ナタリー PowerPush - kaho

“15歳の大型新人”の魅力に迫るインタビュー&ANN収録レポート

私は1つのことに集中したいタイプの人間

──昨年末にはニッポン放送の番組「オールナイトニッポンGOLD」のゲストDJを務めて、スタジオライブも披露し、ラジオデビューに至りました。

はい、初めてなのでとても緊張しました(笑)。私は1つのことに集中したいタイプの人間なので、例えば今みたいにインタビューを受けて話すことに集中していると、自分が何を伝えたいのか、何を思っているのか、はっきりさせやすい。でもラジオ番組では、しゃべりながら声のトーンなんかがすごく気になるんです。普通に話しているとだんだんトーンが落ちていくから、聴きとりにくいんじゃないかとか、いろいろ心配になってしまって。ただ、ライブで歌うときは別です。歌に集中すればいいから、一番楽ですね(笑)。

──かなり前もって準備したんですか?

今回のスタジオライブは映像にも収めたので1曲ずつ動画サイトにアップする計画なんですけど、収録する前に2、3回練習しました。7曲歌ったカバー曲はピアノの弾き語りで、どれもコードは簡単だったので。最初からピアノでコードを取れる、弾きやすい曲を選んだんです。ピアノを弾くことに負担を感じてしまうと、気持ちよく歌えないですから。もちろん、もともと大好きで普段からオリジナルを聴いていた曲ばかりです。

──季節柄、クリスマスソングも披露しましたが、「O Holy Night(さやかに星はきらめき)」は日本ではあまり知られていない曲ですよね。

そうですね。どこかで偶然セリーヌ・ディオンによるバージョンを聴いて、いい曲だなあと思って挑戦したくなったんです。その後さらに調べてみたらマライア・キャリーも歌っていて、とても感動しました。セリーヌとマライアは小さい頃からよく聴いていたアーティストなので。みんな彼女たちに憧れますよね。あと、テイラー・スウィフトの「Back to December」も季節に合ったきれいなラブソングなので、セットに入れてみました。

自分なりの世界をビジュアルでも表現できたらいいな

──クリスティーナ・アギレラの「Beautiful」はかなり難易度が高い曲なのに、見事に歌いこなしていました。

確かに難しい曲です。実は学校の科目で今年音楽を専攻して、授業でソロパフォーマンスの課題が出されて、この曲を歌ったんですよ。そうしたらうまくいって、先生も気に入ってくれて、いい点数をもらえて(笑)。ならライブでも歌おうかな……と。

──Queenの「Bohemian Rhapsody」とジョン・レノンの「Imagine」という古典的名曲も選んでいましたが、特別な思い入れがあるんですか?

「Bohemian Rhapsody」はたぶん幼い頃から聴いていたと思うんですけど、最近改めて聴いて曲の世界にビックリして、すごく興味を持ったんです。それにみんなが知っている曲だから、歌ってみようと思って。「Imagine」は今回番組を収録したスタジオがこの曲にちなんで“imagineスタジオ”と名付けられたという話を聞いて、プラスしました。でも、以前からよく歌っている曲なんです。

──ちなみに、最近はどんな音楽を聴いているんですか?

実はCDはあまり買ってないんですけど、ケイティ・ペリーとアヴリル・ラヴィーンのニューアルバムは手に入れるつもりです。アヴリルのことは昔から知っていたと思うんですけど、ちゃんと聴き始めたのは最近になってから。改めていい世界を持っているなって感じましたね。パンチがあって、音がとても気持ちいいんです。そういう曲を最近よく聴いています。踊りたくなる曲ですね(笑)。

──ケイティやアヴリルがいい例で、女性アーティストたちはみんなビジュアル面でもそれぞれ自分の世界を持っていますよね。そういう部分にも興味はある?

あります! 私はすごくガーリーなタイプじゃないけど、ファッションにも興味はあるので、自分なりの世界をビジュアルでも表現できる機会があったらいいなって思います。

自分がまだ知らない音楽をもっと体験して、勉強したい

──新曲も現在作っているんですよね。

はい。順調に進んでいます。

──1stアルバムのことも考えたりする?

そうですね。いろんな曲を入れたいと思っています。アップテンポで、ビートがすごく効いた曲も入れたくて、特にそういう曲を作ることに集中したいですね。今の私の世界は、どちらかというとバラードやマイナーキーの曲が多いので、ちょっとメジャーキーを効かせた曲をやってみたいんです。

──2014年はどんな年にしたいですか?

まず音楽の面では、自分の音楽の世界をどれだけ広げられるか挑戦したいですね。さっきも言ったように、すごく幅広い世界を作りたいので。だからといって、「これまでとは違う曲を書くぞ!」と意識して作るんじゃなくて、いろんな音楽に触れているうちに自然に広がると思うんですよ。頭に浮かぶメロディも自然に変わるはず。だから自分がまだ知らない音楽をもっともっと体験して、勉強したいですね。

ニューシングル「Every Hero / Strong Alone」 / 2013年11月27日発売 / 1260円 / Sony Music Records / SRCL-8409
ニューシングル「Every Hero / Strong Alone」
収録曲
  1. Every Hero
  2. Strong Alone
  3. Victory
  4. Victory -Kid Massive Remix-
  5. Every Hero -instrumental-
  6. Strong Alone -instrumental-
kaho(かほ)

1998年11月1日生まれ、東京都出身、オーストラリア在住の女性シンガーソングライター。両親の影響で幼少の頃からスティーヴィー・ワンダー、マイケル・マクドナルドなどさまざまな音楽に触れて育った。母の影響で6歳からピアノを始め、12歳の頃より自宅に録音設備を揃えて本格的な作詞作曲活動を開始。宇多田ヒカルを手がけた三宅彰プロデューサーにデモ音源が渡り、その才能にほれ込んだ三宅プロデューサーのプレゼンにより即メジャー契約となった。2013年10月から放送のフジテレビ系ドラマ「ミス・パイロット」の主題歌に「Every Hero」を提供。同年11月27日、シングル「Every Hero / Strong Alone」でCDデビューを果たした。