今回は特に「『無人駅』より良い曲だったね」って言われたい

──じゃあいよいよ2ndシングル「もしも私が空に住んでいたら」の話に移りましょう。今回は「無人駅」よりも大人っぽい歌詞ですね。最初に歌詞を読んだとき、どう思いました？

いや、なんかすごいなって。ひと昔前の情景っていうんですかね？ 「ふすま」とか「逢瀬を重ねて」とか、よくわからない言葉があったので自分で調べてから、歌詞の世界を想像しました。

──「無人駅」とはタイプが違うけど、今回は前作以上に入っていきやすい曲だと思いますよ。

ありがとうございます。意味を理解すると結構わかりやすい歌詞というか、入ってきやすいんじゃないかと思ってます。

──レコーディングで特に注意したところってありますか？

今「無人駅」を聴き返すと、「もっとこういうことができたな」って思ったりするところがあるので、今回は「無人駅」を超える作品にすることを特に意識しました。あとはスタッフさんから「言葉を話すように歌って」と指示があったので、そこは意識しましたね。

──なるほど。

逆にこの曲を聴いてどう思いましたか？

──えっ、逆に質問しますか？（笑） そうですね……とても大人っぽい内容の歌詞だし、これを17歳の女の子が内容を理解して歌うことがすごいなと。感情の込め具合は「無人駅」以上だと思いました。

おお、なるほど（笑）。ありがとうございます！ 今回は特に「『無人駅』より良い曲だったね」って言われたいんですよ。だからそう言っていただけるようにがんばりたいです。

こんなにまじめぶって面白いことができるのはいいな

──そしてカップリングにAKBの「フライングゲット」演歌バージョンが収録されています。これがまたすごいことになってますね。最初に聴いたときはびっくりしましたよ。

こっちだってびっくりですよ（笑）。

──まずイントロだけ聴いたら、何の曲かわからないじゃないですか。

津軽三味線から始まって、途中にカモメの鳴き声が入っていて。最初に聴いたときは「あれ、これ『フライングゲット』じゃないよね？ 間違って別の聴いちゃった？」って思いましたもん。

──前作収録の「ヘビーローテーション」も相当すごいアレンジでしたけど、今回はファンの方もあれ以上にびっくりすると思いますよ。

「ヘビロテ」を超えちゃうかも。しかも今回は聴いたら思わずクスッて、ちょっとおかしくなっちゃうような感じですよね。「え、ここまでやる？」みたいな。でもどうせやるならここまで徹底的にやったほうがいいなって思うんですよ。

──この「フライングゲット」、聴いてるとクセになるんですよ。

ああ、わかります。「ヘビロテ」もそうでしたよね。

──はい。何度も聴き返したくなります。多分そうやってもう1回聴いてみようって思わせたら勝ちですよね、この曲は。

そうですね。でもこれ、1回聴いたらちょっと忘れられないですよね？

──思わず二度見しちゃうような感じというか。

そうそう。あと、改めて「あ、『フラゲ』ってこういう歌詞だったんだ」って思いました。

──ああ、確かに歌詞は原曲よりもさらに入ってきやすくなりました。

そうですよね。だからそのへんも楽しんでもらいたいなって。

──この「もしも私が空に住んでいたら」と「フライングゲット」演歌バージョンのギャップ、いいですね。

とんでもないですね。こんなにまじめぶって面白いことができるのはいいなって。こっちも大まじめに歌ってますから。

──でもこの振り幅が“演歌歌手・岩佐美咲”の醍醐味なんでしょうね。これはほかの演歌歌手の方とは違う個性だと思いますし。

そうですね。そこをもっと強めていきたいなって思ってます。

このシングルに全てを注いで1年間がんばっていきたい

──今回のシングルにはさらに「あじさい橋」と「津軽海峡・冬景色」のカバーも収録されています。2曲とも以前ライブやイベントで歌ったことがある曲ですけど、改めてレコーディングしてみて感慨深いんじゃないですか？

そうですね。ファンの方からもこの2曲をもっと歌って、シングルに入れてって言ってもらうことが多かったので、今回こうやって歌わせてもらえてすごくうれしいです。

──「津軽海峡・冬景色」なんてまさに演歌の道に進むきっかけの曲ですし。インタビューの前にカラオケ大会の映像を観返したんですよ。

ああ……やめてくださいよ。

──あはは（笑）。でもあのときよりも大人っぽくなっていて、びっくりしました。

今回のほうが良かったですか？

──良かったです。

それならいいです。ありがとうございます（笑）。カラオケ大会のときはうまく歌おうっていうことはあまり意識してなかったですから。

──ちょっとがむしゃらな感じが強かったですし。それと違って今回は余裕が感じられて、本当に“演歌歌手・岩佐美咲”を強く意識させる仕上がりだと思います。

うわあ、泣く。泣きます。泣ける話です。本当にありがとうございます。

──このシングルがリリースされてから20日くらい経つと18歳の誕生日を迎えるわけですが、どういう1年にしていきたいか、何か目標ってありますか？

やっぱり18歳になると遅い時間もお仕事ができるようになるので、そこでお仕事の幅が広がっていろんなことができるのかなと思いますし。高校も卒業するので、もっと内面も大人になれるよう努力したいと思います。そしてこのシングルに全てを注いで1年間がんばっていきたいです。

──声優はいいんですか？

あっ！ 声優やりたいですよ。本当に。お願いします。声優やりたいですよー！