「夏の香りで思い出すこと」を題材に作った

──そんなMarin & Rienaが初めて発表する楽曲「夏の香り」。着うたでの配信先行デビューということですが、それを聞いたときはどう思いましたか？

Marin　なんか、現代だなぁって感じ（笑）。

Riena　私は他のアーティストさんの曲もよくダウンロードするので、配信に関してはわりと馴染みがあった感じでしたね。

──作詞作曲を担当しているのはMarinさんですが、曲のテーマは「夏の香りでよみがえる恋」という感じで、同世代の女の子は共感する人も多いんじゃないかと思いました。

Marin　この曲は、最初は恋愛の歌にしようとかあまり意識せず「夏の香りで思い出すこと」を題材に作れたら……と思って書いたんです。実際に自分にもそういう経験がすごく多かったんですよね。

──と、いうのは？

Marin　昔から夏の香りには特別な感じがするってどこかで思ってたんです。いつも夏になると「あ～、今年も夏の香りがしてきた！」みたいに感じてて。曲を作ったときは、サビの「♪夏の香りが～」という歌詞とメロディがまず同時に出てきて、そこから広げていった感じですね。

──Rienaさんは最初に歌詞を見たとき、どう感じましたか？

Riena　すごく共感できました。私は「夏の香り」というと香水の匂いを想像するんですが、レコーディングのときはその香りを思い出しながら歌ってみたんです。

夏の恋はガッと盛り上がる分、落ちるのも早いのかな（笑）

──でも、そもそも夏の香りってどんなものなんでしょうね。

Marin　私の中では植物の匂い。あと、プールの塩素の匂いとかも……。

Riena　アハハ、わかるなぁ（笑）。あと、植物の匂いっていうのは、なんとなく風と共に乗ってくる感じだよね？

Marin　そうそう！ たぶん、小さい頃に感じたのを覚えていて、それが香ると今でも懐かしくなるんだと思いますね。

──では、2人にとって「夏の恋」といえばどんなイメージですか？

Marin　なんていうか……出会いの季節、みたいな感じはありますね。夏ってイベントがたくさんあるから外にも出る機会が多いし、恋も始まりやすいのかなって。

──うんうん、確かに。でもその一方で「ひと夏の恋」という言葉もあるように、どこか切ないイメージもありません？

Marin　あぁ、それもそうですね。やっぱりガッと盛り上がっちゃう分、落ちるのも早いのかなぁ（笑）。

──あははは、そうかもしれないですね（笑）。Rienaさんは？

Riena　私は、夏といえば「学生の恋」というイメージ。夏休みがあると一緒にいる時間も長いし、その分いろいろなことがあるし……。

──夏って、とにかく濃厚なんですよね（笑）。

Riena　そうそう！

Marin　本当にそういうイメージがありますね。

女の子は、強がっていても弱い部分をみんな持っている

──歌についても訊かせてください。先程お話があったように「夏の香り」は1曲の中でのボーカルとラップのマッチングが絶妙で。声質の違いによるメリハリもあって、すごく聴き応えがありました。

Marin　ありがとうございます。この曲は、歌詞も歌とラップで対照的に作っていて。ラップでは過去の楽しかった夏や盛り上がった部分を表現して、歌では現在の少し切ない感じを出そうと思ったんです。

──過去と現在の思いが入れ替わっていく構成が面白いですよね。

Marin　最終的にはいいバランスになったんじゃないかなって思います。

──ところで、歌の主人公は本当の気持ちをつい隠してしまって素直になれない女の子。最初からこういう設定で書き始めたんですか？

Marin　そうですね。結構強がってる女の子を想定して書きました。女の子って、強がってはいるけど本当は弱い部分をみんな持っていると私は思うので。

──Rienaさんはこの主人公と共通する部分はありますか？

Riena　うーん、私は結構素直になるので全然違うかもしれないです（笑）。でも、すごく身近な友達が本当にこの歌詞そのものなんです。等身大のモデルが近くにいたから、その子を想像しながら歌ったんです。