ナタリー PowerPush - KANA-BOON

進化と自信を見せつける新アルバム「TIME」

数年後に自分たちがちゃんと笑えていれば勝ち

──「LOL」は歌詞もすごいインパクトですよね。「口を開けば戯言ばかり / 人の努力を嘲笑うやつがいる」という歌い出しのフレーズには、谷口さんの実感が込められてるんでしょうか?

谷口鮪(Vo, G)

谷口 そうですね(笑)。この1年、バカにされたり、笑われたりすることもたくさんあったので。

──知名度が上がればいろんなことを言う人も増えますからね。

谷口 はい。今まではそれに対して毒を吐く感じだったんですけど、最近は自分たちのことを好きでいてくれる人に目を向けられるようになってるんですよね。それと、どういう評価をされたとしても、数年後に自分たちがちゃんと笑えていれば勝ちだなって。

──きつい現実があったとしても、それをポジティブな方向に持っていこうとしてる?

谷口 もう前向きに捉えないと進んでいけない状況だったので。それは4人とも同じだったと思うし。全員がガムシャラにやってきましたからね、ホントに。

──「愛にまみれて」も印象的でした。ノスタルジックな雰囲気がありつつも、決して後ろ向きではないというか……。

谷口 「愛にまみれて」は曲調も歌詞も新しい表現ができた手応えがあったし、自分自身の変化を曲から教えられましたね。なんていうかモノの捉え方が変わってきたんですよ。これは「TIME」というテーマにもつながってくるんですけど、時間が経つ中で失っていくもの、色褪せてしまうものもある。以前は「それはそれでいい」っていう考え方だったんですけど、今はなくさない努力をしたいと思うようになってきたので。

小泉貴裕(Dr)

──ラストの「パレード」についても聞かせてください。「僕らはこれからも茨の道をゆくのさ」というKANA-BOONの決意を示した曲ですよね。

谷口 3月のアリーナワンマンのステージをイメージしながら作った曲ですね。アルバムの最後にふさわしい曲ができたことがうれしかったです。

小泉 アルバム最後の曲と決まっていて、さらに来年の武道館のステージにふさわしい曲を作ろうと思っていたんですよ。鮪の言ってるイメージもありつつ、2014年に感じたことや、これからもっと上に向かっていく決心などを明確に詰め込められたら、と思って作り上げました。

3月に“武道館童貞”を捧げます

──アルバムリリース後はライブ中心の活動ですね。2月には東名阪のクアトロツアー、そして3月には大阪城ホールと日本武道館でのライブが控えています。

谷口 城ホールのステージは、1回イベントで立ったことがあるんですよ。あの会場でワンマンをやれるのはすごく楽しみですね。

小泉 うん。大阪のバンドはみんな目指すところだし。

谷口 逆に武道館は1回も行ったことないんですよ。

──ライブを観に行ったこともない?

谷口 そうなんです。こうなったら、ライブ当日まで行かないようにしようと思って。

古賀隼斗(G)

古賀 ライブ本番の日に初めて“武道館童貞”をお客さんに捧げます(笑)。

谷口 (笑)。「TIME」の仕上がりにも手応えを感じてるし、絶対にいいライブにしたいですね。小さい場所でも大きい場所でも変わらないKANA-BOONも見せたいし、今までより進化したKANA-BOONも見せたいし。

古賀 「TIME」を再現するだけじゃないですからね、ライブは。今までよりももっとエネルギッシュになるはずだし、アルバムの曲を4人だけで鳴らす意味も絶対にあると思うので。

──最後に今現在のKANA-BOONの目標を教えてもらえますか?

