ナタリー PowerPush - kaho

“15歳の大型新人”の魅力に迫るインタビュー&ANN収録レポート

自分で曲を作って歌うのって、なんて美しいものなんだろう

──最初に「音楽っていいな」で実感したきっかけがなんだったのか、覚えていますか?

お母さんが弾いていたピアノ、だったと思います。お母さんはいろいろな曲を弾いてくれて、ピアノの音っていいなあって感じて、私も興味を持って触ってみたんです。

──でもピアノを弾き始める前から歌は歌っていたんですよね。

はい。自分に歌の才能があると思ったことはないんですけど、とにかく歌っているといつも本当に楽しかった。一番楽しくて、うれしくて、気持ちがいいと感じること……それだけですね(笑)。そして、いろんな音楽を聴いているうちに、さまざまな声があるんだな、どうしたらこんな声を自分も出せるのかなって思うようになりました。ボーカルレッスンは特に受けていないんですが、たくさん音楽を聴いているので、それがレッスンになっている感じですね。

──そして、歌うんだったら自分で曲を書きたい、と?

そうです。曲を自分で書き始めたのは、ごく自然な成りゆきでした。自分で曲を作ってそれを歌うシンガーソングライターって、なんて美しいものなんだろうって、とてもインスパイアされたんです。みんなちゃんと自分の世界を持っていて、自分のメッセージがあるんだなって感じて自分もそんなアーティストになりたい……と。基本的にはピアノで曲を作っていますが、いろいろ作曲の方法を広げたくて、去年の誕生日に両親からもらった小型のエレクトリックドラムを1人で練習しているんです。1つのビートの中にいろんな音があることがわかったりして、すごく面白いですね。

──真剣にミュージシャンを志すようになったのはいつ?

ずっと音楽が好きだったんですけど、本格的に考え始めたのは10歳から11歳くらいの頃ですね。ほかは考えたくなかった。1つに集中したかったんです。それが叶わなかったときのために、もう1つ目標を考えたほうがいいって両親がアドバイスしてくれて、アートも好きだからアートの世界に進むことも考えたんですけど、やっぱり自分はそうじゃないと気付いて、真剣に音楽と向き合うようになりました。

歌詞を書くときは、最近はよく写真を使う

──こうして実際にアーティストとしてデビューした今、どんなふうに感じますか?

ようやく自分らしくなれたなって感じます。もちろんこの先、いろいろと考えなければならないこと、やらなければならないことがたくさんあるんですけど、やっと自分を見つけて、これからはただ自分が愛すること、やりたいこと、なりたいものに目標を絞って、それに専念すればいいだけ。そして、一生そうやって生きていきたい。だからある意味、リラックスできたんじゃないかな。世界の中での自分の役割を探そうとすると、プレッシャーを感じるじゃないですか。自分が生まれた理由はなんなのか、自分は何をすべき人間なのか、いろんなことを考えて悩むものですよね。私もずっと自分に問いかけていたんですけど、今では自分の役割がはっきりして、世界に私の居場所が見つかったから、前進できるような気がします。

──こんなに若くして、自分の使命を見極めることができたなんて、すごく幸運ですよね。

そう思います。ほかの職業にも興味がないわけじゃなくて、例えば弁護士やお医者さんってどんな仕事なんだろうって考えることもありますけど、絶対に音楽に向かう気持ちには及ばないですからね。

──ソングライティングはどんなふうに行なっているんですか?

すべて感情がもとになっていて、自然に生まれるんです。メロディと一緒になんとなく英語の言葉が思い浮かんで、メロディがメジャーなのか、それともマイナーなのかとか、その時点で曲の世界はだいたい見えているんですが、歌詞を書くときは、最近はよく写真を使っています。キーワードを入れてインターネットで検索すると、写真がたくさん出てくるじゃないですか。曲を聴きながらそうやって写真を1つ選んで、その写真にフォーカスする。例えば場所だったり、人だったり……たいがい場所なんですけど、実際にそこに行くことはできないので、自分がそこにいたらどう感じるか、どう行動するか、そんなことを想像しながら書いています。

──ほかの人にあとで写真を見せても、曲との接点がわかる?

はい、絶対に曲の世界が感じられると思います。

──プロフィールには「好きなアーティスト:All Artists」と記されていますが、マイケル・マクドナルドからジャスティン・ビーバー、そしてクラシックまで驚くほど幅広いアーティストの音楽に触れて育ったそうですね。一切ジャンルなどは区別しないで聴いている?

はい。私はとにかく音楽そのものが好きで、音楽を1つの世界と捉えているんです。R&B、ヒップホップ、ポップスなどなどさまざまなジャンルがありますけど、私にとってはすべて1つのカテゴリーに収まる。1つの世界の中に、さまざまなフレイバーがあるんですよね。だから、私はさまざまな異なるジャンルの曲を歌うアーティストを目指していて、音楽という1つの世界のシンボルになりたいと思っています。いろんな音楽を取り入れながら、自分の音楽の世界を広げることが私のゴールなのかなって。あらゆるジャンルの音楽、あらゆるタイプの音楽が好きだから、すべてを1つにつなぎたいんです。

ニューシングル「Every Hero / Strong Alone」 / 2013年11月27日発売 / 1260円 / Sony Music Records / SRCL-8409
ニューシングル「Every Hero / Strong Alone」
収録曲
  1. Every Hero
  2. Strong Alone
  3. Victory
  4. Victory -Kid Massive Remix-
  5. Every Hero -instrumental-
  6. Strong Alone -instrumental-
kaho(かほ)

1998年11月1日生まれ、東京都出身、オーストラリア在住の女性シンガーソングライター。両親の影響で幼少の頃からスティーヴィー・ワンダー、マイケル・マクドナルドなどさまざまな音楽に触れて育った。母の影響で6歳からピアノを始め、12歳の頃より自宅に録音設備を揃えて本格的な作詞作曲活動を開始。宇多田ヒカルを手がけた三宅彰プロデューサーにデモ音源が渡り、その才能にほれ込んだ三宅プロデューサーのプレゼンにより即メジャー契約となった。2013年10月から放送のフジテレビ系ドラマ「ミス・パイロット」の主題歌に「Every Hero」を提供。同年11月27日、シングル「Every Hero / Strong Alone」でCDデビューを果たした。