記述問題でまさかの展開に!?
- Q11
- 誰でも一度は聴いた / 歌ったことがある、世界で最も著作権使用料を稼いだと言われる曲は?
森本 「HAPPY BIRTHDAY」はみんな歌ったことがあるんじゃないですかね。
櫻田 やっぱりジブリは世界中で人気があるので井上あずみさんの「さんぽ」かなと。
お抹茶 僕は郷ひろみさんの「獣は裸になりたがる」。
森本 世界でって言ってるでしょ! 郷さんは世界的にも活躍してる方だけども。「GOLDFINGER '99」とか、世界的なコラボだけど!
お抹茶 この曲のときだけ著作権のレートが爆ハネしたんじゃないかな。世界中の人が口ずさんだと思う。
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- 「Happy Birthday to You」
安藤 実はこの曲は替え歌なんです。1893年にアメリカのヒル姉妹が作った「Good Morning to All」が原曲だそうですよ。
森本 もともとはおはようの歌だったんだ。
安藤 ちなみに、昨年日本で一番JASRACからの著作物使用料の分配額が多かった楽曲は何かわかりますか?
お抹茶 YOASOBIの「アイドル」じゃないですか?
櫻田 絶対それだ。
安藤 正解です!
お抹茶 これはポイントは?
安藤 すみません、ポイントはなしです(笑)。JASRACは毎年5月に昨年1年間で使用料の分配額が多かった作品を「JASRAC賞」として発表しているんですが、2024年の金賞は「アイドル」でした(参照:YOASOBI「アイドル」が金賞!JASRAC賞でAyase、ハニワshito、アレキ川上が喜びの声)。
- Q12
- 著作者が受け取った使用料をもとに、また新しい作品を生み出すことをJASRACでは「創造の●●」と呼んでいます。「●●」に入る言葉を埋めよ。
安藤 ●●は2文字とは限りません。作詞家、作曲家と音楽出版社が著作権をJASRACに預けてくれて、僕らが音楽を使う方から使用料をいただいて、作詞家、作曲家と音楽出版社に分配して、クリエイターがそのお金でまた創作活動を行い、新たな音楽が世に生まれるという仕組みを表す言葉ですね。
櫻田 競らないと面白くないんで、ガチでポイントを取りにいきました。
森本 スパイラルみたいな意味合いだと思うんですよね。「・・・」って何?
お抹茶 2文字じゃないって言ったから。
森本 そういうことじゃないんだよ!
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- サイクル
森本 うわー、惜しかったな!
安藤 このサイクルを循環させるためにJASRACはがんばります。
森本 この状態を目標にしてるクリエイターさんも多いでしょうからね。
安藤 このサイクルが回っていけばいろんな曲も生まれて、社会にとってもいいことになるはずです。
櫻田 最初に誰が言い出したんですか?
安藤 まあ、偉い人ですね。
森本 うちの相方の質問をいなさないでください!
- Q13
- JASRACの管理楽曲数は?
(一番近い人がポイントゲット)
※最終問題は10ポイント
櫻田 よしよし!
森本 ちょっと! 最初の記述問題正解したし、たぶん俺がトップだったと思うんですけど、みんなの許可なくそういうことします? JASRACさんは許可が大事なんじゃないの?
安藤 ここでのルールはナタリーさんが決めていますので(笑)。これは海外の楽曲も含まれます。
森本 海外も! 曲は日々生まれてますもんね。管理楽曲が減ることもあるんですか?
安藤 著作者の死後70年で著作権が消滅するので、そのあとは管理対象から外れるなど、減ることもありますね。
森本 (お抹茶に向かって)勝ちにこいよ!
櫻田 どういう計算したの?
森本 世界人口が80億人だとして、1人4曲近く作ってることになるよ?
お抹茶 だって、アルバムには10曲入ってるでしょ。
森本 30億枚もアルバムがあるってこと?
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- 約8250万曲
森本 おお!? って、やっぱり300億には全然届いてないよ!
安藤 一番近いのは櫻田さんですね。
櫻田 やった! 逆転だ! しかも数字は合ってる。
森本 なんでナンバーズみたいな当て方してるの!
櫻田 2EAT-2BITEです。
森本 「NumerOn」(※フジテレビ系で深夜に放送されていたゲームバラエティ)みたいに言うな!
安藤 ちなみに、昨年度に分配があったのは約300万曲になります。8250万曲のラインナップのうち、昨年、実際に利用されたのは300万曲ということです。
お抹茶 やった! 僕も数字は合ってる!
森本 また「NumerOn」だ!
著作権王クイズを終えて
櫻田 最初はどうなることかと思いましたが、優勝という結果を残すことができて非常に満足しています。
森本 さっそく著作権王として振る舞ってる! 最終問題の10ポイントがなければ優勝したのは俺だからね?
