アルバイトをクビになって得たもの

──成田さんはまあ、クビになりそうですね（笑）。

成田　でも、バイトしてみてみんなの感覚がわかったというか、そこの部分がわからないから問題も起こるのかなと思って。みんなバイトと両立してるのにスケジュールも無茶苦茶だったりして、そこがムカつきの原因の1つだって言われてきてたんですけど、やってみて大変さもわかって。

──ちょっとずつみんなの気持ちが理解できるようになってきた。

成田　はい。今いる9人のことはずっと気にしてます。言い方がダメだったら、そこを大内さんが「これダメだったからフォローしとく」って支えてもらって。

──大内ライダーが抜けたら最後だろうなとは思ってます。

成田　終わりですよ！ バランサーがいなくなったら終わりですね。俺はみんなに支えられて生きてるだけですから。

今年は“いつも通り順調”

──今年の「魔物」は大丈夫そうなんですか？

成田　今年は大丈夫かと！

──チケットは順調に伸びてます？

成田　いつも通り順調ですね。いつも通りだったら赤字だろって感じだと思うんですけど、今年は予算を抑えました。今年から、ATFIELDという自分が十代の頃からお世話になっている方々が手伝ってくれることになって。いろんなことを、一からやり直しています。そもそも、いつも俺が深く考えないで「わかりました」とか「了解しました」みたいに言ってしまっていたのも赤字の原因なので。「一度持ち帰って検討します」っていう言葉を知らなかったんですよ。

松尾　成田家ってみんなそんな感じなんだよ。

成田　そうですね。普通毎年やってるんで、この規模でこういう感じってわかるじゃないですか。それを家族全員わかってなくて、請求書が来たら払うっていう。

松尾　でも、今は順調なんでしょ？

成田　最高ですよ！

──ホントかなあ（笑）。

成田　ここに来るといつもそう言ってる気もしますけど。

松尾　けど、なんとなく気運は高まってるよね。

成田　そうです！

まずは黒字化

──今年はBiS関係のグループがほぼ全員集合するのも目玉ですよね。

成田　はい。初めてじゃないですかね。

──こんなブッキングができるのは、これぐらいデリカシーのない人だけだと思うんですよ。普通は気を遣ったりして無理じゃないですか。だけど、成田さんは「BiS関係のグループを全部集めたら面白いんじゃないかなー」みたいなことができちゃうっていう。

成田　はい（笑）。

──そりゃ面白いけど、ややこしいからみんなやらないんだよって話で。

成田　でも、渡辺（淳之介）さんに話をしたら、「いいんじゃない？」って言われて、じゃあいいかと思って。

松尾　だけどその先、導線をどうするかとか全然気にしてないから。

──ヘッドライナーがBELLRING少女ハートと、これもかなりの冒険ですよね。

成田　でも、そこは順当というか、ライブを観に行ってて普通に面白いなって思えるのが今ベルハーで。10回記念だし、「魔物」らしさを考えたらアイドルはベルハーで、ロックは人間椅子。これは「魔物」でしかできないじゃないですか、これにプロレスを加えた3本立てのいつもの感じでいけたらなと思ってます。

松尾　いっぱい来てほしいですよね。今回は成田家は一切お金を出してないですけど、ちょっと還元しないとね。

成田　そうですね、恩返ししたいです。

松尾　ホントかよ？

成田　いやホントに思ってますよ。