LiSA|アタシとキミで 音楽の遊び方を更新していく

「DPF」にも「アニサマ」にも出る人なんて、ほかにいない

──さて、今年もすでに後半戦に入っていますが、秋にはホールツアー「LiVE is Smile Always ~LiTTLE DEViL PARADE~『そしてパレードは続く』」が始まりますね。

LiSA

はい。でもその前に、今年は「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017」 だったり「TREASURE05X 2017-MARCH OF TIME-」だったり、全国各地の夏フェスにも呼んでいただいてるんですよ。そうやって自分が行ける場所が増えている、広がっているのは、すごくありがたいことですよね。いわゆるロックフェスだけじゃなくて、「アニサマ」(「Animelo Summer Live 2017 -THE CARD-」)にも出させてもらいますし。「DPF」にも「アニサマ」にも出られる人なんて、いないじゃないですか(笑)。

──いないと思います(笑)。

「アニサマ」ではペンライトを振ってアニメのタイアップ曲を楽しんでくれる人たちがいて、「DPF」ではゴリゴリのノンタイアップ曲やアルバム曲でコロコロ転がったりダイブしたりする人がいて、なんならウォールオブデスもやってる。だから今、自分のやっている音楽の振り幅の広さを改めて実感してます。それって、バンドではできないことだと思うんですよ。たぶんバンドだったらバンドの色があるし、それを守っていかなくちゃいけないけど、LiSAは1人だからどんな色にも染まれるし、何色になってもLiSAとして歌うことができる。それが私の強みかなって。

蟻地獄をいっぱい作ってる感じ

──ペンライトを振っている人たちの前でも、モッシュしている人たちの前でも、どんな現場のライブもLiSAさんの中では等価ですか?

もちろん。さっき言ったように私はもともと「DPF」寄りの環境で育ってきましたけど、アニソンに関わるようになって、自分の音楽がパンクだけじゃなくなりましたし。今でも忘れられないんですけど、デビュー間もない頃に初めてアニソン系のイベントに呼ばれて、まだアニメで1回しか流れていない曲を歌ったことがあるんですね。もちろん当時も半端な気持ちでアニソンを歌っていたわけじゃないし、自分にできることを精一杯やろうと思っていた反面、「LiSAなんて人、誰も知らないんだろうな」とも思ってたんです。だけどステージに上がった瞬間、みんなが「LiSAー!」って呼んでくれて、ペンライトを振って応援してくれて。その景色を見て「すげえなこいつら!」って感動したし、素直にうれしかったんですよね。

──「自分の好きなアニメの曲を歌ってる人だから、応援するぜ」みたいな。

そうそう。アニメ好きな人たちって、みんな下調べしてくるじゃないですか。コールとかも予習して、自分が楽しめる準備を万全にして。それって誰よりもその場を楽しもうとしてるわけで、そういう気持ちで遊びに来てくれる人たちだからこそ、私もすごい景色が見られるんだと思うんです。一方で私が育ったバンドシーンでは、私自身もそうだったんですけど、知らないバンドが出てるときはライブハウスの後ろのほうで腕組みして、値踏みするように演奏を眺めてたりして(笑)。

──なんならお目当てのバンドが出てくるまで、ライブハウスのバーカウンターや会場の外でダベってたりしますもんね。

そうなんですよね。だけど「これは俺の好きなやつだ」と感じた瞬間に、全力で遊ぶこともできたりして。言ってみれば直感的、本能的に楽しむ才能がある人たち。だから、みんなで遊び場を作っていける人たちという点で、アニメ好きの人もバンド好きの人も、どっちもすごいなって思います。

──2015年に「氣志團万博」に出演されたあたりからLiSAさんの活動の場が一気に広がり始めた印象があるのですが、ここ最近は今おっしゃったご自身の実感と実績を伴いつつ、ボーダーレス化が一層加速している感じがありますね。

なんか、いっぱい蟻地獄を作ってる感じです(笑)。地面にボコボコ巣穴を空けていって、それが重なって、最終的に全部崩れて大きな穴になるみたいな。アリーナツアーと「DPF」への出演を経て、私は音楽の可能性というものを今すごく感じているんです。音楽って1人で聴くこともできるし、みんなと共有することもできるし、遊び方もさまざまで、その遊び方に正解なんてないじゃないですか。逆に言えば、そこにはいくらでも可能性が広がっているわけで。私は自分の音楽でそれを示したいし、同時に、みんなと一緒に1つでも多くの可能性を探っていきたいです。

LiSA
LiSA「だってアタシのヒーロー。」
2017年8月2日発売 / SACRA MUSIC
LiSA「だってアタシのヒーロー。」初回限定盤

初回限定盤 [CD+DVD+ブックレット]
1728円 / VVCL-1067~8

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LiSA「だってアタシのヒーロー。」通常盤

通常盤 [CD]
1296円 / VVCL-1069

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LiSA「LiVE is Smile Always~LiTTLE DEViL PARADE~『そしてパレードは続く』」
  • 2017年9月24日(日)宮城県 東京エレクトロンホール宮城
  • 2017年9月30日(土)長野県 ホクト文化ホール
  • 2017年10月1日(日)石川県 本多の森ホール
  • 2017年10月7日(土)岐阜県 長良川国際会議場
  • 2017年10月9日(月・祝)静岡県 静岡市民文化会館
  • 2017年10月15日(日)神奈川県 川崎市スポーツ・文化総合センター
  • 2017年10月21日(土)滋賀県 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 大ホール
  • 2017年10月28日(土)栃木県 栃木県総合文化センター
  • 2017年11月3日(金・祝)香川県 サンポートホール高松
  • 2017年11月9日(木)東京都 中野サンプラザホール
  • 2017年11月18日(土)広島県 広島文化学園HBGホール
  • 2017年11月19日(日)福岡県 福岡サンパレス
  • 2017年11月24日(金)北海道 わくわくホリデーホール
LiSA(リサ)
LiSA
6月24日、岐阜県生まれのボーカリスト。2010年春、テレビアニメ「Angel Beats!」の劇中バンド「Girls Dead Monster」の2代目ボーカル・ユイ役の歌い手に抜擢され、同年5月にGirls Dead Monster名義のシングル「Thousand Enemies」をリリース。2011年4月にLiSA名義のミニアルバム「Letters to U」でソロデビュー後はアニメ「Fate/Zero」1stシーズンのオープニングテーマ「oath sign」、「ソードアート・オンライン《アインクラッド》編」のオープニングテーマ「crossing field」などスマッシュヒットを連発。2013年にはシングル「best day, best way」がノンタイアップながらオリコン週間シングルランキング6位を記録し、また10月に発表したアルバム「LANDSPACE」がオリコン週間アルバムランキング2位をマークし、アニソンシーン内外で高い人気を誇る存在となる。2014年1月に初の東京・日本武道館ワンマン「LiVE is Smile Always ~今日もいい日だっ~」を行い、翌2015年1月には日本武道館2DAYS「LiVE is Smile Always~PiNK&BLACK~」を成功させた。また「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」「Animelo Summer Live」「氣志團万博」などさまざまな大型音楽イベントに出演し個性を発揮している。2017年春にはオリジナルブランド「YAEVA MUSiC」を設立。5月に通算4枚目となるフルアルバム「LiTTLE DEViL PARADE」をリリースし、7月に通算12枚目のシングル「だってアタシのヒーロー。 」を発表した。