谷口 まずは今年のツアーを成功させることですね。生涯を通して言えば、大事なものは何ひとつ変えず、立派なバンドになることかな。

飯田祐馬(B)

古賀 昔からの目標で言うと1番になることです。1番になるという目標はずっとバンドの中で共有していて、僕たちが憧れていたアーティストたちのような存在になるということなんですけど。

小泉 もっともっと人間的にも成長して、誰もが知ってるようなバンドになりたいですね。

飯田 “みんなの音楽”になることですね。KANA-BOONの曲は共感できる歌詞や人懐っこいサウンドがいいところだと思うので、あくまで等身大の自分たちを出しながら、なおかつ聴いてくれる人の“音楽”になれればいいと思います。

Contents Index
「TIME」インタビュー
「uP!!! NEXT VOL.10 ~KANA-BOONの1, 2, 3で招TIME!!!~」ライブレポート&フォトギャラリー
uP!!!へはこちらから
ニューアルバム「TIME」 / 2015年1月21日発売 / Ki/oon Music
初回限定盤 [CD+DVD] / 3996円 / KSCL-2533~4
通常盤 [CD] / 2916円 / KSCL-2535
CD収録曲
  1. タイムアウト
  2. LOL
  3. ターミナル
  4. 結晶星
  5. クラクション
  6. フルドライブ
  1. 生きてゆく
  2. スコールスコール
  3. 愛にまみれて
  4. シルエット
  5. スノーグローブ
  6. パレード
初回限定盤DVD収録内容

「KANA-BOON野外ワンマン ヨイサヨイサのただいまつり!in 泉大津フェニックス」LIVE & 密着ドキュメント収録

  1. A.oh!!
  2. ワールド
  3. クローン
  4. ロックンロールスター
  5. 夜をこえて
  6. 結晶星
  7. さくらのうた
  1. 生きてゆく
  2. レピドシレン
  3. 盛者必衰の理、お断り
  4. フルドライブ
  5. ないものねだり
  6. シルエット
  7. 眠れぬ森の君のため
KANA-BOONのとぅるとぅるかむとぅるーTOUR 2015 ~クアトロだってばよ!編~
2015年2月23日(月)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
2015年2月24日(火)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
2015年2月26日(木)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
KANA-BOONのとぅるとぅるかむとぅるーTOUR 2015 ~夢のアリーナ編~
2015年3月23日(月)大阪府 大阪城ホール
2015年3月31日(火)東京都 日本武道館
KANA-BOONのとぅるとぅるかむとぅるーTOUR 2015 ~全国とぅるとぅる編~
2015年4月4日(土)新潟県 新潟LOTS
2015年4月5日(日)石川県 金沢EIGHT HALL
2015年4月8日(水)宮城県 Rensa
2015年4月9日(木)宮城県 Rensa
2015年4月18日(土)秋田県 Club SWINDLE
2015年4月19日(日)岩手県 Club Change WAVE
2015年4月23日(木)香川県 高松オリーブホール
2015年4月25日(土)広島県 BLUE LIVE HIROSHIMA
2015年4月26日(日)岡山県 CRAZYMAMA KINGDOM
2015年4月29日(水・祝)鹿児島県 CAPARVO HALL
2015年5月7日(木)愛知県 Zepp Nagoya
2015年5月8日(金)愛知県 Zepp Nagoya
2015年5月10日(日)福岡県 Zepp Fukuoka
2015年5月12日(火)大阪府 なんばHatch
2015年5月17日(日)北海道 Zepp Sapporo
2015年5月21日(木)東京都 Zepp Tokyo
KANA-BOON(カナブーン)

KANA-BOON

谷口鮪(Vo, G)、古賀隼斗(G)、飯田祐馬(B)、小泉貴裕(Dr)からなる4人組バンド。高校の同級生だった谷口、古賀、小泉を中心に結成され、のちに飯田が合流して現在の編成となり、地元大阪を中心に活動を展開する。2012年に参加した「キューン20イヤーズオーディション」で4000組の中から見事優勝を射止め、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのライブのオープニングアクトを務める。2013年4月には活動の拠点を東京に移し、同年9月にシングル「盛者必衰の理、お断り」でメジャーデビューを果たし、10月に1stフルアルバム「DOPPEL」を発表する。2014年はテレビ東京系アニメ「NARUTO-ナルト-疾風伝」のオープニングテーマ「シルエット」を含め精力的に新作を発表し、8月には大阪・泉大津フェニックスでキャリア最大規模の単独公演を行う。2015年1月にはメジャー2ndアルバム「TIME」をリリース。さらに3月には大阪・大阪城ホールおよび東京・日本武道館にて初のアリーナワンマンライブを控えている。