「メメント」「ダ・ヴィンチ・コード」「パルプ・フィクション」
──セルフタイトルの「【Lenny code fiction】」は、航さんが大の映画好きであることや、バンド名の由来を踏まえて作った曲ですよね?(※Lenny code fictionは映画「メメント」の主人公“レニー”、映画「ダ・ヴィンチ・コード」のタイトルより“コード”、映画「パルプ・フィクション」のタイトルより“フィクション”を組み合わせたバンド名)
航 そうです。バンド名を決めたときから、ずっと書きたかったテーマなんですよ。映画にインスパイアされることもすごく多いので、どうせなら「映画がたまらなく好きです!」と言わんばかりのプロフィール的な曲を作っちゃおうと。セルフタイトルなんですけど、泣けるバンドソングとかではまったくないです(笑)。
──Lenny code fictionというバンドを映画に見立てて表現した感じですもんね。なかなかない面白い切り口でした。
航 僕の好きな映画のタイトルを32本バーッと歌詞に入れ込んだうえで、これを「Lenny code fiction」という映画として楽しんでください、みたいな。レニーらしい遊び心だと思ってます。
ソラ 昔から形にしようとしてたアイデアが、10年越しとかでようやく実現した感じだよね。「movies」という仮タイトルで、映画ネタをちりばめたデモを航はたびたび作ってきていたんです。僕らの技術が追いつかなかったりで、これまではうまくまとまらなかったんですけど、いいタイミングでアルバムに入れられました。
──6曲目の「アイデンティティの始まり」が「何やるも自由だ」という歌詞で終わって、7曲目にこの自由すぎる「【Lenny code fiction】」が来るのが痛快ですね。
航 そこはもちろん意図的に並べました(笑)。
──いろいろ触れてきましたが、4人が思うアルバムの推しポイントも補足してもらえたらうれしいです。
航 曲順もこだわったので、アルバムとして流れを感じながら聴いてほしいですね。1曲目にバンドの現状を語る「夢見るさなか」があって、「アイデンティティの始まり」から「【Lenny code fiction】」につながるユーモアも含めつつ、最終的に今の自分たちが歌いたいメッセージが「幸せとは」に集約されていく構成になってますから。
kazu 自分にとっては、おそらく20代最後のアルバムになるんですよ。リリースの間隔が空いたゆえにサウンドや歌詞の面で前作とのギャップはあるかもしれないんですけど、聴いてもらえれば根本は変わっていないのが伝わるはずです。推しポイントは20代前半で作った1stからの成長が感じられるところ。誇張せずに「等身大の僕たちです」と自信を持って言える作品になったところですかね。
KANDAI 航が言ったように、曲順通りに聴いてもらいたい。それは僕も伝えておきたいです。自分たちのアルバムなのにすでに何回も聴いていますし、みんなにも気に入ってもらえると思います。
ソラ バンドだけやってきた20代の結果がちゃんと出せました。やりたいことを具現化できないもどかしさみたいなものが長らくあったんですけど、UKを彷彿とさせるサウンドを含め、Lenny code fictionのギタリストとして自分のアイデンティティをしっかりと形にできたのがよかったです。
ツアーファイナルWWW Xを埋めて1つのハッピーエンドを
──9月にはリリースツアー「ハッピーエンドを贈りたい」が始まります。
航 アルバムツアーならではの、演奏する曲がだいたい事前にわかっている感じを楽しんでもらいたいです。“幸せを求めに行く”僕らの姿もしっかりと伝わったらうれしいですね。発売して1カ月ちょっと経ってから始まるツアーだし、いろんな経験とかを重ねてアルバムを聴いてくれた人が同じ場に集まるはずなので、音源以上のものを作りたいと思います。
ソラ アルバムの世界観をライブで存分に見せたいですね。あとはツアーファイナルのWWW Xをソールドアウトさせて、1つのハッピーエンドを迎えたいです。
kazu まずは自分たちが楽しんで、そこからお客さんに共感してもらう。最近そういうマインドになってきて、すごく肩の荷が下りたといいますか。今もどんどんライブがよくなってきているところなんです。アルバムのツアーも楽しみでしかないですね。
KANDAI ツアー前半では対バンで4カ所を回るんですけど、そこで得られるものもありそうだなと思ってますね。感化されたあとのワンマンはきっとすごいことになるので、ぜひ期待していてください。そしてファイナルをソールドアウトさせる目標も達成したいので、対バンのお客さんを引き込むライブを強気でやっていきます!
ライブ情報
Lenny code fiction presents 2nd Album release tour「ハッピーエンドを贈りたい」
- 2023年9月8日(金)東京都 WWW X(ゲストあり)
- 2023年10月21日(土)大阪府 Shangri-La(ゲストあり)
- 2023年11月9日(木)愛知県 ell.FITS ALL(ゲストあり)
- 2023年12月2日(土)福岡県 DRUM SON(ゲストあり)
- 2024年1月20日(土)大阪府 Shangri-La(ワンマン)
- 2024年2月11日(日・祝)東京都 WWW X(ワンマン)
プロフィール
Lenny code fiction(レニーコードフィクション)
片桐航(Vo, G)、ソラ(G)、kazu(B)、KANDAI(Dr)の4人からなるロックバンド。2012年に片桐とkazuが前身バンドで「閃光ライオット2012」決勝大会に進出。2014年に現在のバンド名に改名し、2016年春にソラとKANDAIが加入し現在の編成となる。同年8月にアニメ「D.Gray-man HALLOW」のオープニングテーマ「Key -bring it on, my Destiny-」でメジャーデビュー。2018年11月に1stアルバム「Montage」をリリースした。2022年には「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」エンディングテーマ「ビボウロク」、2023年には「魔王学院の不適合者 ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~ II」のオープニングテーマ「SEIEN」をシングルとして発表し、それぞれのリリースツアーを実施。2023年7月に2ndアルバム「ハッピーエンドを始めたい」をリリースした。
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