MARUKADOのテーマをストレートに描いた代表曲「Re.青春」
──MARUKADOの代表曲を挙げるとしたら?
REIA デビューシングルの「Re.青春」です。ミュージックビデオの撮影やリリースイベントなど、初めてのことをたくさん経験させていただいて、改めて「アイドルになったんだ」と実感できた思い出の曲です。“青春を取り戻す”というMARUKADOのテーマがストレートに描かれた曲でもあって、「暗い気持ちになることもあるけど、またここから始められるよ、私たちとまた始めよう」というメッセージが込められています。ただ励ますんじゃなく、「私たちと一緒に行こう!」と人の心に寄り添う曲ですね。
MIHANE 振付には、みんなで円陣を組んで回るシーンがあるんですよ。そこに物語の始まりを感じるし、やるたびに「みんなの思いがここにひとつに集まってる!」という感覚になれて、すごく好きです。
MIRA 円陣で目線が合ったときに、すごく気持ちが高まりますね。
YALING 抽象的な表現ですけど……毎回歌うときに、赤ちゃんを育てるような感覚になるんです。楽曲を大事に育てて自分たちも成長させていきたい、って思いですね。私が一番好きなパートは、落ちサビの「優しい嘘よりブレない正義を この時代に生まれ落ちた意味を 男も女の関係ない時間は 等しく過ぎてゆくから」です。今の時代に希望を持って生きて、輝いて青春している私たちの姿を伝えたいし、すごく初心を取り戻せる曲です。
それぞれの進む道は
──そしてMARUKADOは、10月15日に日本武道館でフリーライブ『100年のイントロ』を開催します。洗足学園100周年記念式典の一環でフリーライブとは言えど、結成2年目のグループが武道館でワンマンをできること自体がすごいです。目標が実現したことへの思いや、武道館ライブへの意気込みを聞かせてください。
MIHANE 5月の定期公演でサプライズ発表されたんですが(参照:洗足学園音楽大学アイドルMARUKADO、日本武道館でフリーライブ)、その瞬間はみんな頭真っ白で、夢の中みたいな信じられない気持ちでした。大学の4年間という限られた時間の中で、グループ結成から2年という期間で、たくさんの方に支えられて武道館に立たせていただけることがホントにうれしいです。私たちがまだまだ力不足だというのもわかっていますし、少しでも武道館にふさわしいアイドルにならなきゃって焦りもあります。でも、すごくワクワクがあるんですよ。武道館をイメージしながらみんなでレッスンしてく中で、グループの変化もありますし、メンバーの新しい一面が見られたりすることもあって。私自身、いろいろ考えながら「成長しよう!」という気持ちでレッスンに挑んでいます。とにかく大きい会場なので、今の私の思いとしては、どデカMIHANEになってエネルギーをバチバチに届けたい!って気持ちです(笑)。
REIA まず、「夢って叶うんだ」って思いました。多くの方のサポートのおかげで「武道館に立つ」という夢には届いたけど、その夢をちゃん成立させるのは私たち次第。いろんなものを背負っていいステージを作って、ちゃんと結果を見せたいです。あと、今の10人の時間を大切にしたいから、パフォーマンスも心から楽しみたいです。そして、来てくださった皆さんに「MARUKADOは武道館にふさわしいアイドルだったね」って言われたい……いや、言わせます!(笑) 武道館がゴールじゃないし、その先の私たちの未来に向かって、もっともっと大きくなっていきたいです。
YALING 日本武道館に立てると聞いたときは、うれしすぎてすごくすごく感動したけど、すぐに「どうしよう?」って気持ちが出てきました。実力もまだまだだし、武道館のあとMARUKADOがもっと上に行くためにはどうすればいいのか?とか、いろんな思いがよぎってしまって。だからこそ、今はひたすら目の前のことをしっかりやるべきだなと思います。たくさんレッスンしなきゃだし、新しいファンの方をつかみたいですし、もっともっとがんばらなきゃ。
MIRA 私は、加入して1年で武道館に立てることがホントに衝撃でした。発表の瞬間は頭が真っ白でしたし、「こんなに恵まれた人生でいいのか」って思いました。今の私の気持ちとしては、不安や緊張がすごく大きいです。それは「武道館に見合うアイドルになりたい!」という気持ちが強いから。なので、残りの時間でもっとパワーアップして、武道館当日は、今の自分ができる最大限の全力パフォーマンスをしたいです。人生に悔いなし!ぐらいの思いでステージに立とうと思っています。きっと武道館のステージでしか出てこない感情が絶対にあると思うので、その感情を大切にして、この先の活動に生かせるようにしたいと思っています。
──近藤さんは、MARUKADOの武道館に対してどのような思いがありますか?
