音楽ナタリー Power Push - I Don't Like Mondays.
シンプルな1枚に込めた自信と理想
日本の歌としても海外の曲としても聴ける
──謙二さんは?
謙二 「LOVE YOURSELF」です。「悠の作詞がめっちゃうまくなった!」っていう、ヘンな親心を感じちゃって。素直に元気になれる曲だから、バンドのコンセプトにも合ってると思うし。
悠 あはは(笑)。うれしいね!
──ベーシストとしてこだわった曲はありますか?
兆志 「ROAD」じゃない?
謙二 「ROAD」はベース入ってねーわ!(笑)トライしたのは「SING」ですね。何もやってないじゃんって思うくらい本当にシンプルで、この弾き方は自分のボキャブラリーには全然なかったんです。シンプルだけど、クセがあって頭に残るものにしたくて悩みましたね。
悠 僕はやっぱり歌詞で苦労した「FEELING」ですね。詞だけじゃなくて、サウンドでもJ-POPと洋楽の真ん中を狙えたなと思ってて、日本の曲としても海外の曲としても聴けると思うんです。特に最後のサビで、僕が重ねてフェイクを入れてるんですね。それが非常にソウルフルです。
兆志 自分で言うんだ(笑)。
悠 言うよ! だってソウルフルだもん。めっちゃ気持ちいい!
秋気 すごい何度も録ったもんね。選ぶの大変だったわ。あと「SUPER SPECIAL」もいいよ。アルバムの流れで聴くとよさが際立つ気がする。つい口ずさんじゃったりするんだよね。
悠 秋気歌ってるよね!
秋気 恥ずかしいんですけどね、つい歌っちゃうのはこれと「FIRE」だな。
謙二 「FIRE」はシャワー浴びながら歌っちゃってることあるわ。
──前回のアルバムでは、「BANG!!」のイントロで演奏を間違えた部分があえて使われた、という話もありましたね。今回もそのようなエピソードはありますか?
兆志 あったかなあ……あっ、「FINAL DESTINATION」ですごいことがありました。話します?
悠 そりゃ話そうよ!(笑)
兆志 僕がソロを弾いたあとに、曲自体のキーが変わったんですよ。でも弾き直さずに、むりやり機械でキーをイジったんです。
悠 普通はできないんだよね。
兆志 劣化して汚くなっちゃうんだけど、むしろそれがハマって……生き残ってくれました。あれは貴重な経験でしたね。
音楽シーンに影響を与えられる作品になった
──10月25日には初のワンマンライブも決まりました。
秋気 やっとやれます。初めて僕らのライブに来てくれた人やバンドのライブを観たことがなかった人に、飽きずに最後まで楽しんでもらうのが理想ですね。僕自身も好きなアーティストのライブに行ったって、やっぱり途中で飽きちゃうポイントがあるんです。だからバンドって枠だけで考えずに、エンタメとしてクオリティの高いものを作りたいです。
悠 僕らはバンドでは誰もトライしてなかったものに挑戦してるつもりなんです。だからライブでもそのコンセプトを表現していきたいですね。まあ本当は僕ら自身が飽き性なんで、僕らがいかに飽きないものにするかってことだと思うんですよ。
秋気 やっぱり音楽だけだと、限界があるとは思う。
悠 もっとショーというか、エンタメとして楽しめるようにしたいですね。
──今後の目標は、やはり世界進出ですか?
悠 そうですね、まずは日本でもっと売れなきゃいけないけど、このアルバムは音楽シーンになんらかの影響を与えられる作品になったかなと思ってますし。
秋気 世界で知られてる日本のアーティストもいますけど、例えばアニメとかのポップカルチャーとセットで認知されてる人が多いと思うんです。それも素晴らしいことだけど、僕らは音楽で認められたい。
悠 たぶん海外に偏見を持ってるのはこっちだと思うんですよ。日本人が勝手に壁を感じて「そんなの無理だよ」って言うけど、サッカー選手だって野球選手だって、今や海外に行くのが普通ですよね。いつか日本の音楽もそうなってほしいですよね。
「絶対売れるっしょ」ってずっと信じてる
──バンドを結成して3年が経ちました。皆さんが変わったと思うところはありますか?
悠 垢抜けたね。
謙二 それ、やたら言われるんです。
悠 あと演奏は段違いにうまくなった気がします。ライブを繰り返しやっていくうちに、細かい部分まで気を遣えるようになりました。プロなんだからうまくなって当然だし、僕らなんてまだまだヒヨッ子ですけど、これからもっとうまくなって羽ばたける日が来るんじゃないかなって思ってます。それにバンドってチームプレイだから、それぞれが成長しやすいと思うんですよ。3人の彼女と付き合ってるみたいなことだから。
兆志 ……そうなの?
悠 そうだよ! 意見がぶつかることもあるけど、それを乗り越えないと進めないわけじゃん。「別れよう」とか「解散しよう」って言うことは簡単だけど、それを解決することに意味があって、超えていくから成長できると思うんですよね。
謙二 協力してくれる人が増えたのもうれしいですね。
悠 3年前とかほんっとに俺ら4人だけだった。誰もいなかった。
謙二 よく続けてきたよね。
悠 ゴミみたいな曲もいっぱい作ってきたし、演奏も僕の歌もゴミみたいなレベルだったけど、なぜか自信はあったんですよね。「絶対売れるっしょ」って思ってた。
秋気 それは変わってないね。ずっとそう信じてる。
- 1stフルアルバム「TOKYO」2015年7月29日発売 / 日本コロムビア
- 初回限定盤 [CD+DVD] 4320円 / COZP-1057~8 / Amazon.co.jp
- 通常盤 [CD] 3240円 / COCP-39167 / Amazon.co.jp
CD収録曲
- FIRE
- WE ARE YOUNG
- TOKYO BROTHERS
- SING
- STAR DRIVE
- FEELING
- LOVE YOURSELF
- SUPER SPECIAL
- PERFECT NIGHT
- FINAL DESTINATION
- MEMORIES
- ROAD
初回限定盤DVD収録内容
- FIRE(Music Video)
- WE ARE YOUNG(Music Video)
- SUPER SPECIAL(Music Video)
- PERFECT NIGHT(Music Video)
ほか撮り下ろしムービー収録
I Don't Like Mondays.「“TOKYO 2015” 初ワンマン・ライブ」
- 2015年10月25日(日)東京都 WWW
I Don't Like Mondays.(アイドントライクマンデイズ)
悠(Vo)、兆志(G)、謙二(B)、秋気(Dr)からなる4人組バンド。2012年に表参道で結成され、“月曜日が嫌いなセレブリティロックバンド”というコンセプトで活動を開始する。キャッチーかつ洗練されたサウンド、英語をふんだんにとり入れた歌詞、メンバーの4人中3人が身長180センチ超えというビジュアルが話題を呼び、2014年9月にミニアルバム「Play」で日本コロムビアよりメジャーデビューを果たした。両A面シングル「WE ARE YOUNG / Super Special」のリリースを経て、2015年7月に1stフルアルバム「TOKYO」をリリース。