櫻田 (無視して)知らないことばかりで、コントとかにも関わってくることだから、勉強し直したいと思いました。海外からも使用料を徴収していることを聞けて安心しました。食い物にされてない。対等にやり合ってるなと。
お抹茶 著作権は芸人にとっても身近なものなんですけど、「R-1」での体験と今日のクイズで本当に実感できたというか、単純にクイズも楽しかったです。お笑いの養成所でもこういう感じで学べればいいですよね。
森本 著作権って難しいものという先入観があるから、みんなトラブルを避けるために関わらないようにしてるんですよ。特に配信時代になって、フリー音源しか使わなくなったり。でも、JASRACさんはなんでも禁止してるわけじゃないし、「win-winでいようよ」というマインドなんだって知れたのがよかったです。
安藤 僕はお笑いが大好きで、芸人さんのYouTubeもよく観るんですけど、ちょっとでも歌うと「JASRACが来るから!」みたいなフレーズをよくおっしゃってるんですよ(笑)。
櫻田 言ったことあるな(笑)。
安藤 まずは知っていただくことが大事なので、「これはOKなんだな」みたいに思っていただければありがたいです。
お抹茶 いろんな権利があるんだなっていうことも知れましたね。著作隣接権とか、同一性保持権とか。名前がカッコいい。
森本 あなたはそんなこと言ってる場合じゃなかったんですよ?
お抹茶 それぞれが別の権利だってわかってないといけないってことですもんね。著作権はフリーだけど、著作隣接権に引っかかることもあるんだから。
安藤 JASRACへの申請は必要ないけどレコード会社の許諾が必要だったりするので。正直、JASRACで働いてる自分よりも、実際に体験されたお抹茶さんのほうが痛感されていることもあると思います。
お抹茶 いつかJASRACの皆さんの前で経験を話したいですね。
安藤 職員みんな喜ぶと思います(笑)。
櫻田 入社式とかで。
お抹茶 ひょっこりはんと一緒に。
森本 定期的に変なやつが権利関係のトラブル起こしてるな!
お抹茶 まさか自分がその並びに加わるとは思ってなかった。
安藤 今年からJASRACのホームページもリニューアルしまして、「こういう場面で音楽を使うにはどういった手続きが必要か」という視点でシンプルでわかりやすい説明を心がけています。ぜひ参考にしていただきたいです。
森本 迷ったらホームページを見ればいいんですね。JASRACの職員さんって、普段はどんなことをされてるんですか?
安藤 僕は今広報部にいるので、この記事のように著作権やJASRACのことを皆さんに知っていただくための活動をしています。今年の3月までは大阪にある支部にいて、コンサートや演奏会を開催する際の著作権の許諾手続きの窓口業務や、スナックやカラオケボックスなどを回って著作権の許諾手続きのお願いなどをしていました。
森本 めちゃくちゃ大変じゃないですか。いきなり行っても「あんたなんなのよ!」ってなりません?
安藤 怒られることもありました(笑)。やっぱり、急に「手続きして使用料を支払ってください」と言っても理解していただけないので、何度かご説明させていただくこともありますね。
森本 何回も出向くんですね。
安藤 ただ実際は、全体で見るとほぼすべてのお店に契約していただいているんです。
お抹茶 僕もスナックでカラオケを歌ったことがありますけど、その店が契約してなかったら、また問題になっちゃいますか?
森本 すごくナイーブになってるね。
安藤 契約はお店にお願いしていますので、そこで普通に歌っただけのお客さんは大丈夫です。
お抹茶 (まっすぐ前を見て)全国のスナックの皆さん、ちゃんと契約しましょう!
森本 なんでお前が呼びかけるんだよ!
櫻田 誰もお前の言うこと聞かないだろ。
森本 JASRACさんはこういった業務以外にも何かやってるんですか?
安藤 著作権の管理事業のほかに音楽文化への貢献のための事業も行っています。著作権に関する講義を提供する「出張講座JASRACラーニングスクエア」や、大学や大学院での著作権等をテーマとした寄付講座の開講を公募する「寄付講座JASRACキャンパス」などです。また、先ほど話に出た「JASRAC賞」のほかに「JASRAC音楽文化賞」というものもありまして、売上や利用実績などの数字には表れない地道な活動を行っている個人・団体・作品などを表彰させていただいています。
森本 去年はどなたが受賞したんですか?
安藤 レコードの大元になるラッカー盤を世界で唯一製造されているパブリックレコード株式会社などですね(参照:第10回JASRAC音楽文化賞受賞者を発表)。
森本 世界で唯一!?
櫻田 そんな会社が日本にあるんですか。
安藤 そうなんです。世界の音楽文化に貢献している会社なんですけどなかなか注目されることが少ないので、「音楽文化賞」の受賞が少しでもクローズアップされるきっかけになればいいなと思っています。
お抹茶 俺たちも表彰されたいね。
森本 どうやって!?
お抹茶 「R-1」で規約違反になった体験を全国の学校で話して回るとか。
森本 違反が発覚するまでをコントにして?「TVerから消えてるぞ!」とか?(笑) でも、失敗した人の話は確かに参考になりますもんね。
安藤 ぜひ「音楽文化賞」を目指してください(笑)。入社式でのスピーチもお待ちしています。
プロフィール
トンツカタン
プロダクション人力舎が運営する養成所・スクールJCAの21期生の森本晋太郎、お抹茶、櫻田佑によって2012年に結成されたお笑いトリオ。2016年に「第7回 お笑いハーベスト大賞」で優勝し、2019年に「ABCお笑いグランプリ」決勝、2021年と2022年に「NHK新人お笑い大賞」決勝に進出している。2024年には、お抹茶が「R-1グランプリ」の決勝に勝ち進んだ。8月21日に東京・渋谷区文化総合センター大和田 さくらホールにて開催される人力舎のネタライブ「夏ネーター2024」に出演する。
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