近藤 そもそも、この記事を見てる人のほとんどがMARUKADOを知らないと思いますし、「なんでこんなグループが武道館?」って絶対言われると思うんです。僕がライブ演出で関わっている私立恵比寿中学は過去に2回武道館ワンマンをやってますけど、2回ともメンバーの“転校”(卒業)が絡んだ公演で、チケットの入手が困難なほどの状況での武道館でした。でも、今回のMARUKADOの武道館は卒業とは関係のないタイミングですし、さらにフリーライブというどのくらい人が入るのか当日までわからないというもので……この無謀なチャレンジって、めちゃくちゃワクワクしますよね。
一同 アハハハ!
──すごく燃えていると。
近藤 ハイ、めちゃくちゃ燃えてます。やっぱり人は無謀な挑戦を見てみたいと思うんですよ。だからこそ、今この記事を読んで「無謀だろ」「絶対ガラガラだ」と思った方にこそ観に来てほしい。ただただ無謀なチームが無謀なことをやる。内容自体はめちゃくちゃ楽しいだけの空間にしようと思っているので、いろんな意味で面白いと思います。
──つまり、武道館がMARUKADOの入り口で構わないということですね。
一同 もちろんです!!
近藤 武道館でMARUKADOを知ってもらいたいという気持ちはあります。めちゃくちゃいいじゃないですか、「MARUKADOを初めて観たのが武道館ワンマン」って言葉の響きが。
一同 ヤバーイ!!
近藤 もちろん、ステージはアマチュア的なものを見せるつもりはないです。楽曲も素晴らしいですし、パフォーマンスも武道館に見合うものに仕上げたいと思っています。音楽好き、アイドル好き、地元川崎に住んでる皆さん、川崎フロンターレのサポーターの皆さん、そしてMARUKADOをまったく知らない人、武道館に行ったことがない人……そうした人たちをとにかく全員武道館に呼びたいです。そんな無謀で楽しい挑戦をぜひ見届けてほしいです。
MARUKADOにとって“青春”とは?
──武道館のその先のMARUKADOについてもお聞きしたいのですが、4年生の皆さんは来年春、学校を卒業するのと同時にグループ卒業となりますよね。MARUKADOでのアイドル経験を通じて、卒業後にやりたいことが変わったりしましたか?
