音楽ナタリー PowerPush - MIYAVI × テリー・ルイス(Jam & Lewis)

プロデューサーの声で紐解く「Real?」

MIYAVIのニューシングル「Real?」がリリースされた。

このシングルの表題曲はMIYAVIがアメリカの名プロデューサーチームJam & Lewisとともに作り上げたナンバー。迫力あるシンセベース、バッキングボーカル、ギターリフが渾然一体となり、高揚感を誘う1曲に仕上げられている。

今回ナタリーでは、MIYAVIとJam & Lewisのテリー・ルイスによるSkype対談の場を設けた。名プロデューサーはアーティスト・MIYAVIをどう見ているのか。

取材・文 / 加藤一陽 撮影 / 佐藤類(ライブ写真除く) 通訳 / 染谷和美

 
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スピリット的に同じものを持っている

──まずはテリーさんがMIYAVIさんのことを知ったきっかけを教えてください。

Jam & Lewis。右がテリー・ルイス。

テリー・ルイス 日本のエージェントに「ギターの弾き方がクレイジーなすごいアーティストがいるんだ」って教えてもらった。それでMIYAVIの動画のURLをいくつか送ってもらったんだけど、そのとき全部観ちゃって。

──そのときどう思いましたか?

テリー 気に入らなかったら全部観ないよ! それにしてもMIYAVIは作品数が多い(笑)。その後彼がコンサートでロサンゼルスに来たときに、会場に観に行ったんだ。素晴らしいライブで、MIYAVIは完璧なアーティストだった。いろいろな人種のオーディエンスがいて、誰もが楽しそうだったのが印象に残ったね。

MIYAVI ありがとう。テリーは俺のインディーズ時代の曲とか古い曲もたくさん知っていてくれて(笑)。

テリー 俺にとってはレコードよりもライブのインパクトがすごかったな。

MIYAVI Jam & Lewisは伝説的なプロデューサーチームだけど、そのメンバーがコンサートを観てくれて、しかも最後にバックステージに来てもらえるなんてすごく光栄だよね。 しかも実際に会ったときも“有名プロデューサー”って感じじゃなくてすごく謙虚で、音楽を非常に愛しているって感じの人。音楽に対する姿勢や生き方が参考になる。まさに師匠だね。ところでテリーっていくつだっけ?

テリー 57歳だよ。

MIYAVI そっか。それでもジミー(※ジミー・ジャム。Jam & Lewisのメンバー)もテリーも明け方まで働いていて。本当に音楽を愛していて、楽しんでいるんだなあって感じるよ。

──テリーさんは、MIYAVIさんと実際に会ったときはどう思いました?

テリー スピリット的に同じものを持っているってすぐに感じたよ。だから初めて会ったときも自分のインスピレーションを分かち合いたいっていう気持ちにさせられたんだ。そういえばMIYAVIに日本人ギタリストのビデオを紹介したね。

MIYAVI 高中正義さんの作品だね。「虹伝説 ~THE RAINBOW GOBLINS~」。

テリー そうそう。そういうふうにお互いの知っているものを共有することで、すごくフレッシュな気持ちにさせられる。俺はそういう新鮮な気持ちを大事にしているんだ。

──刺激を与え合う関係が築けているんですね。

テリー それを閉じてしまうと何も始まらないから。

テリー・ルイスとSkypeで対談するMIYAVI。

MIYAVI もちろん俺自身も、テリーとの一瞬一瞬がとても勉強になっているよ。ほかのミュージシャンでもそうだけど、テリーと一緒に曲を作れたのは本当に貴重な体験だった。レコーディングでは何度もテイクを繰り返して、けっこう大変な思いもさせられたけど……こっちは限界だと思っているのに、それでもやれって(笑)。

テリー はははは(笑)。そんなこと言ってないよ(笑)。まあ人によっては、最初の1、2テイクでいいものが録れる人もいるし、ウオーミングアップの時間や慣れる時間が必要な人もいるんだよね。MIYAVIは後者だよ。繰り返しながらいいものを作っていくっていうプロセスも大事なことだ。

MIYAVI それでも楽しかったし、とにかくテリーのような伝説的なプロデューサーと一緒に仕事ができて、いろいろなことを学ばせてもらったね。

テリー お互いが学んだんだよ。だから次のプロジェクトも待ちきれないね。

MIYAVI そういえば「Real?」のCDができたんだよ。

テリー できたのか? 見せろよ!

