コレサワがメジャー1stアルバム「コレカラー」をリリースした。
今年2月に日本クラウンからのメジャーデビューを発表したコレサワ。彼女にとって最初のアルバム作品である今作には、インディーズ時代の人気曲「あたしを彼女にしたいなら」「君のバンド」「たばこ」などに加え、リード曲の「SSW」、金澤ダイスケ(フジファブリック)がアレンジを手がけた「これから」、実弟のことを歌った「お姉ちゃんにだけ部屋があったことまだ恨んでるのかな」など、バラエティに富んだ12曲が収められた。
作品のリリースを記念して、音楽ナタリーではコレサワにインタビューを実施。女の子のありのままの気持ちを歌うコレサワの楽曲のカラーについて、メジャーシーンに飛び込んだ自身の歩むこれからについて、彼女に聞いた。
取材・文 / 三橋あずみ 撮影 / 小坂茂雄
クラウチングでスタートダッシュ
──今回の「コレカラー」がメジャー1stアルバムということで、まずはメジャーデビューに至るまでの流れやコレサワさんの気持ちの動きなどを教えてもらえますか?
事務所に所属したときから「メジャーデビューしたい」っていうのは目標にしていたんですけど、具体的にいつっていうのは決めてなくて。そうしたら(前作の)「ジエイポップ」のときに「この次でメジャーデビューだね」ってヌルッと言われて。そういう発表ってもっと、サプライズで言ってもらえるもんやと思ってたんですけど(笑)。ヌルッとしてるからそれがホントなのかもわからないし、契約書とかも特になかったんで信じてなかったんですよ、全然。だから、もし誰かに言ってその話がなくなったらカッコ悪いなと思って誰にも言ってなかったんですけど、今年の2月にワンマンでお客さんに発表するってなったとき、前日にやっとお母さんにLINEで伝えたんです。そしてお客さんにお知らせして、やっと「あ、デビューするんやな」っていう実感が芽生えた感じでした。あと、「コレちゃんおめでとう」って……「おめでとう」って言葉を誕生日以外に言われたことがなかったんで、皆さんにそう言ってもらえて実感したぐらいですかね。
──そうだったんですね。じゃあ、心境の変化はジワジワと。
そうですね。たぶん「CD出してからもうちょっと実感するのかな?」ぐらいの感じです。そう、「ジエイポップ」のジャケットでは、れ子ちゃん(コレサワのキャラクター)がクラウチングポーズをしているじゃないですか。で、今回の「コレカラー」では、れ子ちゃんが走り出してるんですよ。
──あ、「ジエイポップ」のジャケットがメジャーデビューの伏線になっていたんですね。
そうです、そうです。
──まったく気付かなかったです。
誰にも気付かれなかったと思います。今回のジャケで「ああ! そういうことだったんだ」となって、「2枚買ってもらえるかな?」と思って。
──抱き合わせで(笑)。
そう。抱き合わせで買ってもらえないかなっていう感じです(笑)。
おじさんだらけからの脱出
──じゃあ、コレサワさんの周囲も特にこれといった変化はなく?
レーベルがメジャーになったので、スタッフさんが増えました! で、今まで男性スタッフしかいなかったんですけど、やっと女性のスタッフさんが付いてくれて。
──なるほど。
着替えで困ったりもしていたので、ずっと「女性のスタッフさんが欲しい」って言ってたんですよ。それはすごいよかったなって。
──コレサワさんの曲は同性の共感を集めるものが多いから、作品についての相談もできそうですね。
そうですね。これからは会議にも参加してくれると思うので、意見を聞きたいです。
──そう考えると逆に、男性ばかりの環境の中でコレサワさんがこれだけキラキラと女の子の気持ちを歌う楽曲を生み出してきてたのはすごい気もしますね。
そう。世に出てないものですごい自信があった曲を、おじさ……スタッフの皆さんに「これ微妙」って……「おじさん」って言いそうになっちゃった(笑)。微妙な反応をされたこともあったんで。
──女心をわかってくれないと。
はい。だから、「おじさんだからわかんないんじゃないですか?」って言っちゃったこともありました(笑)。
──おじさんたち、ちょっとヘコんでますね(笑)。
でも今回アルバムに入ってる「女子諸君」なんかもそうなんですけど、すごくスタッフの反応がよかったので……ホントにいい曲は男の人も共感してくれるんだなあって。なので、おじさんが「いい」って言ってくれるものは大丈夫、っていうのは自分の中の1つの基準でもあります。学びました。
──おじさんだらけの環境ならではの発見ですね。
はい。「おじさんを乗り越えないと」っていう感じですね。
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近い人が惚れてくれる作品を
- コレサワ「コレカラー」
- 2017年8月9日発売 / CROWN STONES
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初回限定盤 [CD+DVD]
3600円 / CRCP-40521 -
通常盤 [CD]
3000円 / CRCP-40522
- CD収録曲
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- SSW
- 死ぬこと以外かすり傷
- 君のバンド
- あたしを彼女にしたいなら
- たばこ
- 失恋ソングを歌ったあとに
- お姉ちゃんにだけ部屋があったことまだ恨んでるのかな
- 君とインドカレー
- 阪急電車と2DK
- 女子諸君
- 24歳
- これから
- 初回限定盤DVD収録内容
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- 「SSW」MUSIC VIDEO
- 「たばこ」MUSIC VIDEO
- 「あたしを彼女にしたいなら」MUSIC VIDEO
- 「君のバンド」MUSIC VIDEO
- 「J-POP」(LIVE)(2017年2月5日 コレサワ ワンマンショー「コレシアター03」にて収録)
- 「最終電車」(LIVE)(2017年2月5日 コレサワ ワンマンショー「コレシアター03」にて収録)
- 「コレサワの超難関ジェスチャークイズ」
- コレサワ
- 大阪出身の女性シンガーソングライター。日常の風景を独自の視点で切り取ったポップなナンバーを得意としている。またメディアに顔出しをせず、「れ子ちゃん」と言われるクマのキャラクターがビジュアルを担当する。2015年4月に、初の全国流通盤であるミニアルバム「君のバンド」を発表。8月にテレビ東京「廃墟の休日」エンディングテーマに使用された「シュシュ」を配信リリースした。12月には2ndミニアルバム「女子、ジョーキョー。」を発表。2016年9月に3rdミニアルバム「ジエイポップ」をリリースする。2017年2月のワンマンライブで日本クラウンからのメジャーデビューを発表し、8月9日にメジャー1stアルバム「コレカラー」をリリースした。10月からは初のワンマンツアー「コレサワ ワンマンライブツアー2017 君の街にいくカラー」を開催。ツアー前半はコレサワが弾き語りで楽曲を披露する「~ぼっち編~」、後半はバンド編成の「~仲間編~」として行われ、ツアーファイナルは12月14、15日に東京・WWWで実施される。