REIA 私はアイドルを続けたいという思いが出てきました。今すごく楽しいですし、自分にできることで皆さんが笑顔になってくださるならなんでもしたいなって思ってます。
MIHANE 私は小さい頃からステージに立ち続けていて、見てくださる方を笑顔にしたいという気持ちはその頃から今も変わらずにずっとあります。なので、どんな形になるかはわからないですけど、これからもステージに立って笑顔を届けられる存在でありたいなと思っています。
YALING 私は YouTuberみたいなことがやってみたいですし、絵を描けるのでイラストレーターとかもやってみたいなって思います。
MIRA 私は卒業したら普通に就職するのかなとか思ってたんですけど、最近はこういう芸能のお仕事を続けていきたいと考えるようになりました。歌だったり、お写真を撮っていただいたり、ジャンルを問わず新しい世界に進んでいきたい気持ちがあります。
──皆さんMARUKADOでいい刺激をもらえて新しい夢が見つかったんですね。では最後に、MARUKADOのメインテーマである“青春”について。青春の捉え方は人それぞれ違うと思いますが、皆さんにとっての青春とは何かを聞かせてください。
REIA 私は、何かに打ち込める瞬間が青春じゃないかなって思います。私は友達が少なくて、部活動もゆるくやってきた人間なので、大勢で真剣に何かに打ち込む経験がこれまでなかったんです。でも今は、友達以上の関係のメンバーと同じ方向に向かって進めている。それがすごくうれしいし、素敵な人たちと一緒にいるすべての時間が、今の私にとっての青春です。
YALING 私の考える青春は「年齢関係なく恐れずやる気持ち」かな。例えば、70歳になって絵を描きたくなってチャレンジするとか、ずっと好きだった子にがんばって告白するとか。踏み出す気持ち、そのとき記憶に残るものが青春じゃないかと思ってます。
MIRA 心から泣いたとき、笑ったとき、すべていい思い出になるのが青春だと思います。みんなで同じ瞬間を共有して心を動かされる瞬間って、かけがえのないものだと思うんです。その時間は一瞬だからこそ尊いなって。なので、「心が1つになる瞬間」が私にとっての青春です。
MIHANE 笑っても泣いても、「やり切った」と思えるのが青春だと思います。私は高校までの学生生活にグレーな印象しか残っていなくて。それがこの大学に入って、MARUKADOに入ったときにパーン!と弾けた感覚があるんです。ありがたい環境や素敵な仲間と巡り合えたことこそが青春だし、幸せだなと思いますね。そんな仲間と武道館をやり切るって、めちゃめちゃでっかい青春じゃないですか。なので、すでに脳内ではキラキラの武道館の景色が見えてます(笑)。その大きい青春をもらったからこそ、この先、自分も青春しながらみんなに青春を届けていきたいです。……(近藤を見て)ぜひ、近藤さんの思う青春も聞かせてもらっていいですか?
近藤 自分も青春に年齢は関係ないと思っていますけど、現実的には年齢を追うごとに何かに没頭してがんばることに躊躇が生まれてしまいますよね。それは損得勘定が出てきてしまうから。でも青春には、損得なんか吹き飛ばすくらいのパワー、駆け巡る衝動がある。それはイコール無謀なことだと思うんです。周りが止めようが、そこに向かって一直線になるのが青春。そんなパワーが、MARUKADOの武道館には充満するんじゃないかなって期待してますね。この無謀な青春の瞬間を、ぜひ武道館でいろんな人と共有したいと思ってます!
公演情報
MARUKADO 日本武道館フリーライブ「100年のイントロ」
2024年10月15日(火)東京都 日本武道館
OPEN 18:30 / START 19:30
※入場無料
プロフィール
MARUKADO(マルカド)
神奈川・洗足学園音楽大学の全コースから選抜された在学生によるアイドルグループ。ダンスコース、声優アニメソングコース、音楽・音響デザインコース、ミュージカルコースと専攻するコースごとに異なる特性を持つMIHANE、REIA、NIKA、SHION、NAHO、UTAHA、YALING、KADUSA、MIRA、HANAの10名で構成される。2022年、学内で実施されたオーディションにより選ばれた8名で活動を始め、同年10月より学内のホールMUSIC POOL CINOで定期公演を開始。外部イベントや地元川崎での地域に密着した活動を通じ、パフォーマンスの経験を重ねる。洗足学園音楽大学の卒業生や在校生、メンバー、学園にゆかりのある作家陣が楽曲を手がけているのが特徴の1つ。コンスタントにオリジナル楽曲を発表し、2023年3月に1stシングル「Re.青春」をリリース。2024年4月には1stアルバム「Kawasaki Riff」を発表した。洗足学園創立100周年記念式典の一環として、10月15日に東京・日本武道館でフリーライブ「100年のイントロ」を行う。
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