってきた独自の音楽性の集大成とも言える作品だ。音楽ナタリーでは本人へのインタビューから、人懐っこいメロディとユニークな言葉遣いが特徴の楽曲がいかにして生まれるのかを探った。

取材・文 / 高岡洋詞 撮影 / 大畑陽子

この時代に生まれてよかった

──ももすさんは、どういう音楽を聴いて育ってきたんですか?

青春時代に一番よく聴いたのはART-SCHOOLです。あと、syrup16gも大好きでした。その時期はバンドがすごく好きで、そのあとに歌謡曲やJ-POP、ヒップホップとかを聴くようになりました。詳しくはないけどクラシック音楽も好きだし……ホントこの時代に生まれてよかったなって思いますね。過去にも遡れるし、今の音楽も隅々まで知れるし。

──主にどのメディアで音楽を聴きますか?

CDで聴くことが多いですが、新しい音楽と出会う機会はラジオが多いです。ラジオ、大っ好きなんです! 流れてくる曲を聴いて「これ、めっちゃいい!」と思ったら、そこからどんどん掘り下げていって。

──ちなみに、どんなラジオ番組を聴くんですか?

「オールナイトニッポン」が大好きです。昼間はTBSラジオで「ジェーン・スー 生活は踊る」「(赤江珠緒)たまむすび」「ACTION」と聴いて、夜はニッポン放送という感じで。「ほんっと、ラジオって最高だな!」といつも思います。自分でも去年まで番組(FM Fuji「ももすももすの夜間遊泳」、FM OH!「ももすももす伝!」)をやってましたし、最近YouTubeでネットラジオ(「ももすももすの豚バラジオ…zzz」)も始めました。

──そうなんですね。

レコードショップに行って、店員のおじさんに「こういう系の曲が聴きたいんですけど、オススメありますか?」と聴いて、CDを買うこともあります。あと、YouTubeに昔の映像がいっぱいあるじゃないですか。「ザ・ベストテン」とか、そういうのを観て感動したり。

──中学生のときに初めてバンドを組んだそうですが、それからはずっと音楽に夢中に?

中高では部活もがんばってました。ソフトボール部でピッチャーをやってたんです。途中で後輩にポジションを取られましたけど(笑)。そこで「人生って楽しいことばっかりじゃないんだな」と実感することができて、精神的に鍛えられました。でも不まじめな部活で、1勝もしたことなかったんです。みんな「有休!」とか言って週に1回、交代で休んでましたし(笑)。

心の中に吾妻ひでお

──ももすさんの音楽は、世代ど真ん中よりもちょっと昔の雰囲気を感じるのですが、それはどこに由来しているんでしょう?

1980年代、90年代の音楽と、あと吾妻ひでおさんのマンガが大好きで、その要素がちょっと入ってるかもしれないです。吾妻さんの作品に出てくる女の子がすごく好きで、たまにその女の子になりかわって曲を書いてるような気持ちになることがあるんです。決してああはなれないとわかってるんですけど、憧れですね。なれるものならなりたい。

──あれこれと妄想をふくらませるのも好きですか?

好きです。最近は猫を飼いたくて、理想の猫ライフを想像してます。「猫飼ってますか?」とか周りに聞いて回ってるので、みんな飽きてると思うんですけど(笑)。猫、飼ってますか?

──今は飼っていませんが、実家にはいました。歌詞にも猫がたくさん出てきますね。猫カフェに行ったりは?

行くとしばらく猫のことしか考えられなくなって生活に支障が出るので、踏みとどまってます(笑)。でも昨日、偶然かわいい猫に会っちゃって、「あああああ」って脳みそが猫の形になっちゃいました。飼いたいなあ……。

──僕も大好きなので猫談義をしたいところですが、本題に戻ります(笑)。吾妻ひでおさんのマンガにはいつ出会ったんですか?

3年ぐらい前に、当時住んでた街の古本屋さんに置いてあったんです。どの作品だったかは忘れちゃったんですが、「なんだこのかわいい絵は!」と思って読んでみたら内容にもハマって、そこからどんどん買い漁っていきました。

ももすももす

──具体的にどんなところにハマったんでしょう。

女の子がかわいいし、サイコパスなところやちょっとエロチックなところとか、私が好きな要素が全部詰まってて。丸みのある絵柄も好きだし。

──その話を聞くと、ももすさんの曲にはマンガの世界を音楽に置き換えたような感触もありますね。

めっちゃうれしいです。意識してそうしてるつもりはないんですけど、心の中に吾妻さんの作品が住み着いちゃってるので。