大きな手応えをつかんだライブハウスツアー

──今回のシングルに収録される2曲は、どちらも倉木さんの強い思いが注がれたものになりました。

そうですね。サウンド的には全然違うんですけど、私の中の思いはどちらにも共通する部分があると思っていて。たくさんの方々に届いたらうれしいですね。

──サウンドの違いに合わせて歌の表現を自在に変化させる、シンガーとしてのスキルもたっぷり感じられる作品になっていると思います。

シンフォニックライブを経験したことが大きいとは思うんですけど、15年やってきた中で表現の仕方はすごく広がったとは思いますね。ライブのスタイルに関しても、いろいろな幅を持って、さまざまなことにチャレンジできるようにもなったので。

──6月から開催されたライブハウスツアーも1つのチャレンジでしたよね。

はい。本格的にライブハウスを回るツアーは初めてだったんですよ。15周年なのでそういう経験をしたいなと思ったし、みんなと近い距離でより盛り上がることができる熱いライブをしたいなという気持ちがあったのでチャレンジしてみました。

──実際、回ってみていかがでしたか？

最初からもう手応えがすごくって。今までに感じたことがないくらいの大きな声援をみんなからいただくことができました。ちょっとお客さんに押されてしまうくらいの（笑）。

──セットリストもライブハウスならではの内容になっていたようですね。

最初から最後までアップテンポな曲ばかりをノンストップで歌ったんです。そういうライブも初めてなのでかなり息切れしちゃう感じもあったんですけど（笑）、いろいろ勉強になることも多かったですね。気持ちをダイレクトに交わしあえるライブハウスはやっぱりいいなあっていうことに改めて気付けたりもしましたし。

──ホールでのライブと比べ、パフォーマンス面での変化もありそうですよね。

そうですね。香川の公演では勢い余ってモニターの上に乗ってしまったことがあって。で、それが前に倒れそうになってしまったから、ヤバいと思って足で戻したっていう（笑）。その後の公演からはスタッフの方がお立ち台を用意してくださったので、その上に乗って歌うことができるようになったんですけど。ほかにもハプニングはいろいろありましたね。本編ラストの「Feel fine!」は最後にみんな一緒にジャンプして締めることにしていたんですけど、初日の名古屋では私だけワンテンポ遅れてしまったんですね。だから結局うまく締めることができなくて、みんな失笑っていう。その失笑もダイレクトに伝わってきましたよ（笑）。

──ライブハウスだけに（笑）。

そう。みんなザワザワしてましたからね（笑）。あとはライブハウスのことをクラブハウスって言ってしまって、みんなに「それサンドイッチじゃん！」って言われたり。香川の会場だった高松オリーブホールをオリーブオイルって言ってしまったり。

──あははは（笑）。倉木さんのそういうところが親しみやすくていいと思いますけどね。

そうですかね。ライブが終わったあと、そういうところだけが印象に残ってたらイヤだなあって思ったりもするので……複雑（笑）。でも治らないみたいですね、こういうところは。

──でも、改めて初心に戻れるツアーになったんじゃないですか？

初心をものすごく感じることもできましたし、みんなと歩んできた15年で一緒に成長してこれたんだなっていうこともしっかり感じることができました。ツアータイトル通り、楽しい時間を過ごすことができましたね。

ありがとうっていう気持ちを伝えていきたい

──9月6日からはホールツアーも開催されます。そこではライブハウスツアーとは違った倉木さんの姿を感じることができそうですね。

はい。ホールツアーでは日替わりで内容を変えたりとか、お楽しみコーナーみたいなことをしたいなって思ったりしてます。即興で「今日はどの曲やりましょうか？」みたいなこととか。新しいチャレンジもあると思うので緊張はしそうですけど、とにかく楽しむことを第一に、自分を解放させて臨めたらなって思っていますね。

──ツアーを通して、また大きな成長を手に入れそうですよね。

ライブハウスツアーとホールツアー、そして台湾でのライブ、そのすべてでまたいろいろなことを吸収できると思います。で、それを持ってまた新曲の制作もやっていけたらいいなと思っていますね。

──倉木さんの15周年アニバーサリーイヤーはまだまだ終わりませんね。

はい！ ありがとうっていう気持ちを伝えていけるように、ファンの皆さんと直接お会いできる機会をここからも増やしていきたいと思っています。スケジュールをどんどんアップしていくので、ぜひチェックしてみてくださいね。