(パソコンに向かってCDを見せる)

テリー いいね、ベリーナイスだ。

MIYAVI そういえば、この前SMAPっていう日本の有名なグループとテレビ番組(※フジテレビ系「SMAP×SMAP」。参照:MIYAVI×SMAP「スマスマ」コラボセッション)で、この曲をプレイしたんだけど、みんな楽しんでくれていたみたい。面白かったよ!

ニューシングル「Real?」/ 2014年9月10日発売 / Virgin Music / TYCT-30037
[CD] 1296円 / TYCT-30037
収録曲
  1. Real?
  2. Set It On Fire

<Bonus Tracks -Live at Shepherds Bush Empire, London->

  1. Day 1
  2. Cry Like This
  3. Ganryu
  4. Survive
  5. Horizon
ライブDVD「MIYAVI, THE GUITAR ARTIST -SLAP THE WORLD TOUR 2014-」/ 2014年9月10日発売 / Virgin Music / TYBT-19009
初回限定盤 [DVD2枚組] 8100円 / TYBT-19009
DVD 1収録内容

The Documentary Film of SLAP THE WORLD TOUR 2014(※日英字幕付)

DVD 2収録内容<Tour Final Show at Zepp DiverCity, Tokyo>
  1. Horizon
  2. Strong
  3. Chase It
  4. Justice
  5. Secret
  6. A-Ha
  7. Selfish Love -愛してくれ、愛してるから-
  8. Silent Anger
  9. Guard You
  10. Cry Like This
  11. No One Knows My Name [Slap It]
  12. Survive
  13. Futuristic Love
  14. Day 1
  15. Ganryu
  16. Ahead Of The Light
  17. Free World
  18. What's My Name?
  • 48Pツアースペシャルブックレット(ライブ写真+MIYAVI、BOBOインタビュー)

※通常盤は、初回限定盤終了後より販売予定。

  • MIYAVI(ミヤヴィ)
    MIYAVI

    1981年大阪府出身のソロアーティスト / ギタリスト。エレクトリックギターをピックを使わずにすべて指で弾くという、独自のスラップ奏法でギタリストとして世界中から注目を集めている。これまでに北米、南米 、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアなど約30カ国で250公演以上のライブを行い、4度のワールドツアーを成功させている。2010年10月リリースのアルバム「WHAT'S MY NAME?」では、ギターとドラムのみの編成でロック、ファンク、ヒップホップ、ダンスなどジャンルを超越したオリジナルなサウンドを確立。2012年11月にさまざまなジャンルの“サムライアーティスト”とのコラボレーションアルバム「SAMURAI SESSIONS vol.1」を発表した。アーティストやクリエイターからも高い評価を受けており、CMへの楽曲提供や、布袋寅泰、野宮真貴、Good Charlotteらの作品への参加など、精力的な活動を続けている。2013年6月には、自身の名を冠した海外デビューアルバム「MIYAVI」をリリース。さらにアンジェリーナ・ジョリー監督によるハリウッド映画「UNBROKEN」へ出演することが発表されるなど、活動の幅を広げていく。2014年にはSMAPのシングル「Top Of The World」を作曲し話題を集め、9月には世界ツアーを収めたライブ&ドキュメントDVD「MIYAVI, The Guitar Artist -SLAP THE WORLD TOUR 2014-」と、Jam & Lewisをプロデューサー迎えたシングル「Real?」を同時リリースした。

  • Jam & Lewis(ジャムアンドルイス)

    ジミー・ジャムとテリー・ルイスによるアメリカのプロデューサーユニット。ファンクバンドThe Timeとして、プリンスのバンドでデビューした。The Timeの活動と並行して、The S.O.S. Bandをはじめさまざまなアーティストのプロデュースを手掛け着実に実績を積む。The Time脱退後プロデュースワークを本格化させると、ジャネット・ジャクソンが1980年代に発表した「Control」「Rhythm Nation 1814」などを手掛け人気を不動のものにした。1990年代にはマライア・キャリーやBoyz II Men、メアリー・J.ブライジなどのプロデュースを担当しヒットを連発。2000年代以降は活動を控えつつも、2007年にチャカ・カーンの「Funk This」を全面プロデュースしグラミー賞を受賞するなどシーンに存在感を示している。なお邦楽アーティストのプロデュースも行っており、宇多田ヒカル「Addicted To You」「Wait&See ~リスク~」などがヒットを記録した。